ザゼンソウの但馬妙見山


【山 行 日】平成12年 4月30日(日)
【行 き 先】但馬妙見山(1139m)  
【メンバー】僕(矢問)と妻(MICKEY) 
【天  候】曇り時々晴れ        
【地  図】エアリアマップ59「氷ノ山」
【参考図書】「兵庫県の山」「ふるさと兵庫50山」

僕はウイルス性の口内炎で高熱続きと声も出なくなり、妻は風邪で咳ばかりの数日が過ぎ、
4月下旬にしか見られない「ザゼンソウ」を見に行こうと午前0時30分に出発。今年一月に
目指したものの、積雪がひどくて「キャンプ場まであと3キロ」のところで敗退した山である。
 午前3時30分にキャンプ場駐車場に到着。夫婦連れのなにわナンバーのトラックが1台。
空は満天の星。駐車場にも15センチほどの雪が残っている。シュラフで仮眠。

5:50 カロリーメイトと風邪薬という軽い朝食で出発。トラックのご夫婦は
温かい朝食を作っている最中。雲海が綺麗だ。

キャンプ管理棟の右をしばらく道なりに行くと登山口。雪がくるぶしを越える。
ほとんどの木には木の名前の札が掛けてあり、「知らないなぁ」の連続。
雪はどんどん深くなる。スボッとはまると膝を越えるところも多い。
特に登山道は幅いっぱいに雪が深く残っているのでその際ぎりぎりを歩くことが多くなる。
どんどん雪が多くなり腰を越える所もあるが、かたいのではまっても膝まで。

6:50 笹と雪の道に出た。笹も細い登山道を覆っているものの、枯れ方や泥の付き具合で道と
わかる。時々テープもある。

7:10 山頂手前の5月の連休の縦走時の臨時トイレを通過して山頂到着。

北と東の展望は良い。南と西は木ではばまれている。勿論周りは雪で寒い。
地図や「兵庫の山」「ふるさと兵庫50山」の本では1139メートルと記してあるのに、
山頂の杭には1142メートルとある。(下山口の名草神社の説明書きにも1142メートルとある)
どちらが正しいのだろう。三角点のない山らしい。
地図には山頂の少し南東部に「ザゼンソウ群落」の印があるが、「兵庫の山」では北側の石原沼に
群落があると記されている・・・が、全ては深い雪の下。
6月下旬から7月上旬なら白い小花のバイケイソウの群落で有名な山頂だ。
寒いのでラーメンやうどんを作り食べていると、トラックのご夫妻。
「昨日、名草神社に車で行ったので、石原沼のザゼンソウを見てピストンする」とのこと。
先に北の方に下りていかれた。

7:55 僕たちも下山開始。僕たちは妙見新道を名草神社まで下山予定。凄く急だし雪が深い。
石原沼なんてどこだかわからない。あきらめて下山を続ける。
途中で林道に出た。フキノトウが多い。氷ノ山方面は真っ白で綺麗だ。まだまだ林道は続くがおかしい。
地図で確認し、すぐ先の細い道を右折。

8:35 ひと登りで妙見峠に出た。正解だ。
ここからの下山道も雪が深いし足跡さえない。何処もが道に見える。地図とコンパスで確認しつつ下山。
名草神社が見えてきた。下の三重の塔への道と、上の本殿への道に分かれる。本殿の道をとった。
「正解!!」ザゼンソウの群落があるではないか!! キウイフルーツと同じくらいの大きさの花。

妻も「来て良かったねぇ。しっかりした面白い花」と満足そう。
本殿は立派な彫刻が。無料の解説パンフを頂く。口を押さえたシシの彫刻が愉快。下の三重の塔のところへ。

この塔を守る軒下の見ざる、言わざる、聞かざる、思わざるの猿の彫刻も面白い。
売店横には少しザゼンソウが咲いている。夫婦杉の展示もされている。ケロケロ道があり、
みたらしの池にはモリアオガエルが生息しているらしい。

9:45 名草神社から林道を南下してせせらぎや野花を見ながら10:00駐車場着。
20分ほどして、トラックのご夫婦着。ピストンせず直進したものの、妙見峠への分岐がわからず、林道を
ずっと歩いて遠回りしたらしい。沢道も探したが、ザゼンソウも見つからなかったらしい。僕たちが見た、
本殿そばの群落を教えると、車で名草神社へもどって是非見てくるとのことであった。

11:20 時間が早くてガラガラの「やぶ温泉(600円)」で汗を流し、満足して帰ることができた。
良い山行ができて、夫婦共々風邪も吹っ飛んだようだ。