【但馬】法沢山と出石そばと卵かけごはん


【山 域】 兵庫県豊岡市・法沢山
【日 時】 2013年5月18日(土)
【コース】 奥小野-旧峠道-駒返峠-法沢山(653.5m)
      -南西尾根-西進-林道-奥小野
      (下山後、乙女の湯-出石そば「輝山」-但熊)
【メンバー】MICKEY、矢問 
5月の連休は荒島岳銀杏峯に登り、福井のそばを堪能した。今日は久々に出石そばを
食べに行くが、その前に法沢山で腹ごなし。
暑がりは前夜泊で夜明けとともに登りたかったが、朝4に起きて準備し、4時半すぎ出発
遅くなった分、高速を使う。晴天のはずがうっすら曇り空。舞鶴道から伸びた北近畿道に
乗り八鹿で下りる。西紀SAで、僕は外で、MICKEYは車内で持参した弁当を食べる。
北近畿豊岡道が八鹿まで伸びたので、但馬のこの山域も来やすくなったといえる。

「ガイドブックの林道から1時間で山頂のルートでピストンするの?」とMICKEY。
「こんな遠い所まで来て、それじゃおもしろくない。ぐるっと周回しようと思う」と僕。
丹波に入ると14℃、八鹿で13℃、出石で12℃、奥小野で9℃になった。暑がりには
嬉しい。豊岡市はこの前も気温が高いと天気予報に出るが、今朝は涼しい。晴天になった。
     
 駒返峠へと向かう  藤の花  タニウツギも満開
6:55
奥小野の県道706号線が東進に変わる手前のふくらみに駐車し、出発。
ここから北進すると地形図にもある駒返峠。旧道に入ると右手に鳥取ナンバーの車があり、
左手にロッジ風の家がある。猫が2匹、ひなたぼっこをしていた。
六万川の沢沿いの右岸の植林帯を通り、道が東向きになるところに長い花房の藤の花と
ピンク色のタニウツギの花がとても綺麗に沢山咲いている。「綺麗ねぇ!」とMICKEY。
タニウツギの花が咲く頃は沢登り開始していたが、今年はまだスタートしていない。
林床にはサンショの小さな木が沢山生えている。
   
 右岸から左岸へ  尾根道へ取り付く
7:15
右岸から左岸に渡り、少し先から右手の斜面へのジグザク尾根道へ登る。このルートで
人があまり登っていないらしく昨年沢山落ちたらしいコナラの実生の稚樹が踏まれず沢山
出ている。ほんのすぐそばでコゲラのドラミング。近くで聞くと案外大きな音だ。
   
 「コナラの稚樹が一杯ね」  涼しい尾根道
段々と花が終わったイワカガミの葉が沢山出てくる。
「イワカガミの花にはもう遅いね」とMICKEY。「山頂近くにはまだあるかも」と僕。
風が出てきた。冷たい風で暑がりの僕らには救いの風だ。「気持ちいいなぁ」
風のおかげでウグイスや小鳥の声が沢山聞けて実に気持ち良い。
   
 馬の背状の尾根  「立派な藤の花よ!」
7:45
「立派な藤の花!色もとても鮮やかで綺麗ね」とMICKEY。本当に見事!
木に巻き付いて10数メートル上までびっしり咲いて花房をぶら下げている。
右手の谷筋にはタニウツギのピンクの花。この先で、旧峠道は左手へと山腹をトラバース
するように北進し続いている。やや道が流れてしまっているところもあるが通れる。 
   
「藤の花、綺麗よね~」  落ち葉の絨毯 
「うわっ、これ見て!」とMICKEY。
「馬鹿でかいな!熊の糞みたいだな!。まだしたところみたいのホヤホヤ!」と僕。
   
 駒返峠の石仏  峠から尾根への取り付き
8:00
駒返峠。石仏が2体ある。奥小野村中とあり、明治と江戸末期の元治の二体。
(元治二年(1865)・明治七年(1874) )

この峠の向こうは京丹後市の久美浜町だ。
丹波のたぬきさんご夫妻は、2010年に久美浜側から登り、ここ駒返峠から法沢山へ。
そして円城寺峠まで歩かれている。
   
 ブナ林の緑のシャワー  「立派なブナもあるね」
右手の尾根へと登る。赤テープが点在する。古いだらりと下がった鹿よけネット沿いに歩く。
久美浜湾からの冷たい風がとても心地よい。汗もかかずに登っていけるのはありがたい。

イワカガミの葉がとても多い。右手は赤松林となり、ブナ林の新緑がとても美しい。
「綺麗な新緑!やっぱりこの時期のブナ林の淡い緑は最高に綺麗よね!」とMICKEY。
最後の登りに入った。「やはりイワカガミが咲いていたか!」花がまだ点在していた。
   
 イワカガミが咲いている 法沢山の山頂 
9:05
先に法沢山の山頂に着いたMICKEYが「展望がいいよ~!」と叫んでいる。
南側以外は展望が開けていた。今日の晴天は遠望がもやっている。
丹波のたぬきさんご夫妻が今日登っている氷ノ山や、妙見山はぼんやり見える。
丹波のたぬきさんを無線機でコールしたが応答無し。「時間が早すぎるよ」とMICKEY。
   
蘇武岳や 但馬空港方面  SOTOのSOD-310
蘇武岳三川山はまあまあ見える。但馬空港もぼんやり。豊岡市街地と来日岳はよく見え
る。北側の久美浜湾、小天橋、その向こうの日本海はぼんやり。
東側の高竜寺ヶ岳は近いだけにはっきり見える。しばらく休憩しつつ展望を楽しむ。
「これが林道からの直登ルートみたいね」と西尾根を見るMICKEY。

そろそろ下山開始しようかと思っていると、無線機から父たぬきさんが僕をコール。
応答すると、氷ノ山の氷ノ山越かららしい。息が切れているのがわかる。
「高竜寺ヶ岳まで行くのですか?」とたぬきさん。「いえいえ、暑がりの僕たちはもう下山して
出石そばを食べに行きます」と僕。
母たぬきさんとも交信したあと、続いてMICKEYが母たぬきさんと初QSO。
山でルート探し中の僕以外とちゃんと無線でしゃべるのは初めてで声も緊張している様子。

9:50
山頂でお茶タイムにするには日差しがキツイし、2匹の蜂がブンブンとうるさい。
「ちょっと下った日陰でお茶タイムにしよう」と南西尾根に下山開始。
Ca570m辺りの日陰でお湯を沸かしてお茶タイム。今日は新しいSOTOの風に強いマイク
ロレギュレーターストーブ ウインドマスター「SOD-310」を試してみる。良い感じだ!

僕はこの前あっき~さんに頂いたシナモンティー、MICKEYはジンジャーティー。
軽く行動食。「このあと出石そばを食べるからお腹を減らしておかないと」とMICKEY。

駒返峠からの登りと違い、このルートにはテープ類は無いが歩きやすい尾根道だ。
「テープはない方が良いよね」とMICKEY。「同感」と僕。
左は桧の植林、右は自然林の尾根道。十字尾根へジワジワと登りになる。
「いつもの事ながら、下山というのにアップダウンがあるね」とMICKEY。
「まあ、涼しいのと新緑の緑のシャワーとウグイスの声が救いかな。」と僕。
   
 十字尾根を右へ 「法沢山が見えるよ」 
10:20
十字尾根で少し北進し西進する。「そっちじゃないよ!」とMICKEY。
ボーッとしていて北へいかず十字尾根から西に行きかけていた。「サンキュー」と僕。

「見て見て!法沢山が見えるよ」とMICKEY。右手後ろに先ほどいた山頂が見える。
「歩いて来たルートが見えるのが周遊ルートの良いところだよね。ピストンよりやはり
こういうルートが好きだな」と僕。「林道も見える」とMICKEY。下の方をよく見ると見えた。
   
 えぐれた急な下降  ゆっくり慎重に下るMICKEY
10:50
地形図Ca481mのすぐ北のピーク。ここで少し休憩。ここから北西に進み、また西進する。
なかなか急でルートがえぐれている。溝状にえぐれた右手を進む。こういう下りが苦手な
MICKEYは慎重そのもの。ゆっくりゆっくり下りてくる。

水平道のように台地状になり下山している気がしない。右手に見える斜面の緑が綺麗だ。

当初はCa330m地点で北北西の支尾根を下る予定だったが、さらに西進しじわ~っと北進
することにした。地形図にある南からこの尾根に向かっている破線道が北へと続いている
かもしれない。「きっと出発地点で見た伐採地の尾根に続いていると思う」と僕。
   
 伐採尾根をぐるりと回る  「春蝉の声が聞こえるわ」
「出発地点のログハウス風の家が木の間から見えてきたよ。車も見える」とMICKEY。
じわ~っと北進するが、期待した左手の南からの峠越えの道は無かった。
やはり伐採地へと続いている。右手は伐採、左手は自然林の尾根を進む。
「法沢山があんなに遠くに見えるよ」とMICKEY。ぐるりと回ったのがよくわかる。

松の木の上から聞こえるのは春蝉(松蝉)のギーギーという鳴き声。
夏の季語にもなっている5月や6月に鳴く蝉で、余計に暑く感じる。
伐採されて太陽光がガンガン当たって地温が上がり、目覚めたのだろう。
   
 「法沢山が見えるね」 ヤマボウシが沢山咲いている 
伐採尾根に立ち枯れしている木にはサルノコシカケの赤ん坊が沢山ついていた。
Ca170mで尾根筋を離れて北東進できる小さな支尾根を下る。
「白い花が一杯咲いてる」とMICKEY。「これは白い4枚が花弁のように見える苞を頭巾
に見立てて、花は真ん中の緑色のが蕾で、これを坊主頭に見立てて法師を連想したヤマボ
ウシ。もうすぐ真ん中の坊主頭も咲きそうだな」と僕。
   
1つ目の沢をまたぐ  2つ目の沢は飛び石で 
沢筋に出た。少し右手に行くと簡単に一またぎで細い沢を渡れる。
そしてもう一度飛び石で沢を渡ると雪圧で枯れたススキ地帯となる。
「この上が林道の角っこだと思うよ」と少し登るとやはりそうだった。
あとは林道を左に進み橋を渡れば車の所だ。円山川漁業況同組合の看板があり
この川の3月から9月までのやまめとあまごの漁の入川料が記してある。
   
 林道に出た もう車はすぐそこ 
12:00
車の所に着いた。5時間ほどの腹ごなし登山終了。
ここからすぐ近くの出石にある「乙女の湯(400円)」で汗を流してさっぱりした。
「さあ、出石そばを食べに行きましょう!」とMICKEY。

2009年9月にナイトンとMICKEYと来て有子山に登って以来の久々の出石そば
無料駐車場に車を置いて、出石城下をぶらぶらと久々に散策。
「今日は黒そばと白そばを食べ比べられる輝山の皿そばセットを食べよう」と僕。 
   
   
辰鼓楼のすぐ北側にある輝山のこのセットは数限定。1時過ぎだが、まだ残っていた!
鴨肉が入った温かい鴨汁の付け汁も、コウノトリ米のとろろ飯もついている地産地消の
お得でうまい「輝山セット」は1,250円。卵も美味しい。「美味しかったです!」と二人。

出石そばやコウノトリまんじゅうをお土産に買い、帰路についた。
帰路は、高速を使わず国道426号線-9号線-173号線で帰る。気温は25℃。暑い!
朝はゆるい暖房で走ったが、帰路はクーラーをつけて走る。
   
 たまごかけご飯の「但熊」  卵はいくつでもOK
先月、4月末の連休に新温泉町の山に行くときに426号線を走り、店の前を深夜に通った
「たまごかけご飯」では超有名で、いつも長蛇の列の「但熊」の前をまた通るルートだ。
もう午後三時なのでもう列がないに違いない。たまごがまだあることを祈って店をのぞく。
客は2組のみ。「いけますか」「いけますよ」とお母さん。これまたラッキー!

「やった!」山積みの新鮮な卵をとっては、但熊の醤油や牡蛎醤油で1回、2回、3回と
卵を入れて、醤油の種類をかえたり、ネギや刻みのりの量を変えて食べ比べる。
「うまい!」「おいしいわ!」出石そばを食べて満腹のはずが、美味しい卵で、不思議と
食が進むのだ!「美味しかったです。また来ますね」と言うとお母さんもお父さんもニッコリ。
隣のお店で新鮮な卵と醤油をお土産に買った。

ゆっくりのんびり走るも満腹すぎて眠気が襲う。途中で30分ほど寝て、タイガースの勝ち
試合をラジオで聞きつつ明るい18時に帰宅完了。

往復285km。13,605歩の登山で、59gの脂肪燃焼と表示の歩数計。
燃焼したより食べて身についた方が多い山行かも・・・。MICKEYは大満足の様子だった。
もちろん、二人とも夜になっても満腹のまま。夕食はパスした。

明日は地区のクリーンアップの日。朝5時から堤防の草刈りに始まり、溝掃除などがある。
美味しい生卵を4つも食べたので明日は元気もりもりで掃除しよう! 
 本日のルート
 
  この1つ前は「【芦生】芦生の森の防鹿ネット内観察とネット上げ作業 2013」の記録です