【因幡】残雪の狩谷山までスノーシュー(東山には届かず)
【日 程】2014年3月22日(土曜日) 【山 域】鳥取県八頭郡智頭町と若桜町の町境 狩谷山(1158.9m) 【コース】岡山県英田郡西粟倉村・大茅スキー場から北東へ400m先の 若杉林道途中・積雪量多く車が進めず駐車~スノーシュー歩行 -一番橋-二番橋-若杉原生林駐車場-若杉原生林-県境尾根 -P1111m-芦津・吉川越-狩谷山△1158.9m ピストン 【メンバー】矢問、MICKEY |
先週「くらます」に登り西側に見えていた、くっきりとまばゆい白い頂きが輝いていた 「東山(とうせん)」へ行くことにした。OAPさんたちも2008年の3月末に行かれている。 昨日、我が家は1日中雨だったが、相当雪が降ったようなので若杉の駐車場まで車が行き 着けるか心配。そこまで行けないと、時間的には東山にはとうてい行き着けない距離だ。 沖ノ山に登ったときのように、もう1週間くらい遅らせた方が本当はいいのだが・・・。 先週同様に朝4時過ぎに家を出て、今週も加西SAで朝食。 先々週は波賀町の東山(ひがしやま)で、今日は同じ字だが鳥取の東山(とうせん)である。 昨年3月に大原から先も鳥取道が全面開通したので、便利になった。しかも無料区間。 佐用から鳥取道に入るやいなや、景色が一変。雪がうっすらある道となり慎重に走る。 気温はマイナス2℃と出ている。 |
大茅スキー場の手前から道には15㎝ほどの積雪。スキー場から先にはワダチの跡もない。 行けるところまで行ってみようと4WDにしてローギアで進んだが、400m程行くと新雪が 30㎝を越えて進めない。ここで車をふくらみに置こうとするが、Uターンもままならず 雪スコップで雪をかいて足場を作り駐車スペースの雪もかいて確保した。 |
6:30 一旦スノーシューを履いて500mほど進んだが、若杉駐車場までは3.3km。遠すぎる。 僕だけ車にもどり再挑戦。バックして勢いをつけてまた300mほど行けたが、タイヤが 隠れるほどの新雪で万事休す。ここで再度車をふくらみに駐車場所を作って駐車した。 結局、スノーシューを履いても15~20㎝沈む湿気の多い重い新雪上をもも上げ運動し ながら、当初のスタート地点となるはずだった若杉駐車場まで3.3kmをえっちらおっ ちらと先頭を交代しつつ進んだ。冷たい風が無いのだけは救いだ。ずっと登りが続く道。 再駐車したところから20分かかって「一の橋」(6:50a.m)、そして「二ノ橋」(7:25a.m)。 |
8:05 やっと、若杉駐車場に着いた。 車なら数分で来られるはずが、雪上の登りの林道歩きでは95分間もかかって3.3km。 ここまでで相当体力消耗の二人。「沖ノ山のときはここまで車で来られたからなぁ」と僕。 雪が締まっていれば別だが、これだけ沈むトレースの無い新雪では、芦津・吉川越までも 時間がかかるだろう。今日は東山は時間的に無理だ。 |
「行けるところまでにしよう」と少し休んで出発。若杉の東屋の屋根の上の積雪もすごい。 「森林浴の森・日本100選」に選ばれた若杉天然林を進む。雪がさらに深い。 スノーシューでも25㎝ほど沈む重い新雪。先頭を交代しつつ進む。 |
ミズナラ、イタヤカエデ、ホオノキ、シナノキ、サワグルミ、オオイタヤメイゲツなども 寒そうに雪をまとって春を待っている。樹種が多くて良い森だ。冬芽も大きくなっている。 静かで、鳥の鳴き声の多い所で気持ちがよい。 P1111mに向かって最短距離で県境尾根を越えるべく進路を北から北西へと変える。 なかなかの斜面でスノーシューを蹴り込んで登る。 |
9:25 県境尾根に着いた。「ふくらはぎがシンドイ」とMICKEY。「太ももがしんどい」と僕。 「右(東)へ500m行くと、以前、沖ノ山の帰路に行った展望東屋がある。この場には 無雪期にやまあそさんがMTBで来てるよ」とMICKEYに説明した。 若杉峠のそばの展望の東屋には、帰路に体力と時間があれば行けばよいので、先を急ぐ。 斜面を下ると雪の下部に流れが見える。「ゴボッとはまらないようにしよう」と僕。 左へ時計回りで迂回してスノーブリッジを越えて雪深い斜面を登り、智頭町と若桜町の 町境尾根に乗った。斜面より沈み方がマシになったが、スノーシューでも15㎝は沈む。 10:00 P1111m。 立派なブナが点在する。「新緑の頃に来てみたいわ」とMICKEY。 ここから植林帯と自然林の境界の雪の斜面を下る。なかなかMICKEYが下りてこない。 「尻セードすれば」とすすめるも、「今日はしない。帰路にこの斜面を登るのよねぇ」とMICKEY。 |
芦津・吉川越には立派なブナがあった。 雪が深くて、説明板は頭を少し出しているのみ。 |
10:55 狩谷山 1158.9m。 木の間から北にある東山(とうせん)のくっきり白い頂きが見えるが、そこまでまだ 3.5kmほどある。アップダウンも複数回ある。新雪で沈む・・・。 「スタートの林道歩きが無かったら、きっと行き着けたね・・・。」とMICKEY。 「これだけ沈む雪ならシンドイかも。締まっている雪なら行けると思うけどね」と僕。 「次のCa1205mのすぐ北の無名のピークまでは1.5kmほど。行く?」とMICKEY。 |
「今日はここでランチタイムにして引き返そう」と僕。「そうね。お腹も空いたし」 雪スコで足場を掘ってテーブルを作り、昨夜僕が買いに行き、切っておいた椎茸・白菜・ ネギ・肉等と具だくさんのみそ煮込みうどんを作った。ガソリンストーブは火力も強い。 陽が差すと暖かいが、曇るとヒンヤリする。鹿皮の尻当てがありがたい。 「みそ煮込みうどん、温まるね~。美味しい!七味も持って来たよ」とMICKEY。 うどん2玉を分けて食べ、予備の1玉も入れて片付けたので二人とも満腹。 FT1DでAPRSも発信。そして丹波のたぬきさんをコールしてみると父たぬきさんの応答。 僕らの南方、駒の尾に登って、いま食事を終えたところとか。母たぬきさんともしばらく QSOして、僕らも下山準備。「あとは温泉が待ってるね」とMICKEY。 |
12:25 下山開始。今日はピストンなので、おもしろみが半減だが気が楽だ。 ただし、長い林道歩きを思うと少々気が重いが・・・。 13:00 P1111m。来るときは時計回りに登って来たが、帰路は最短で斜面を下ることにした。 最後がきつい斜面でその下に流れが口を開けている。少し先のスノーブリッジに向かって トラバース気味に下り、もとの僕らのトレースを拾った。 |
県境尾根に着くと、ワカンのあとが僕らの朝のトレースを登り、若杉峠の方へと進んでる。 「私たちのトレースがあって、ここまでずいぶん楽だったろうね」とMICKEY。 「複数人が展望東屋にいそうだから、そこでお茶タイムの予定だったけどやめよう」と僕。 下って行くと5~6人で僕らのトレースを歩いて来た跡になっていた。 スノーシューの跡もあった。周囲には誰もいないので、まだ展望東屋アタリかも知れない。 晴天になり雪の反射がまぶしい。二人ともサングラスにした。 全体で10人程度が歩いたようで僕らのトレースが30㎝ほど沈んで道のようになっている。 |
13:45 原生林入り口の誰もいない東屋に着いた。ここでお茶タイムにした。 休憩後、東屋から出発すると、下山してくる子供もいる6人ほどが50m位後ろに見えた。 僕らはもう下りばかりなので、どんどんペースを上げてスノーシューのまま進んだ。 林道では、朝の雪が太陽熱でとけ始めていてじゅくじゅく状態の所もあった。 明日は晴天予報だし、来週にはこの林道の雪ももっともっととけているだろう。 14:25 駐車地点。下りは朝とは大違いのハイペースで、車まで30分ほどで下ったことになる。 「またいつかリベンジだな・・・」と僕。「ブナの新緑の頃にも来たい」とMICKEY。 大茅スキー場から下の集落では朝と大違いで、道の雪が太陽熱でほとんどとけていた。 僕らの後に続く人達の車は、大茅スキー場あたりに置いてあった。長い林道歩きだ。 西粟倉ICで一旦下りて、あわくら温泉へ。温泉の女性に伺うと、昨日は1日中雪が降っ て新雪が40~50cm積もったらしいが、太陽熱で今日は昼から急激にとけたとのこと。 あわくら温泉は500円。ここは2009年の沖ノ山の時も来ているが、やまあそさんや丹波 のたぬきさんご夫妻と、芦津渓谷上流の大川下部を沢登りした2010年夏に来て以来4年 ぶりだ。男湯は僕のみの貸し切り状態。女湯も2人だったらしく空いていて良い湯だった。 気温は10℃になっていた。朝と12℃の差だ。中国道は3週連続空いている。 今日も宝塚トンネルあたりは渋滞なので神戸三田ICで下りた(佐用から1,150円)。 鳥取道が出来て、家まで2時間で18時に帰宅出来、明るいうちに洗車できた。 明日は、昨日のうちには雨で行けなかった両実家へのお墓参りだ。 |
本日のルート |
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