沢【若狭】耳川−能登又谷水系・ハゲノ谷から大御影山
【山 域】 若狭:耳川/能登又谷水系・ハゲノ谷 【日 時】 2009年6月6日(土) 【コース】 新庄−松屋−能登又林道終点−ハゲノ谷−大御影山 −ハゲノ谷左岸尾根−能登又林道終点 【メンバー】矢問単独 |
先週に続いて耳川水系へ前夜出発し、途中で車中泊。3週連続の耳川水系となる。 それも3週連続天気が不安定の週末で、今回は家をいつもより遅い22時に出た。 能登又林道を終点まで走る。 2006年6月にMICKEYと利用し、2007年11月にBAKUさんとゲキさんと共に利用した 「白谷登山口」の手前では、真新しい堰堤の建設工事中だった。 そこを通過してヘアピンカーブの所で小さなタキ谷を観察後、林道終点へ。気温は13度。 |
林道終点は登山口の1つ | ハゲノ谷へ |
6:15 ブト(ブヨ・ブユ)対策にハッカ水をしっかり上半身に振りかけて、ヘルメットのふちに はメンソレータムを塗って出発。「今週はブトにはやられないぞ」 「能登又線林道終点」の御浜町の立て札の横に「大御影山・登山口/2.5時間」という 道標がある。 白谷登山口からの尾根斜面と同じくブナが多い尾根かもしれないが、今日はハゲノ谷を 溯行して大御影山へ行き、下山は茶屋谷を下る予定にしている。 衛星がつかめず全くGPSが働かない。コンパスと地形図で読図をしっかりして進む。 大きなトチの木に迎えられる茶屋谷を100m弱進むと、左からハゲノ谷が入る。 |
左の小さなハゲノ谷へと進む。沢登りというより沢筋歩きというような小滝がたまに出る 程度。直登も簡単、巻くのも簡単のお好み次第。沢登りとしてはおもしろくないレベル。 トチの木の多い谷だ。 |
07:05 二俣。右は広いが水量が少ない。進むのは右俣。崩れた炭焼き釜跡がある。 次の二俣は左俣へと進む。次に出る右からの沢を見つつ進む。 07:40 二俣。これがハゲノ谷南谷との分岐かどうか時間をかけて読図。このあたりから濃いガス がかかりだした。予報は先週より良いはずなのだが、雨は降りそうもないがガスは濃い。 予定の右俣である南谷はほとんど水が流れていないしえらく木が流れてきて詰まっている 感じで進む気力をそがれる。通常なら水量の多い右俣へ吸い込まれそうだが、山頂から やや東側へと詰めることになる。ぐにゃりと根元が曲がって倒れているかのようなカエデ の木のある予定通りの南谷への右俣へと入っていく。 |
南谷が崩れて行き詰まった | 南谷の左手の本流へ |
最近崩れた真新しいガレが多い。斜面から木も倒れており進行しにくい。 稜線まであと少しだし倒木をよけてガレを越えて頑張っていると岩壁に阻まれる。 水がほとんど流れておらず上から流された木が岩壁にも沢山詰まっている。 この先もきっとこんな調子が続くに違いない・・・。これが5mの滝か。右も崩れ気味で 左の方が崩れた中にもややホールドが見えるので登る。途中までうまく登れたが右への 滝の落ち口へ行くのが下からは見えなかったが、全くホールドがないスラブとなり無理。 「ひぇ〜、これ下りるのか・・・」と元の位置に下りるのがなかなか怖かった。 08:10 この南谷を詰めるのはあきらめて、先ほどの分岐まで戻り水量の多かった右俣を進む。 最初は良かったものの、この谷も先ほどの南谷と同じく流れてきた倒木が詰まりだした。 「大御影山の山頂直ぐ近くの東尾根北斜面の沢筋は崩落でもあったのかな・・」 倒木やら車のバッテリーまで落ちている。そして・・・また岩壁に阻まれた。 こりゃ右も左も登れない・・・。すり鉢の底にいるような感じ。 |
水が減ってきた | うわっ、こっちも詰まってる | 岩壁に阻まれた・・・ |
「少し戻れば小さな二俣があったな。そりを右へ行けば東へと進み詰められるかも」と 小さな二俣へ戻りつつ右手(北側)の斜面を見ると大きな倒木がある。 「二俣に戻ってまた谷筋を進んでもまた木が詰まっていたら嫌気がさす。この倒木をつか みながら崩れた斜面を登って、そのあとは木々をつかみながら稜線を目指す方が確実」と 斜面を登ることにした。標高差にしても70mほどだ。 傾斜が急でこういうところは沢靴のグリップは弱い。ブナが出だした。稜線は近い。 ガスがさらに濃くなって周囲が見えにくくなった。 08:50 稜線の登山道に出た。南谷の二俣からあっちへこっちへと最後の詰めで1時間近くも。 それにこの濃いガス・・・「ハゲノ谷の溯行は最後がよろしくない」という結論にした。 |
08:55 大御影山の山頂 950.1m。 最後の詰めの登りで汗をかいたのと、気温が低くてガスのため寒い。 温かいコーヒーを作ってパンを食べる。 ガスはいただけないが、小鳥のさえずりが多くて気持ちがよい。 無線機を出してみるが430FMはまだ時間も早いので静かなもの。 50MHzで大津の局長さんがCQを出されていた。 ラジオの周波数に切り替えて、ニュースを聞いたりFM音楽を聴きつつのんびりとした。 予定の茶屋谷を下るのは、このガスではモチベーションが上がらない・・・。 「ガスも濃いし、トチの木が多いだけの沢筋歩きの茶屋谷を下るより、ブナ林を期待して ハゲノ谷と茶屋谷の間の尾根を下ろう。これが林道終点にあった登山道ルートだろうし」 09:35 下山開始。しばらく進むと「ハゲノ谷」という道標が落ちている。過去にも見た地点で、 ハゲノ谷の南谷を詰めればここに出るのだ。この下があれほどガレているとは思えない。 歩き慣れた堀切のような登山道を進む。「10分ほどで尾根への地点だな」 |
ブナが出だした尾根斜面 | 杉の根元がめくれている |
以前にも見た「←新庄」という小さなプレートが木にぶら下がっている。ここが尾根への 登山道から離れる地点。そこへ入って直ぐにブナに迎えられる。期待がふくらむ。 右にも左にも立派なブナのある斜面だ。テープも少なく踏み跡も薄くて良い感じ。 |
ブナ林が続く尾根 | 鳥の声も多くて気持ちよい |
Ca650m地点で下から鈴の音が聞こえた。男性3名女性1名のグループが登ってきた。 「早くも下山してくる人がいる」という声が聞こえた。挨拶をした。 ブナの多い尾根だ。Ca600m地点でガスも消えた。太い杉の木もあるが、根元の皮がめく れている木が複数ある。クマハギとは違うようなめくれ方だが、なぜだろう。 |
林道終点まではあと少し |
「ハゲノ谷はハズレだったが、この尾根を下って今日は良かったな」 尾根筋の踏み跡は最後は茶屋谷側へと下り、炭焼き釜跡のところを下りて飛び石で簡単に 徒渉でき、トチの巨木のある茶屋谷の左岸を進む。朝溯行したハゲノ谷を右手に見ながら 林道終点へと出る。 10:30 林道終点。下山完了。本日の歩行数は少なく9175歩。 僕の車の横に福井ナンバーの車が1台。さきほどのグループの車だろう。 これまた3週連続の三方の「きららの湯」へ。時間的にもガラガラでゆったり汗を流せた。 地道で名田庄を経由し家には14時半着。住居地は晴天。 あれほど肌寒かった今日の大御影山とは大違い。その暑さにうんざり・・・。 |
本日の溯行ルートと下山ルート |
1つ前の記録は「沢【若狭】耳川−折戸谷水系・割谷から寒風」の記録です |