【播磨】秋色の三草山と朝光寺のツクバネ


【山 域】 兵庫県加東市・三草山
【日 時】 2013年11月23日(土・祝)
【コース】 山口・三草登山口-三草山-天狗岩-昭和池-三草登山口
    (下山後、朝光寺のつくばねの滝とツクバネ見学。ランチは水刺間にて)
【メンバー】MICKEY、矢問 
今田町のゆずポン酢もきれたよ。買いに行かないと」「この前、芦生の森で見たツクバネ
かわいかったね、。また見たいわ~」とMICKEY。
「もっとツクバネを見たいなら、ポン酢買うついでに見に行く?加東市の三草山に登ってから
ツクバネが沢山あるところに案内するよ」と僕。

北摂の三草山には子供達が小さい頃から何度も登っているが、播磨にも平家物語での登場
する「三草山合戦」の源平の合戦で良く知られている三草山がある。また最近ではNHK
大河ドラマ「清盛」はすでに終わったものの、時の権力が平家から源氏へ移る時期に、
この三草山で源義経が平家に夜襲をかけて打ち破ったということで再認知された。

地元の人に愛されて登山口は畑、三草、鹿野と3つあるが、今日は三草の登山口から一周
することにした。
ゆっくりと7時過ぎに家を出て、途中のコンビニで軽く朝食。地道で登山口を目指す。
   
   
8:30
三草登山口。昭和池の水を完全に抜いて工事をしているために工事車両の出入り口にもな
っていた。このあたりで寿永3年(1184)に陣取っていた平資盛を源義経が夜襲したという。
地元の人が毎朝のように登る山でもあるので、すでに車が数台停まっていた。
「なかなか渋い色の黄葉を眺めながらぐるっと一周できるから、ゆっくり歩こう」と僕。

左に工場、右手に岩肌を見ながらまずは北進。気温が低くて吐く息が白い。
「イノバラの赤い実が多いね。フジの実も沢山ぶら下がってるわ」とMICKEY。
もう地元の女性が下山してきた。「おはようございます」
   
   
 登山口から10分で「頂上→」という道標。その下には老たぬきの置物があり、横には
沢山実を付けたネズミサシ。右手にはいかにももろそうな岩壁がそそり立っている。
ここからは東北東へと尾根を登る。
   
   
青空に秋色の葉をつけた木々が美しい。「いい感じよね~」とMICKEY。
階段になり、そして高見位山のような岩面の道となる。真新しいクサリの手すりも付けて
ある。トレイルランのごとく駆け下ってくる男性。「おはようございます」
「身軽よね~。私たちは、お・も・て・な・し、ではなくて、お・も・た・す・ぎ、だから、
あんな風に山では走れないよね」と笑いながら言うMICKEY。「絶対に無理!」と僕。
ソヨゴも赤い実をつけている。展望も開けてきて落ち着いた秋色の山の斜面が綺麗だ。
   
   
実をみつけては「これは何だろう」とあれこれ言いながらのんびり景色を楽しみつつ登る。
男性2人が下って来た。本当に地元の人達は早い時間に日々登っている山のようだ。
   
   
9:55
木の実などを観察しつつゆっくり登っても、もう三草山の山頂423.9mに着いた。
男性3人がいた。登り初めから山頂に見えていた大きな木はウバメガシだった。ベンチも
沢山あり、三草山城の石柱もある。
京都の北野天満宮から勧請し菅原道真公を祭った三草山神社の祠もある。
気温は10℃だが、ポカポカ陽気で気持ちよい。男性達は僕らが登って来た方に下山。
   
   
ベンチに座って無線機をつけると、香川県木田郡三木町の627m地点からJE5DULさんが
CQを出されていたので応答した。気温は7℃らしい。4年前の2009年の同じ日、11月
23日に、僕は丹波市の三尾山から応答したことがある局長さんだ。

ご夫妻連れが登って来た。しばらくして僕らが行く南の方に下って行かれた。
 
スマホを見ると「どこの三草山ですか~」と丹波のたぬきさんからの問い合わせ。
無線機FT1DでAPRSを発信。
これでGoogle MAPS APRSの地図を見てもらえば、今どこかがわかるだろう。
登山者の記帳ノートが入っているボックスがあり、MICKEYが記入していた。
   
   
10:45
「1時間近くいたし、そろそろ出発しようか~」とここからは南下する。
{
「あっ、これヒメシャラかな」とMICKEY。「う~ん、これはナツツバキの木だな。」と僕。
葉のない季節はヒメシャラとナツツバキとリョウブの若木、成木・老木で樹皮がとても
似ているのでわかりにくい。「樹皮ハンドブック」を見せながらMICKEYに説明する。

ヒサカキは黒い実を沢山付けている。
小さなアップダウンが続く尾根道。右手には素晴らしい秋色の斜面。
   
   
あちらこちらにピンクから赤い実が目立つ「この実はなんの実?」とMICKEY。
「それはサルトリイバラの実。美味しそうだけど味はない。どこの山だったか忘れたけど、
このサルトリイバラは前もMICKEYには教えたと思うけどなぁ・・・」と、かじってみせる。
「味は、特に無し」  景色を楽しみつつ、いろいろなシダ類の観察をしながら歩く。
   
   
12:00
膝高の笹が出てくると、「三草山神社」の鳥居の所。地形図のルートではCa210m地点で
ここから南に道は続くのだが、真西に下れば早い。「西の灌木の斜面を下ろうか」と僕。
「却下!今日はヤブコギに来たんじゃないし、登山道を下ろうよ」とMICKEY。
登山道を南へと下り、分岐点で「至三草・昭和池」の方へと小さな池を左に見つつ進む。
   
   
僕が下ろうとしていた斜面から夫婦連れが下って来て、50mほど先に行くのが見えた。
「ほら、やはり下れただろう。ここが入り口なのか目印のリボンがあるね」と僕。

今は工事で水が抜かれた昭和池の南側を歩く。「水があれば山も綺麗に見えるのになぁ」
工事は26年の3月20日まで続くらしい。それまではお預けの景色と言える。
昭和池の由来が書かれている記念碑の横を通り、工事の人がいる所から三草口へと下る。
   
12:45
三草登山口に到着。東屋のテーブルの上の箱内に案内地図があったので1枚頂いた。
数名の女性グループが僕らが朝登った方から下山してきた。
途中で全く会わなかったので、周遊ルートではないのかも知れない。

「ではツクバネを見に行こう」と僕。「どこに行くの」とMICKEY。
「ここから東の方に朝光寺があって、その横につくばねの滝というのがある。その川沿い
や境内にはツクバネが沢山自生しているから思う存分見られるよ」と僕。 
   
13:05
朝光寺。駐車場は僕の車のみ。まずはつくばねの滝へと川沿いの遊歩道を歩いて行く。
男女2名が三脚を立てて、立派なカメラとレンズで滝の写真を撮っておられた。
国宝の本堂の方へ行き、境内をのんびりと歩く。静かな境内で僕らの他に2人いるだけ。 
   
   
   
   
「あっ、ツクバネが沢山ぶら下がってる!」とMICKEYが目を輝かせている。
実が黒くなったものもあるが、緑の綺麗なツクバネの実が沢山ぶら下がっている。
ホントに羽子板でつくハネのようだ。

「こんにちは。山東市の観光協会ボランティアの者です」と離れた所から優しそうな女性
の声がした。国宝・朝光寺のパンフレットを下さった。ツクバネのことも載っている。

「こちらにもツクバネがあるのですよ」と境内のはずれにある場所まで案内して下さり、
ツクバネの説明をして下さった。今年は天候のせいで黒くなったり、人に実を沢山採られ
たりしたこともお話し下さった。滝がかかる鹿野川沿いにも沢山自生していたが、今は
減ったという。加東市では天然記念物に指定されて大切に保護されている。
「ありがとうございました」とお礼を述べた。

「いくら実を持って帰っても、ツガや、モミや、アセビなどに半寄生する木なので家では
うまく育たないのになぁ・・・。」と僕。
   
「山の上ではランチもせずにボッカしただけで下ったのでお腹が空いたね」とMICKEY。
「あ~、ペコペコや~。今田の水刺間(スラッカン)で食べよう」と僕。

満車の東条湖ランドの駐車場横を通過して、今田町のぬくもりの湯で売っている我が家で
は鍋の時期には欠かせない大好きなここの「ゆずポン酢」を買って、すぐそばの前にも行
った水刺間(スラッカン)の韓国料理店で、僕は牡蛎のキムチチゲ、MICKEYはビビンパ
定食を食べて「あ~、満腹!」。綺麗な秋色の山々が見える地道で帰路についた。

綺麗な秋色の山肌周遊と、ツクバネをたっぷり見られたのんびり山行の一日だった。
( 13,696歩 3,090kcal 燃焼脂肪 58.6g)
 本日のルート
 
   この1つ前は「【芦生】芦生の森の防鹿ネット内観察とネット下げ作業2013」の記録です