【因幡】残雪のくらますでスノーシュー
【日 程】2014年3月15日(土曜日) 【山 域】鳥取県八頭郡若桜町吉川 くらます(1282.1m/点名:天狗岩) 【コース】吉川・番匠橋-新吉川橋-小坂橋-△715.5m-Ca958m -Ca1146m-くらます(1282.1m)-南尾根-西進-林道 -県道72号線・番匠橋の駐車地点 【メンバー】矢問、MICKEY |
奥美濃へ行こうかと迷ったが、交通費と帰りの渋滞から、経費と時間のかからない鳥取の 「くらます」へ行くことにした。以前からこの山の名の響きにも惹かれていた。 先週の東山よりさらに北部だし、標高も東山より高いので雪はまだ残っているだろう。 3日前にもOAPさんが、このくらますに登っている。また、昨日一昨日は雪も降ったようだ。 朝4時過ぎに家を出て、今週も加西SAで朝食。今日は午後から晴天予報なので、ゆっくり 出るか迷ったが、数日前の新雪の綺麗な樹氷が落ちない気温の低い時間に登ることにした。 山崎ICで下りて29号線を北進。道路の気温はマイナス1℃と表示されている。 流石に戸倉峠からは路上にも路肩にも除雪の雪が多い。昨日一昨日の新雪のようだ!。 県道72号線を南下し吉川の集落。番匠橋の左手の空き地に駐車。右手の牛舎横でゴミを 燃やしていた牛舎のおじさんに駐車の許可を頂いた。「ありがとうございます」 |
7:40 まだ曇り空の番匠橋から、車で来たうっすら雪の道を10分ほど少しもどる。下りで楽だ。 今日は先週より少し大きめの鹿皮の尻当てをつけていくことにした。 新吉川橋を渡り、小坂橋を渡り、鹿の足跡だらけの積雪の道を北進し尾根に取り付いた。 OAPさんが3日前に下りに使ったルートでもある。 月曜日の出勤時にギックリ腰・・・水曜まで激痛。木金は違和感が残り、今日はリハビリ登山。 「今日は、リハビリ登山だからゆっくり登ってくれよ」と僕。 |
杉の植林帯はうっすらと雪。植林帯が切れる715.5mの三角点の手前がほんの少し急斜面。 少し左から巻き込むようにMICKEYが先行してステップを切り登る。「のんびり行こう」 三角点から西側の展望が開けた。少し青空がのぞいている。ここからは自然林の樹氷帯。 「樹氷が綺麗ねぇ。気温が低い時間帯は雪の華が咲いているみたい」と笑顔のMICKEY。 |
9:45 Ca958m。段々と雪も深くなってきた。15分ほど歩いてスノーシューを装着。 「あれ?左ストックのスノーバスケットがついてない!落としたかな・・・」と僕。 「後ろから歩いてたのに気づかなかったわ」とMICKEY。落としたようだ。 「綺麗で、静かで、言うことなし。先週と違って寒い風も無いしね。」とMICKEY。 鹿やテンの足跡がとても多い。「ピィ~ッ!」鹿の警戒音があった。 南南西に下るところでMICKEYはすかさず尻セード。 |
10:55 Ca1146m。ここに来る手前あたりから巨木が目につく。雪をまといそれは素晴らしい。 このあともブナの巨木などが点在する。「すごいねぇ」「感動するなぁ」 |
11:20 Ca1250mアタリからすごい雪原となる。広い! 「OAPさんが展望地とおっしゃっていた雪原がここだな」と僕。「すごいね」とMICKEY。 まぶしいので2人ともここからサングラスをつけた。 雪原を過ぎるとブナの回廊。素晴らしい。もうすぐ山頂。MICKEYのペースが上がる。 |
11:45 くらます 山頂。1282.1m。点名は天狗岩だ。 すごく狭い尖った山頂で、一番高い積雪上に2人立った。 青空が出たり隠れたり。mixiに山頂に着いた写真を送信した。しばらく展望を楽しむ。 山頂から南側も雪がナイフリッジのように見事に積もってる。 |
「山頂のこの狭さじゃ食事できないね」とMICKEY。「どちらに進むか・・・」 下山には、AからDの4ルート考えてきた。それを地形図でMICKEYに説明。 「急斜面の尾根を急いで下山することも無いし、また下部は植林でしょ。南下して西の 積雪の林道をスノーシューでのんびり歩いて下るBルートにしようよ」とMICKEY。 「林道に出るまでは最初少し急だけど、林道にぶつかればあとは楽ちん下山路だ」と僕。 (帰宅してから、この下山ルートをやまあそさんが2006年の3月初旬にピストンしたという 記録があることを知った) |
12時のサイレンが遠くから聞こえた。山頂南側直下で、樹氷と青空の下で食事にした。 ラーメンが出来るまでに、無線機FT1DでAPRSを発信。岡山県新見市のJA4YYF-1局から 奈義町のJR4MXP-10局のIゲートに飛んで、Google Maps APRSに今の位置が表示された。 12:30 下山開始。すぐ南側で鹿がいて樹皮を食べていた。草がまだ出ない時期、鹿は樹皮を食べ て食いつないでいる。そういうついさっきの足跡と鹿の糞と樹皮が剥がれた箇所が続く。 コゲラだろうか、キツツキ類のドラミングが聞こえる。 |
ブナやイヌブナが続くなかなか気持ちの良い尾根だ。 「この尾根、新緑の頃来ても良さそうね。ブナの新緑の色が大好き」とMICKEY。 じわっと南西に進路を変え、Ca1150mアタリから西へと進路を変える。 スノーシューでの下りが苦手なMICKEYが苦戦している。新雪が根雪の上を絨毯のよう にベロッとスベリ落ちるので、取り回しが難しい。どんどんとMICKEYが遅れる。 「アイゼンに履き替えよう。ツボ足の方が安全」と僕。膝下まで沈むツボ足が続く。 「スノーシューでのプチ表層雪崩みたいにならずに歩きやすいわ」とMICKEY。 Ca1100mアタリから下りやすそうと西北西に進みかけてしまい左を見ると尾根筋。 斜面をややトラバース気味に進路修正。「大丈夫か~」とMICKEYに声をかける。 「何とか行ける。氷ノ山のトラバースの時よりは簡単だし。」とMICKEY。 「斜めにならずに、垂直にしっかりと立てよ!」と僕。 |
Ca1000mアタリでツボ足も終了し、スノーシューに履き替えた。両方(北と南)から沢 の音。ヒノキの植林帯になった。沢と沢の間の手入れされたヒノキの植林帯の尾根を快適 にスノーシューで進む。 Ca800m付近で右前方下に林道が見えた。北側へジグザクに少し斜面を下ると林道だ。 |
13:55 林道に出た。林道を登ってきている真新しいスノーシューの足跡がある。二人のようだ。 途中でも会わなかったし。谷を挟んで僕らより北側の尾根を東へ登って行ったような足跡。 林道にはタップリと雪がある。ストックをググッと刺してみると50cmほど沈んだ。 林道のカーブ部分は登りスノーシュー跡とは離れて数カ所ショートカットして進んだ。 雪の林道を快適に進む。除雪されていない県道72号線に出て北進。左手に東山の白い 頂きが青空に映えている。駐車地点の手前で除雪路になったのでスノーシューを脱いだ。 |
14:35 駐車地点に到着。 「腰痛はどうだった」とMICKEY。「あっ、すっかり忘れていた!完治かな」と僕。 牛舎から牛が重機につながったロープで出てきた。 おじさんとおばさんに「下山しました」と会釈をして、帰路についた。 周囲は朝の雪景色とは大違い。太陽熱で道や集落の雪がどんどんとけている。 「樹氷がある朝の低い気温の内に登って良かったね」とMICKEY。 |
「うわっ、三朝町の投げ入れ堂みたいな建物が岩窟内に見えてるよ!」とMICKEY。 県道72号線から国道29号線に出る手前左に国の重要文化財の不動院岩屋堂がある。 右手の公民館前に駐車して赤い橋を渡り岩屋堂を見に行った。 間口約7m、奥行き約10m、高さ約13mの投げ入れ堂方式で、9年前にMICKEYと行った 三朝町三仏寺の投入堂と同じいわゆる舞台造り。立派なものだ。 右の神社も岩が被さるように建っている。 |
波賀町の波賀温泉・楓香荘で汗を流した(600円)。10周年らしくソフトクリームや食事の 割引券を下さった。食事は17時かららしいので、リンゴソフトクリームを食べた。 ここも4月から温泉料が150円アップするらしい。 「あ~気持ちよい温泉だった。帰ろう!」 山崎IC手前にある王将で早い夕食をとり、中国道に乗った。 気温は9℃になっていた。天気予報通り晴天になった。もうあの樹氷の華は落ちてしまっ ているだろう。「風も無く、綺麗な樹氷やブナを沢山見られて良かった!」とMICKEY。 (歩数計11,224歩 8.8km 3,428kcal 燃焼脂肪61.9g) 宝塚IC手前が12kmの渋滞なので、神戸三田ICで下りて帰宅。高速代も900円だし、 地道も快適に走れ、時間も短縮されて19時に帰ることが出来た。 雪道で汚れた車の底を水洗いし、翌早朝にしっかり再度洗車とワックスがけをした。 |
本日のルート |
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