【芦生】新緑の芦生・赤崎中尾根


【山 域】 芦生 赤崎中尾根
【日 時】 2008年5月3日(祝)
【メンバー】コマコ、MICKEY、矢問
【コース】 須後−灰野−P840m−P832m−赤崎中尾根
コマコさんの新しい靴慣らし。「芦生の森ならコマコさんも大丈夫では?」とMICKEY。
「そうだな。アシウスギに会いに芦生の森へ行こう。」今年としては初めての芦生の森だ。

GWで早朝から高速道路は50km渋滞とか。芦生に行くなら高速道路は全く関係なし。
渋滞知らずの地道で、美山の「かやぶきの里」を左に見て快走する。
このかやぶきの里を見るのもコマコさんは初めて。
「いや〜、沢山のかやぶきの家があるんやねぇ。良い感じの所ね」と初めてのコマコさん。
「まだここも車が1台も来てないけど、帰りには驚くくらいの観光客になってるよ」

須後から灰野経由で赤崎中尾根へは、昨年秋にも丹波のたぬきさん夫妻や、やまあそさん、
そしてかねちゃん達と歩いた。
MICKEYとも四季折々に歩いているお気に入りのルートである。
芦生研究林へと入る 由良川源流の芦生の森へ トロッコ軌道と水場
7:30
入林届けを記入する。
トロッコ道に入ると、タラの芽やワラビ、コゴミなどおなじみの山菜も豊富に目に飛び込
む季節だ。「ここは京大の研究林だから、見るだけで採取したらいけないよ」と僕。
「このトロッコ軌道を見ていると、幼い頃に父母と山形の上ノ山温泉へ行った時に、トロ
ッコに乗って温泉場に着いたのを思い出すわ・・・」とコマコさん。

MICKEYが、左下の河原に鹿の死骸を2頭見つける。「かわいそうにね」
上を見るとトチノキの新緑が綺麗だ。
「新緑が気持ちいいね」 灰野の歴史を読むコマコさん
「この木は釣り鐘みたいな可愛い花が咲いてるね」「それはウスギヨウラクだよ」
灰野の集落跡では、説明看板をコマコさんが読んでいる。
「雪深い集落で大変だったでしょうに・・・」

9:40
佐々里峠への下りに入ると、ちょっと見おとしやすいP840mへ入り込む地点。
「えっ、ここだった?」とMICKEY。「何度も来ている僕を信じなさ〜い」と僕。
「矢問さんは本当に芦生の森好きで、暇があれば通ってる時もあるし、芦生研究林の勉強
会って聞くと、すっとんで行くんですよ」とMICKEYがコマコさんに話している。
「グネグネ曲がってるね」 「うわ〜、大きいね」
尾根道も来る度に、鹿の食害等で笹が無くなり細い木々は無くなっている。
「白い花が咲いてるよ」「ヤブデマリだね」や赤いコバノミツバツツジも咲いている。
誰にも会わない芦生の森は、風にそよぐ新緑の葉音と小鳥のさえずりのみ。癒される。
時々現れる芦生杉の大きさに驚くコマコさん。「この先では、もっともっと立派な芦生杉
が僕たちを迎えてくれるよ」と僕。
「中が焦げてるね」 「すごいわ〜」
10:20
雷杉。「うわ〜、木の中が真っ黒に焦げて凄いことになってるね〜。」とコマコさん。
「上に葉があるってことはまだ生きているのね。スゴイよね〜」
「巨木は倒れたら大変ね」 「私が細く見えるでしょ」 「これまた立派な芦生杉」
ここから小野村割岳へのルートと別れて、赤崎中尾根へと進む。
どんどん目に入る芦生の巨木に、コマコさんは口をぽか〜んと開けて上を見上げている。
「こんなに大きいとは思わなかったわ!スゴイよね〜。自分がちっぽけに見えるよね。
普段のつまらないことや悩みもなにもかも、本当にちっぽけに感じるね。こんな所が関西
にあるなんてねぇ。いつまでも残っていて欲しいね」とコマコさん。
「見上げてしまうね」 「まだまだあるね」
昨秋は丹波のたぬきさん達と、赤崎のトロッコ道まで下って、トロッコ道で須後に戻るルートを
とったが、登山初心者のコマコさんには激下りだし、今日はピストンにすることにした。
「こんにちは」若い4名のグループとすれ違う。芦生杉の巨木に出会う度にその4名も歓声を
あげている。

いつも食事をする芦生杉の近くの地点(昨秋もそこで食事をした)へと少し登り返す。
「このあたりは迷いやすいね」「迷ってしまう人も多い尾根だよ」
「この芦生杉も大きいよね」 「「食事場所に行きましょう」
11:20
ランチタイム。食事をしていると、また違う5人グループが下りてきた。
食後のコーヒータイムで、一息ついてもと来たルートをピストン開始。

今日は無線機をつけても静かなもの。
「また来るからね〜」 「芦生杉の日陰は涼しいね」
単独の男性とすれ違い、雷杉のところでは男女2名とすれ違う。
「倒木にもブナが根付いて伸びてる」 「イナバウワ〜」とコマコさん
12:40
灰野と佐々里への分岐。「時間も早いし佐々里峠側へのブナ林も歩いてみる?」
コマコさんも前回とは違い、今日は楽なルートで元気。
「ブナも立派な太さね」 ブナの木漏れ日の道 「これも立派よね」
佐々里峠側へも歩いてブナの新緑を楽しむ事にした。
「ブナの新緑って綺麗ねぇ。ブナの新緑と木漏れ日がなんとも言えないね。気持ちの良い風
も小鳥の声も最高! 山は気持ちが良いというのが分かる気がする」とコマコさん。

灰野から須後のトロッコ道ですれ違ったのは10名程度。研究林らしく土を掘り捕虫網を
持った学生もいた。「何を研究されているのですか」と珍しそうにコマコさんが質問してる。

ワラビを手にしている女性ハイカ−がいた。
「ここで植物の採取をしてはいけませんよ」と注意する。

水場でMICKEYとコマコさんは喉を潤す。
「冷たくて美味しいね」とMICKEY。「この緑と風がなんともいえないわ」とコマコさん。

14:35
研究林事務所前で、10名程度のグループに木々の説明を熱心にされている方を見ると
「芦生演習林・植物の手引」の著者でもある中根先生だった。
平成18年の夏の公開講座でも、芦生の森をご一緒させていただいたのを思い出す。
「中根先生の本は家にあるよ。サインもしてもらってるよ。草木の絵がとても綺麗でお上手」
「芦生の原生林は素晴らしいね」

駐車場は朝とは大違いで、車が満杯になり外の空き地にもあふれ80台以上ある。
あとの人たちはどこを歩いているのだろう。
いつもなら美山町立自然文化村で汗を流すが、混雑が予想されるのでパスした。

美山の「かやぶきの里」も車やバイクや観光バスがあふれんばかりになっていた。
流石に連休で静かなかやぶきの里も賑やかすぎる・・・。

森の中でも車の道も混まないウチの時間差ハイキング。
大好きな芦生の森を歩けた、気持ちの良い一日だった。

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