【鈴鹿】第10回やぶこぎネットオフ・雨乞岳から神崎川上流台地


【山 域】 東近江市:鈴鹿/雨乞岳から神崎川上流台地
【日 時】 2012年5月27日(日)
【コース】 鳴野橋−杉峠−雨乞岳−東雨乞岳−七人山
      −コクイ谷出合付近−オフ会場−杉峠−鳴野橋
【メンバー】往路:矢問単独
       復路:落第忍者・クロオ・矢問 
/ 参加者27名
 やぶこぎネット第10回オフ会は5月27日(日)11時に鈴鹿の指定某所に集合だ。

前日の土曜日、午前5時から地域の堤防の草刈り。電動ではなく柄の長い下刈り鎌で
腕も足腰もクタクタになった。しかも炎天下、熱中症的症状になり超疲労してしまった。

とっちゃんから「行くの〜?」とメールが来たので「今、部屋で倒れ込んでる。体中が熱
い〜」と返事。明日も晴天で6月下旬並の暑さになるらしい。

武平峠から雨乞岳に登り、会場に行ってコクイ谷の沢沿い南下で武平峠に戻る予定に
していたが、ネットの数々のレポを21時過ぎから調べると「沢沿いルートが崩れていて通り
にくい」とか「通れる」とか、斜面崩れや水量の変化でルート情報がまちまち・・・。
あまり行かない山域なので直近の現状が見えてこないのが悩みの種だ・・・。

夜7時には帰宅しないとならないので、復路ルートに手間取って時間がかかるのは困る。
ネットで調べている内に23時を過ぎてしまった。僕にとっては暑さとの戦いのこの時期。
会場集合方式なので復路の時間が暑いのは仕方ないが、涼しい時間に登ってしまいたい。
「人の多い御在所岳を経由して行くのは気が進まないし・・・」地形図とにらめっこ。
甲津畑から杉峠、そして雨乞岳、東雨乞岳、七人山を経由して会場に行くことに変更した。

草刈りの疲れ+まだ体がほてっている。「大丈夫?」と赤い顔を見て相棒が心配している。
早朝に家を出るより、少しでも近くに行っておく方が楽かもしれないので、家を出た。
大津SAに深夜0時過ぎに着き、朝4時まで車中仮眠。黒丸PAのコンビニで朝食をとる。
陽がもう顔を出し始めている。「あ〜、朝4時過ぎには登山口着とすべきだったなぁ・・」

5年前にも、2年前にも行った甲津畑の登山口へ記憶がきわめて曖昧だが車を走らせる。
鳴野橋に着くとクロオ号と無人の車の2台。「おはようございます」 クロオさんは大峠から
清水ノ頭を経由して雨乞岳に行くらしい。5年前に山日和さん達と行ったルートだ

僕のルートを言うと雨乞岳手前北の激笹ヤブと東雨乞岳へのさらにひどい笹ヤブの脅し。
さらに七人山から北尾根を下り会場へ直行を言うと「最後の斜面が良くないのでもう少し
南側に下った方が楽で良いですよ」とのアドバイス。「そうか・・。なるほど・・」と僕。

5:40
ゆっくり準備されているクロオさんに「暑さが苦手なので先に行きますね」と僕は出発。
桜地蔵に手を合わせ、杉峠を目指して涼しい千種街道を進む。ウグイスや鳥の声が多い。
ヤマツツジやタニウツギが咲いている。丸太橋が新しくなっていた。
蓮如上人旧跡の小屋内には「いま登山中です。荷物を置かせて下さい」というメモ書きと
大きなザックが置いてあった。少し休憩。「どこに登っているのだろう??」
   
 大シデ 一反ぼうそうの大枝は落ちている 
大シデが並ぶ街道は歴史を感じて良い感じだ。
「ウワッ!」大きなマムシがひなたぼっこしていてサササーッと草むらへ行った。
出発が遅かったので杉峠に着く前に前方から太陽の日差しを受けることに・・・。
帽子をバンダナに替えて額からの汗を止めた。白禿の水は今日も出ていない。
   
杉峠   雨乞岳への斜面
7:30
杉峠1,042m。もう日差しも強くなってきたが風が冷たい時間なので助かる。小休止。
西も北も晴天だが、東側に雲が出始めている。ここから真南の雨乞岳へ斜面を登る。
   
 踏み跡もしっかりしている ハルリンドウ 
登りながら振り返るとBAKUさんと2年前に歩いたタイジョウやクラシが綺麗に見える。
足もとには紫の小花が点在して咲いている。御在所岳にも咲くハルリンドウだ。
   
 タイジョウ、イブネ、クラシ  笹が刈られている
膝高の笹が背丈くらいになってきたとき、笹が刈られているのを感じた。
期待通り山頂まで人が通れる巾に笹が刈られていて激笹藪こぎはしなくて済んだ。
   
 5年ぶりの雨乞岳 1238m 深山のJS3RIP局とつながった 
8:10
雨乞岳1238m。ここまで誰にも会わなかった。5年前に来たことを思い出しつつ、静かな
山頂で展望を楽しむ。
 
 Google MAPS APRS / 津市のJQ2WJO局に届いた
無線機VX-8Dを出してAPRSを発信。
これで家にいる相棒に山頂に着いたことが解る。携帯電話が一瞬圏内になったとき、とよ
さんから「武平峠から雨乞岳経由で行きます」とメール着信。もう山頂にいることを返信。
とよさんとはメールでのやりとりは何度かしているが、会うのは今日が初めてになる。

今日のオフ会の主の通風山さんととっちゃんを無線でコールしたが、応答無し。
鈴鹿のJF3BKAさんがCQを出されていたのでしばらくQSO。ブレイクで南丹市・深山の
JS3RIPさんともつながった。RIPさんもホントは今日この雨乞岳に来る予定だったとか。
寝坊したため近場の深山にしたらしい。1wのQRP送信らしいが59で入感した。
ID-31でD-STARレピータを検索。津市のレピータが一番近いと出た。
賑やかにしゃべっているようで使えない。他のレピータで生駒へゲート越えCQを出した
かったが、うまく反応せずD-STARで生駒アクセスはあきらめた。 
   
 東雨乞岳へ向かう 東雨乞岳 1,220m 
8:50
男性1人が東雨乞岳方面から来たが1分も山頂に留まらずまた来た道へと消えた。
「もう40分も山頂にいたのか!」これは昨日に続き今日も熱中症的になる行為だと反省。
東雨乞岳へと展望を楽しみながら出発(8:55a.m.)。
クロオさんに脅された背の高い激笹藪は、こちらも人1人通れるくらいに刈られていた。
「ラッキー!! こんな所で激笹藪でもがいてバテたくないし、良かった良かった。」

9:05
東雨乞岳 1,220m。ここは雨乞岳より展望が良い。
人はいないだろうと思っていたら、すでに6人いて、展望を楽しまれていた。
「どのルートで来たのだろうか。この人たちも早い出発だったんだろうな」
ここからの展望も実に素晴らしい。次に行く七人山が眼下に見える。
「さて涼しい風が吹く内に行くか」
   
 七人山コルへ/笹が刈られている  七人山のコル
一旦、七人山のコルに下る。右(南)に行くと武平峠へのルートだ。
僕はそのまま東進して登りに入る。ブナの新緑が美しい。ブナの淡い緑の木陰は最高だ。
   
 七人山のブナ林  「七人山」彫り込み
9:25
木の幹に痛々しく「七人山」と彫り込んである。そこからさらに東へ進む。
「気持ちの良い台地状のブナの山だな。涼しいし寝転びたい感じ」
     
 「良い感じだなぁ」  斜面上から見る  斜面下から見る
真北に下りる予定だった尾根も確認しつつ、北東に下る尾根に取り付く。
赤テープが点在している。
「クロオさんが朝言っていた木がこれだな」と見る。
斜面の上からはえぐれた感じに見えるが、下から見ると立派な巨木と見える木だ。
   
コクイ谷出合の 登山道へ出た  「神崎川上流」オフ会場は近い
スーッと難なく登山道へと出た。右後ろから男性が来る。きっとオフ参加者だろう。
「ウワッ!」今度は立派な太さのシマヘビが目の前を走って草むらへ入っていった。

会場へは徒渉しないとならないが、ずっと歩いていると丸太がかけられていた。
「おっ、あれを渡れば簡単に対岸へ行ける」渡って上の台地状の所へ上がると右手から
グーさんの声が聞こえたので、そちらに向かっていったら集合会場が見えた。
   
 もう懇親会開始モード?  どんどん到着
10:10
通風山さんや緑水さん、グーさん、わりばしさん、カッチャン、のんくん達がもう盛り上がっている。
後ろから来たのは洞水さんだった。「お久しぶりです」このオフも今回10回を迎える。

グーさん指定の記名布に到着順に記名する。歩数計を見ると、ここまで17,771歩だった。
集合予定の11時になってもまだ全員がそろわない。食事をしながらみんなを待つ。
通風山さんが無線機でとっちゃんをコール。朝明から、ハリマオさんと釣りをしながら会場に
向かっているが、釣果は駄目だった様子。相当遅れてとよさんが到着した。
   
 ハリマオさんと、とっちゃんも到着 グーさんの号令が響く 
「とりあえず開会して自己紹介をはじめましょう」と通風山さんからの開会宣言。
「始めるぞー」とスタートの音頭はグーさん。「さあ、みんな立って〜」

緑水さんから手作りの貝のおつまみが回ってきて戴いた。「ウマイね」
カッチャンと捜索のことや、残雪期の金糞岳の北尾根の話しをした。
とよさんとは、鳥の話しをした。先日、蘇武岳のあがりこブナを見に行ったというとよさんは
バードウォッチングが好きらしい。とよさんも「金糞の北尾根に今度行きます」と。

その後にも次々に到着し、最終は男性24名、女性3名と27名の参加となった。
今回も愛知県、三重県、滋賀県、岐阜県、大阪府、兵庫県と様々の所から、登山口やルート
も様々で集まった健脚揃い。(僕は健脚じゃないが)
オフ終盤にkasayaさんや、山スキーで危ない目に遭ったという中野さんとも久々に歓談。
 
 オフ会の集合写真/グーさん提供
記念集合写真を撮り、最後は番頭役の山日和さんの挨拶と通風山さんの締めで終わる。
また次回のオフでの再会を誓い、オフ会は解散となった。
「今日はなんか風邪っぽい声の山日和さんだったなぁ・・・」

杉峠を越えて甲津畑へ向かう落第忍者さんが「矢問さん、一緒に戻りましょう!」と声を
かけて下さったので、クロオさんも誘い一緒に出発することになった。
沢沿い左岸を進むも「これ、おかしいよね」と言うことになり、3人でGPSを確認し
斜面を登る。「下に道らしきものが見える様な感じ・・・」と先行した落第忍者さん。
斜面を下り右に落第忍者さん、左に僕が偵察へ。

13:30
「道標の看板があったよ〜」と僕。これで杉峠への街道に復帰できた。
その看板横に男女がいて「武平峠へはどう行けば・・・」と聞かれ、方向を説明。
   
 御池鉱山跡の近くからの展望  復路の杉峠
僕たちは杉峠へと向かった。御池鉱山旧跡を過ぎた頃、先頭で歩いていた僕の体調に
異変が・・・。体がどんどん熱くなってきた。昨日に続き今日も熱中症的な感じ・・・。
動悸も呼吸も速まってくる。「こりゃ、ヤバイぞ・・・」。

木陰道だけど風がないので歩いているとドンドン熱くなり体が冷えない。
峠まで距離で300mという所で体の熱っぽさと昨日からの疲労がピークになったのか、
足も腰も攣りそうに痛くなってきた。「単純な復路だし先に行って下さい」とお2人に伝える。

木陰で、座っても寝転んでも体温が下がらず呼吸が速まるし、両太ももがこわばってくる。
念のため芍薬甘草湯も服用し、だましだましゆっくりゆっくり歩くことにした。
もう杉峠まで50mという所でも動いたらヤバイという感覚になり座り込んで少し呼吸を
整える。峠から落第忍者さんとクロオさんからの「あと少しだよ〜」という声が聞こえる。

14:30
一歩一歩ゆっくりゆっくり登り、杉峠でも休憩する。東側展望は朝よりスッキリしている。
タイジョウ方面から数人来て甲津畑の方へ下って行った。
お2人にも先に行ってもらうことにした。

杉峠から下り始めて10分ほどの所に、涼しい風の通る日影で平坦なところがあった。
「熱中症的症状」と判断できたので、風通しの良い木陰で「頭を高くして」寝て、濡れた
タオルなどで首筋や腋の下などを冷やすのがセオリーだ。
落ち着いてそれを実行することにした。

バンダナをぬらして首筋と腋部を冷やす。帽子であおいで風を服の中に送る。だんだんと
体温が平温になるのを感じた。 吐き気はない。スポーツドリンクを少しずつ飲んで呼吸
も整ってきた。スーっと気分が良くなった。「昨日からの疲れが原因だな。よし、行くか!」

体温が下がり呼吸も楽になり歩くのも全く問題なくなった。「この調子なら充分行ける」
すぐに落第忍者さんとクロオさんのお2人に追いついた。「心配かけましたね。もう大丈夫。
沢の水の中に入れば体も冷えて早く復調したんですがね・・」と言うと、クロオさんが
「矢問さん、今からでも横の沢に浸かって冷やしたら?」と笑う。「もう、大丈夫」と僕。

クロオさんの鉄道の話しや釣りの話しなどを聞きながら、三人でいろんなおしゃべりを
しながら千種街道を歩いた。あちらこちらにイワカガミが咲いている。
先に杉峠を下って行ったグループも抜いた。
向こうから女性2人が歩いて来た。「こんな時間からどこへ向かうのだろう?」

SHIGEKIさんの軽トラが林道の橋の横に停めてあり、しばらく行くとbiwacoさんの車が
停めてあった。「ここから車で戻れるのは楽だろうね」と言いつつも車の主はゆっくり
のんびり戻って来るのだろう。
桜地蔵で落第忍者さんがしっかり拝む。「あと少しだね」

16:15
鳴野橋に到着。忍者のごとくいつも素早い落第忍者号が「お先に〜」と出発した。
そして僕もクロオさんに挨拶して出発。「暑い〜!」エアコンで体を冷やしつつ快走。
大津付近で少し渋滞した程度で、あとは順調に走行。18時20分には帰宅できた。

前日からの蓄積疲労で、オフ会場から復路の杉峠付近では一時体調不良に陥ったものの
みんなに会えたし、雨乞岳や東雨乞岳の展望も楽しめ、七人山のいい雰囲気も味わえた。

通風山さん、山日和さん、オフの企画をありがとうございました!
 本日のルート
 
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