【遡 行 日】平成12年7月16日(日) 【 天 気 】やや曇りのち晴天 【メンバー】Taq 小山伏 ベリ ミ〜ヨン BAKU MICKEY 矢問 【参考図書】 ナカニシヤ出版「わっさかわっさか沢歩き」P172 奥高野十津川小黒谷 ナカニシヤ出版「近畿の山 続 日帰り沢登り」P76 十津川 小黒谷 地図=1/25,000 伯母子岳 |
【ドタ参】Taqさんと小山伏さんのお言葉に甘えて、息子とワンコを実家に預けて、 前夜泊テント宴会場に23時30分到着。Taqさんと小山伏さん、ベリさんから「とりあえず乾杯」 の暖かいお出迎えを受けた。食材たっぷりの豪華な酒宴。緊張していたMICKEYも芦生でご一緒した ベリさんがいたことや、小山伏さんTaqさんの笑いが絶えない話にすぐうちとけることができた。 ミ〜ヨンさんはすでにスースー就眠。「MOGUさんから明日はベリさんをビレーしつつ落としてこいって 言われてる。矢問さん、5時30分に起こしてや〜」との小山伏さんの言葉でしめくくり、0時25分就寝 号令。僕とMICKEYは車中泊へ。 午前3時7分、BAKUさん到着。その後も30分おきに車が入って来る。バスつりや沢登りの格好。 寝られへんやんか〜。車のサイドスライドドアを開けっ放しで寝ていたら「ゴソゴソ」と足音。 MICKEYも僕も「???」と横の草むらを見るとタヌキ! 【起床〜!】5時30分 起床。BAKUさん、Taqさんはスッと起床。ついでベリさんミ〜ヨンさんも。 いつものとおり、小山伏さんは暴睡。ゆっくり各自朝食を食べて出発準備にかかっていると2台の ワゴン車。女性3人を含む8人の沢登りグループがさっさと出発。 Taqさんの車のすぐ前に吊り橋への下り道が隠れていた。 【いざ沢口へ】「こ、こりゃ怖い〜」なんと全長250メートルほどある細い吊り橋をまずわたらないと いけない。谷瀬の吊り橋より狭くて張り板は薄くて、そりゃよくゆれること! Taqさん、ベリさん、ミ〜ヨンさんが先に行き、僕とMICKEYが続き、あとにBAKUさん小山伏さんと続く。 吊り橋大嫌いのMICKEYは全くのへっぴり腰状態。 すごい高度感だし、下の川はよ〜く見えるし、よ〜く揺れるし、・・。これは帰りにもあるのだなぁ・・・。 それを安定して歩いてくる小山伏さんを見て「ス・ゴ・イ!」とMICKEYの小山伏さんへの今日一日の 感動が始まる。 風屋ダム湖から小黒谷へ杣道が途中で崩れており小山伏さんは急斜面を下り沢側へ「下の道見て くるわ〜。上の方も見てみ〜」と。 僕とベリさんは少し上の道らしき踏み後に従い直進。少し登りつつ下っていく踏み後がしっかり道に なったので、後続に「道あるぞー」と知らせた。小山伏さんはそのまま下を行く。 僕たちは自然に沢口に降りていった。先行の8人隊の足跡もある。 小山伏さんがなかなかこないのでBAKUさんが笛を吹く。反応あり。また吹く。反応あり。 でも小山伏さんがこない。「BAKUさん、笛の回数の約束事決めてる? ひょっとしたら助けてくれって理解してるかもしれんよ」「あっ、決めてへんわ」。 沢の中を走るように進める小山伏さんにしてはあまりに遅いし、気になったのでミ〜ヨンさんと僕は 沢沿いに戻って探しに行くことに。小山伏さんのザックが中洲に寝転がっている。 「あっ、やっぱり僕たちを助けに崖を登っていったんに違いない」「小山伏さ〜ん」と2人で呼ぶと しばらくして上から降りてきた。「探しに行きましたがな」と。スタートから疲れさせてすんません。 みんなの待つ沢口にもどり「小黒谷」の標識横から7時30分スタートで遡行開始となる。 【さあ遡行開始】 数個の小滝や小さいナメ滝を軽快に進んでいく。ベリさんが先頭のはずが、簡単なスタートなので それぞれが好きな様に進む。先行の8人隊があるせいか、水がやや濁っている。 10メートルの滝。右を巻いても良いとあるバランスのいる滝。右の水際を上りかけたベリさんが 苔の付いた岩に足をかけた瞬間、「ザザーッ」と目の前を4メートルほど大の字で滑って行き、止まった。 みんな一瞬冷や汗。岩場でなく、土のある斜面だったので大きなダメージはなかったもののやはり 滑落は恐ろしいものだ。後続は右を小さく巻いて登った。 |
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その後も小さなナメ滝や小滝をどんどん進むと、斜瀑15m。水中直登という滝だけど、 水量が多くて水際を小山伏さんが先行。続いてミ〜ヨンさんも。上からおろしたザイルに プルージックで順次登る。その次の12メートルはザイルでエイトノット確保で水際を登る。 |
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トユ状のナメを越えて、先行の8人隊に追いつく。ザイルを出している。待てど暮らせどいっこうに進まない。 1人10分待っても60分以上待ちになる。「もう巻こ〜」と小山伏さん。大きく巻いて抜かすことにした。 この巻き道もなかなかのスリル。足一つがやっと乗るバンド状態で斜め下に向いているし、 落ち葉が多くて急斜面でストーンと沢に滑り落ちやすい感じ。MICKEYは高度感と滑り安さの怖さで しゃがみながら進む。その上、斜面にへばりつく。「立たないとよけいに滑るよ」とつい最近までいろんな 巻き道で小山伏さんやKUROさんにさんざん後ろから指導されてきたことを生意気にも何度も言った。 後ろから見ているとほんとに今にも滑り落ちそうで、「あっ、MICKEY落ちるに違いない!ここは下まで 落ちるなぁ」と何度か冷や汗がでた。自分のことよりほんとに気になった。 巻き終わってからミ〜ヨンさんが「言われてもなかなかできないよね〜。回数を踏むと怖いんだけど 斜面から離れて立って進む方が滑らないんや〜って体が覚えるよ」と。言われてみればごもっとも。 僕も最初何度言われても怖くて怖くて立てば滑り出す様で、立てなかったもんなぁ。 【囲炉裏隊が先行だ〜】 8人隊を抜くとやはり沢の水は綺麗! 天を仰げば茂ってる木の間に晴天が見える。 沢の中はずっと日陰になってて、涼しい〜。ここまでで、45分で来るはずのところに、倍の90分以上 かかってる。さあ、ペースアップと小山伏さんがどんどんコースチェックに先行開始。 「小山伏さんって沢の忍者みたい。足の裏に吸盤が付いてるのかなぁ。 どうしようと思うところではザイルやシュリンゲが「ほ〜い」と出てくるし、ホントにお守りのように頼もしい」と MICKEY。斜瀑20メートルもそれほど急ではなくて進む。 小滝もいくつか続き、枝谷の分岐。ナメがしばらく続き、小滝が続く。 直登ではMICKEYが「ウヘッ、息ができない」と顔めがけて落ちる水量の多さに笑ってた。 「ゴーグルとシュノーケルの下向きがあればいいのになぁ」と独り言を言うもののめちゃくちゃ楽しそう。 ミ〜ヨンさんの後を金魚の何とかのようについていってる。どんどん登っていくミ〜ヨンさんを見て 「パワフルで素敵だわ〜」とMICKEYは感動のしっぱなし。TaqさんもMICKEYの不安定な登りの時はコース をアドバイスしてくださり強力なサポートで彼女も次々と通過。 ゴルジュのところの18メートルの滝は水量が多くて直登は難しい。ザイルを出してもらい、左直登となって いるが、右水際を上る。左水際の方がホールドがあるようにしぶきが出てるが、ベリさんが「手がない」と 右へ移動。「真ん中も浮き石や」とのこと。右手を後続も登る。 |
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ベリさん頑張ってる〜 |
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パワフルなミ〜ヨンさん | MICKEYも必死(^^) |
【蛇が・・鹿が・・ヒキガエルが・・】 あと小さいナメを通過しつつ、ミ〜ヨンさんは沢の水をおいしそうに飲む。 し、しかし!そこから5分位したら異様な悪臭が漂う。「風上になんか死んでるのかなぁ」と進む。 30メートルほど先を行く小山伏さんが大きく手を振って「右側に回れ」と合図。 右へ行こうとするミ〜ヨンさんとMICKEYが固まる。「ヘビが・・」バナナ位の立派な太さで 1メートル以上の長さのヘビが進むべき岩の上でにらんでる。「真ん中を進みます〜」と大声で伝える。 しばらく行くと「ギャッ!」ナメ滝と倒木に挟まれて、鹿の下半身が見えている。 上半身は水の中。「臭いのはこの鹿の死体か・・」「ワシは踏んでもてパ〜ンて音した]と小山伏さん。 ここで風上にもなるし悪臭は終わる。水を飲んだミ〜ヨンさんは大丈夫かいな・・・。 「女王様は絶対大丈夫」とベリさん。さらに数個の滝をクリアーして植林小屋横に出た。 大きな二俣を右へ。6メートルの滝の左水際を小山伏さんとミ〜ヨンさんが登っていく。 上からザイル。ベリさんとMICKEYが続く。「滝の中を直登したいなぁ」と僕。 「手がないかもしれないよ」とTaqさん。「行ってみます」と。冷たい水で手も体も冷える冷える。 ホールドも何とかあるのでシャワーを思いっきり浴びながら登れた。安全かんつきカラビナがはずれない。 しめすぎか何かがかんだのか。「BAKUさん、ちょっと待ってな〜」四苦八苦してはずして、次にBAKUさんも 直登。続いてTaqさん。さらに続く小滝をこなして行く。 前のミ〜ヨンさんが登った小滝の足場が動いた。「ポチャ〜ン」「ん??」 「ミ〜ヨンさん足場何ともなかった?」「柔らかくてフリクションが良くきいたよ」 「ミ〜ヨンさん、大きなヒキガエルを踏んづけて登ったんやで〜。ヒキガエルが 大の字になって昇天してるよ」「あちゃぁ(^^;)」と大爆笑。 【三段50メートルの滝】 6メートルの滝の左を巻く。小山伏さんがポイントポイントにシュリンゲを装着。 しばらくまた小ナメや小滝を進むと、大きな滝。「これが50メートルの滝と違いますか」と僕。 「50メートルはないよ〜」とミ〜ヨンさん、Taqさん。見えてるのは20メートルほど。 少し後ろに戻り、斜面を登った小山伏さんが「ホンマや!こっち来てみぃ。これ50メートルの滝や」とみんな その斜面へ。全景が見えた。「うわ〜、凄い」三段なので上が見えなかったのだ。 「残置ハーケンあり。直登可能」となっているが、すでに13時20分。水量も多いし、大きく右を巻いて滝の上 で昼食しようということになった。この巻き道も一部こわ〜いところが。 高度感あり、道は険しく滑りやすい斜面。小山伏さんがすごく登りたそうにTaqさんと滝口でディスカッション。 ゲラゲラ笑いの絶えない話をしながら食事をして記念写真を撮る。 |
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やったぞ〜 |
【下山】 突き上げて1206mのピークに行くか、下山時に尾根道まで登って1057.5mのピークを踏むかとの小山伏さんの 意見に「尾根道はカンカン照りで暑いしなぁ」と杣道を伝っての下山にかかることに決まる。 この道も何度かこわ〜い斜面のトラバースがあり、スリルありすぎ。 ここでもMICKEYは何度がしゃがみこみながらの通過。「こ、これが道??」とMICKEY。 「足が1.5足も乗れば立派な道って小山伏さんに教えられた。普通に足が2本乗って歩ける30センチ以上は 高速道路って言いはるでぇ」僕も少しへばりつき気味にした斜面ですかさず後ろの小山伏さんから「立てよ〜」と チェック。「はい!」と素直にお返事(^^;)。 ほぼ等高線上を歩いているのでなかなか高度が下がらない。 植林小屋の手前の大きな二股の手前で8人隊と出くわす。そうとうゆっくり登っているようだ。 先頭のTaqさんがどんどん進む。ベリさんとBAKUさんの掛け合い漫才のようなおしゃべりも絶好調。 崩れてる斜面のトラバースのバンドは先行が1人1人通過するごとにガラガラ〜ザザザ〜と崩れていく。 僕が通過するとき「そうとうゆるんでるで〜。気をつけや〜」とすぐ後ろのラスト小山伏さんからも怖くて ありがた〜いアドバイス。後少しで尾根道最後の部分とぶつかるところでラストを歩いていた小山伏さんが バテバテ。「休憩しょ〜。バファリン飲むわ〜」と沢から離れるとパワースイッチがプチッと切れる。 樹林帯からも離れてここからは最高の眺め。湖が綺麗に見えるし、はるか下の自分たちの車も見える。 |
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そして、あの怖い吊り橋もはるか下に・・。ここからは高度差200メートルほどを転がるような急斜面を下る。 そして最後の吊り橋。僕がトップを行く。後ろから小山伏さんが「みんな振り向け〜」と写真。 振り向くにもすごくゆれる。トップで渡りきって今度は僕がへっぴり腰の2番手のMICKEY以降の全員を写す。 そして駐車してあるところへの最後の急斜面を登って「おつかれさ〜ん」と16時10分ゴールの握手。 Taqさんに小山伏さんという力強いリーダー、BAKUさんのヘルプ、ミ〜ヨンさんのパワフルな見本、 ベリさんの楽しいおしゃべりで、本日の楽しい沢登りは無事終わりました。 本当に感謝の限りです。あ〜、夏は涼しい沢に限るなぁ。 「またご一緒しましょうね〜」というみなさんの声にMICKEYおばさんは目を輝かせていました。おそろしや(^^;) 「沢の用語を覚えたい」「ザイルの扱いを学びたい」とMICKEYは車の中でもやかましい。 晴天でもホントに沢筋は涼しくて楽しかった。MICKEYはメンバーに恵まれ沢の楽しさを実感したようだ。 |