【西播磨】羅漢の里から三濃山そして感状山城跡
【日 程】2014年5月4日(日曜日) 【山 域】兵庫県相生市 三濃山(508.6m) 【コース】らかんの里駐車場-三濃分かれ-ため池-求福教寺-山王権現 -三濃山(508.6m)-P339.3m-感状山城跡(253m)-羅漢石仏-駐車場 【メンバー】MICKEY・矢問 |
5:30 駐車場から出発。キャンプ場の人々も数人起きて顔を洗っているのが見える。 気温が低くて上着を着ても寒いくらいだ。手も冷たい。鍛治屋川沿いの林道に入ると堰堤 の所で大きな牝鹿が水を飲んでいて慌てて警戒音を発して左斜面を登って行った。 雪解け時に斜面から雪が引っ張り落としてた落葉落枝が散らかっている舗装林道を進む。 舗装路から土道になり、静かな道。早朝の小鳥たちの声がとても多くてさわやか気分。 フジの花やヤブツバキが咲いている。左の急な斜面には驚くような大きな岩が点在する。 炭焼き窯のような跡もある。沢はナメの所もあり「盃流し」という所もある。 |
6:10 三濃分かれ。山頂まで2kmとある。「クマに注意」とあるので鈴をザックにつけた。 古い石柱には「右・三ノ山 左・( )らい」とあり左の地名が欠けている。 右は三野山(三野山求福教寺)左は「くらい(鞍居)」ではないかと想像する。 横の登山杖入れの所には「右・三濃山左・金出地」と黒字で書かれている。 この辺りは、昔生活面では、上郡の金出地(かなじ)との関係が深かったらしい。 古くは鉱山があり、オーバーではあるが「三濃千軒」ともいわれるほど人が集まったとも言われた。 米作りと冬の炭焼きが主な仕事だった時期や、木炭が売れずタバコを作った時期もあった らしい。ため池の手前あたりにも人家があったのか竹林も点在する。 |
6:35 ため池。ここで軽く朝食休憩にした。じっとしていると肌寒い。 空身の男性が後ろから来て先に登って行った。田畑の跡や竹林がまた出てくる。 上郡と相生の分岐地点の札。「羅漢の里・感伏山」という札もあるが「感状」の「状」が 「伏」という誤字になっているのをMICKEYが気づいた。「あっ本当だ!」と僕。 大きな「三濃山登山案内図板」という地図看板がある。 「こんなところに案内板があるより登山口辺りにあるといいのに」とMICKEY。 |
7:05 三野山求福教寺に到着。境内には周囲を弁財天、大避神社が祀られている。 弁財天は、水辺、島、池、泉など水に深い関係のある場所に祀られることが多いためか ここもその周囲をお堀のように掘ってある。 「大避神社って、昨日行った道の駅・あいおい白龍城の前の中央公園にもあったよね」と MICKEY。大避神社は渡来民族である秦氏によって日本にもたらされた景教を祀るために 建立されたものであるらしく、坂越が古代ユダヤ人の渡来地であるとのことで坂越にある。 求福寺の秘蔵として「文福茶釜」が相生市歴史民俗資料館で公開されていると聞く。 お堂の裏より山頂への明確な道が延びている。先ほどの男性が下って行った。 |
芝生が広がる地点が現れ、その右手に山王権現といわれている建家がある。大山袛命が 祀られており、求福教寺の守護神だそうだ。大山袛命は大国主命の御子で、観世音菩薩の 化身といわれている。水子地蔵が円形に並んでいて少々不気味な感じがする。 鹿の糞が多い芝生だ。八重桜が満開状態。青空に映えて美しい。カエデも新緑とのコラボ。 左手にある登山道を登ればすぐの山頂だ。 |
7:20 三濃山(508.6m)。水タンクの後ろに三角点。アカガシの老木が保護されている。 南側が展望が良い。苗木が鹿の食害にあわないようにカバーされている。 登って来た道沿いを鹿が横に駆け抜けていった。 白い椅子に座り展望を楽しみつつ朝食。鳥もすごく多く、双眼鏡で観察。 |
7:45 下山は感状山へと向かうことにした。P472m、そして最初の鉄塔のあるP434m、次の鉄塔 付近(この鉄塔から南西に谷道を下れば駐車地点)と三角点のあるP339.3m手前で先ほど の三濃山の姿が見えるかと振り返ったが、木々にはばまれて見ることは出来なかった。 |
9:25 感状山。流石に山城。展望が良い。石垣もしっかりと残っている。 物見岩を過ぎて右へと進み下って行くと遊歩道の階段状の下りになった。 |
10:05 下山完了。羅漢石仏へと足を進める。 羅漢石仏が祀られる岩場の石仏は、欽明天皇の時に、矢野に流された恵弁と恵聰の2人が 瓜生の岩窟に入り、すべての人を仏に引き合わせようとの願いから石仏を彫ったらしい。 石仏の数は30体ばかりで、完全でない石仏もたくさんあるものの、数が多いので五百羅 漢というらしい。弘法大師が全国を遊行している時、ここを訪ねて石仏を刻んだとも言わ れている。 釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩の3像を中心に、左右に十六羅漢が配置され、 釈迦の説法に聴き入る姿とか、苦行瞑想する姿であるとも言われている。 「浦島太郎」という標柱がある。「なんのことだろう」と僕。 「右横の岩が、亀の甲羅に乗った浦島太郎に見立てているのでは」とMICKEY。 なるほど、そう見たら見えなくもない。 |
元の下山地点に戻り、駐車場へと賑やかなキャンプ場横を歩く。 今から感状山へと登る三人連れが見えた。今日もキャンプ場へと沢山来ている。 10:30 駐車場に着いた。「さて、今日の二座目はすぐ近くの大倉山に登ろう」と移動開始。 天気が良すぎて朝は放射冷却で寒い感じだったが、気温がグングン上がり暑くなった。 |
本日のルート |
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