沢【台高】中奥川/赤倉谷からヒメコマツ谷
【山 域】 台高・中奥川/赤倉谷からヒメコマツ谷 【日 時】 2010年7月24日(土) 【コース】 県道258号−赤倉谷出合−大屋滝−辻居滝−ヒメコマツ谷−P1224m −西尾根−アシ谷出合−中奥川−林道−駐車地点 【メンバー】りんご畑・mura・なつ・コウリ・kissyan・ひい・マユ・矢問 |
りんご畑さんのヒメコマツ谷へいく企画に参加。朝8時に吉野郡の川上村役場前に集合。 久々の台高の沢。混まないうちの朝4時過ぎに家を出た。 4時40分、阪神高速走行中にD-STAR生駒レピータをカーチャンクすると、JN3VDAさん が声をかけてくれ、しばらくQSO。 南阪名道路を抜けて集合場所に6時過ぎに到着。コウリさんがすでに到着されていた。 僕の車の後ろはりんご畑さんだった。集合時間より2時間前。まだ涼しい時間だ。 8時前にkissyan号でひいちゃんとマユさんが到着。遅刻でmura号でなっちゃん到着。 りんご畑さんはkissyan号に、コウリさんは矢問号に乗り、mura号と3台で出発。 赤倉谷出合の橋を渡ってすぐに右折し草むらのタイヤ跡の道を50mほど進むと作業小屋 があり、車を4〜5台駐めることが出来るくらいの舗装された広場がある。 先客がいるようだ。軽自動車が1台あった。(この後、途中で会った釣り師の車かな?) 9:30 駐車地点から赤倉谷へ入渓。「こりゃあか〜ん!水量が少ないわぁ!」とりんご畑さん。 りんごさんはここを3度溯行しているため違いに唖然の様子。なっちゃんもりんごさんと 溯行したことがあるので「今日は本流溯行で終わりかなぁ。支流は水がないかも」と。 |
進み出すと意外や意外!水は澄んで綺麗だしプロームナードとしてはジャバジャバと楽し い感じになってきた。腰まで浸かって登る小滝。「気持ちいい〜」。次の6mの滝は水が 吹き出している。りんごさんは左水際を登り、ひいちゃんにお助けシュリンゲ。マユさん も続いて登る。コウリさんは右水際を登る。時間が掛かりそうなので、なっちゃんとともに 僕は小さく左を巻く。 前方から男性が来た。渓流釣りのようだ。 「釣れましたか」と僕。「まあまあ釣れましたよ(^^)。沢登りですか。お気をつけて」と男性。 |
なかなか水圧のありそうな斜瀑5mをなっちゃんがチャレンジ。僕らは左手から声援。 このあと、もっともっと楽しくなるとは、りんごさんも予想外の展開が待っていたのだ! |
しばらく平流歩き | 大屋滝 |
大屋滝12m。壁に阻まれて滝の周囲は薄暗い。「ここは左からトラバース気味に巻く」と りんごさん。「前回はここの巻きで足場が雨後で滑りやすくとても疲れた」となっちゃん。 (MEMO:大屋滝から赤倉谷の上流に行く渓流釣りの人は、谷を約100mほど戻って |
ルート工作のりんご畑さん | マユさんが続く |
間伐木のたまり場左手から登る。ちょっといやらしい岩場があり、りんごさんがトップで ロープを張りmuraさんが確保。 kissyanが岩場を登りはじめて3mほどのところで足を滑らせて2度地面へ。 落ちる時、kissyanのアッセンダーがスリップして停止しなかった。大事に至らずホッ。 手が無くていやらしい部分には、古い5mmのシュリンゲがぶら下がっていた。 |
ここからはmuraさん、なっちゃんとともに先にトラバース気味に進み、沢へと下る。 「ドボーン」熱くなった体を冷やすべくmuraさんとなっちゃんは淵で泳ぎだした。 みんなは左からへつり気味に進んだ。そして岩の上からまたまたmuraさんとなっちゃん は「気持ちいい〜」とドボーンと飛び込む。 |
「水圧も楽しいね〜」 | 「ひぇ〜押し戻される〜」マユさん |
しばらく平流歩き。ジョウカケ谷を右に見て進むと、小滝や溝状の滝がバンバン現れた。 「通常の水量の時は巻いてばかりだったけど、今日は直登できる最良の水量かも〜!」と なっちゃん。それにつられてひいちゃん、マユさんも果敢にチャレンジ。 「あら〜、イワタバコが咲いているわ〜」とマユさん。 「ギャッ、カエルがいる!」「ギャッ、蛇がいる〜!」と賑やかなマユさん。「そりゃいるさ〜」 水路のような斜瀑の下は腰より少し深い。左をへつり気味にズンズン行くりんごさん。 前のマユさんが水圧で押し戻されて戻ってくる。「頑張って!」「はい!」 ど真ん中を泳いでいこうとするなっちゃん。「そりゃ水圧で無理やろ〜」「ダハッ!」 |
辻居滝前の8人衆 | 辻居滝を巻く |
11:30 辻居滝6m。お腹も空きだして大休止。muraさんやコウリさんは滝の真下まで浸かって 行き登れないかと岩を見たり触ったりしている。 僕の苦手なブヨが多い。ハッカ水や虫除けスプレーをバンバン顔や服にスプレーし、メン ソレータムもこめかみの周囲やヘルメットの縁に塗ってブヨ対策。 「やられた〜」とひいちゃん。ブヨ攻撃を受けたようだ。集合写真を撮って、巻き開始。 左手の斜面を木の根を持ち、残留シュリンゲを持ちつつ慎重にりんごさんの指示で巻く。 |
ヒメコマツ谷出合の滝 | 滑りやすいから気をつけて! |
「胸までの深さで気持ちいい〜♪」 | 冷泉気分のかしまし娘の3人さん |
11:55 左手(北)にすそ広がりの滝。ヒメコマツ谷出合だ。この滝の奥(北)が「ヒメコマツ谷」。 なかなかヌメリのある岩。りんごさんは右水際を登っていく。コウリさんもチャレンジ。 僕らはそのまた右の土斜面を巻き気味に落ち口へ上った。 |
岩壁ルート工作のりんご畑さん | 直登ルート工作のmuraさん |
12:10 またまた滝が見えた。「この左の壁を登る。今日の水量だと滝も登れそうやけど」とりんご さんは、後続のためにロープを張りに先に登る。滝を登ろうと岩を触っているmuraさん。 「2ルート作ると時間短縮になるね」とのなっちゃんの声で、muraさんが滝の左水際を シャワークライミング開始。最初の1手が悪そう。あとはシャワーの中を登っていって上 からロープが下りてきた。壁側の登りも時間が掛かっている。コウリさんがmuraさんのル ートでシャワークライムチャレンジ。やはり最初の一手がいやらしくドボン。再チャレン ジで登っていった。「次は矢問さん、行かないと!」「僕は壁側でええわ〜」「駄目、時間 かかるし矢問さんならシャワーで登れますって!」と背中を押されてセッティング。 |
壁ルートを登るマユさん | 滝ルートを登る矢問 |
最初の一手がやはり難しい。左手を伸ばしきってムーブで水の中の右のホールドをつかむ。 完全にシャワー。めがねは見えない。「ゴーグルが欲しいなぁ」と心の中で思いつつ、手 探りで次のホールドをつかむと、あとは案外良いガバが続いた。「お〜、気持ちいいぞ〜」 |
滝ルート終了点間際のなっちゃん |
続いてなっちゃんがシャワークライム。流石にクライマーなっちんは、うまいなぁ。 「シャワークライムしてる矢問さんの写メ撮りましたよ〜」となっちゃん。「ありがとう!」 マユさん、ひいちゃん、kissyanは壁側のルートを慎重に登ってきた。 |
水に戯れるかしまし娘♪ | 水際を登るマユさん |
12:50 6mの滝。りんごさんが左水際を登ってロープをセッティング。muraさんが確保。 マユさんがアッセンダーをセットして登っていく。右足を大きく上げる所で苦労している。 カラビナを付け替える地点で「あれ?尻尾があるのは何でや?」と僕。「アッセンダーが 外れています〜!」とマユさん。サポートしていたmuraさんが「穴にカラビナをかけて」 と指示するも声が届かない。滑落したら大変な地点。上にいるりんごさんは何が起こった のかわからない様子。僕は右から巻いてりんごさんに状況説明に登った。 上から懸垂下降して、アッセンダーのセッティングを手助けする必要があるかも知れない。 その間にうまくセットできたようでマユさんが登ってきた。「体が固まりました・・」と。 「やっぱり自分の命を守るアッセンダーは、使い慣れない操作のある人の物を借りるより 自分で買って使うことをすすめるよ」と僕。「そう思いました。買います!」とマユさん。 「大事に至らなくて良かったですね」とりんごさんとともに頷いた。 |
「左の滝の右水際を登ろう」 | 「なかなか滑りやすいよ」 |
13:25 2条10mの滝。 左の滝の水量の少ない方の右水際が登りやすそう。コウリさんが登り始めた。 みんなはコウリさんの後に続いた。ホールドは豊富。水量が多いときは登れない滝とか。 13:35 スラブ気味の15mの滝。 ここも水量が多いと左から巻くらしいが、今日は右水際を登れそう。りんごさんが登る。 ちょっとその左から登りかけた僕は岩のヌメリとスラブ地獄。バランス確保に必死。 最初の5m位の所にあるバンドに上がる時とそれを時計回りに回り込むのがいやらしい。 上からのローブをマユさんがつかんで登る。次に僕の前のひいちゃんが苦労している。 後続が待っているのもスラブ気味の岩の上で足が疲れていく。「ひいちゃん、頑張れ」 「待ってね。足が乗らないし手が無くて・・・」水がせき止められて一気に流れてくる。 なっちゃんはスイスイ登ってきた。短いながらナメもある。「ええ谷やなぁ」と僕。 |
「滑りやすいなぁ」とkissyan | 小滝はそれぞれ好きに登る |
「今日はこの水量のおかげで、巻く滝がバンバン登れて楽しかったなぁ」とりんごさん。 前方に鹿が沢に水を飲みに来ていた。りんごさんと僕に驚いて左斜面へと消えていった。 入渓時の水量の少なさは、逆に滝の直登が続いて楽しい溯行となった。 14:20 二俣。水の補給。ブヨが多い。左に作業小屋跡がありトタンやビール瓶が散乱している。 これを右(北東)に行くと千石山(奥ノ迷峰1083.6m)のピークのすぐ北。 僕らは左(北西)に進みP1224mを目指す。涼しい後のこの登りがつらい。 落石に注意のため沢筋から途中で右への支尾根に乗ることにした。歩きやすい尾根だ。 あまり太くないヒメシャラが多い。立派なブナも点在している。 「矢問さん、あと何メートルや〜」とりんごさん。GPSを見て「あと直線距離にして150m」。 「よっしゃ。ゆっくり行こ。ふぅ・・・」とりんごさん。 ピーク直下は太陽が照りつけて暑さも最高。一歩一歩登る。風が吹くと心地よい。 |
「お〜い、登って来いよ〜」 | P1224m |
14:55 P1224m。木陰で休憩。北西方面の展望がきく。笹ヶ峰、千石山、赤ー山(コクマタ山)。 靴を履き替える人有り、そのまま沢靴の人有り。僕は履き替えた。ここもブヨが多い・・・。 15:15下山開始。西尾根を進む。下り初めてすぐに等高線の詰まった地点。岩場だ。 りんごさんは左から厳しい斜面を巻く様子。muraさんは尾根突端の岩場から左へ少し下 りてこれまたいやらしいトラバース。コウリさんは尾根突端の右の木からぶら下がり気味 に下る。僕はコウリさんのルートで行くことにした。最短ルートで案外楽に尾根に行ける。 (この木のところにシュリンゲ1本をかけると女性でも簡単に尾根に下りられると思う) 左から巻いているりんごさん達が斜面をトラバースしてくるのを待った。 松の木が多い。これが谷の名の由来のヒメコマツかな。 次の岩場はそのまま登っていき、右から巻き気味に下る。次の岩場は左から巻く。 尾根のゆるい分岐。りんごさんは右へ下っていく。 「まだもう少し尾根を先まで行ってからアシ谷へと左に下るはず」と言うなっちゃん。 ここの経験者の意見が割れた・・。りんごさんももう一度登ってきて議論。 地形図での自分のいる位置の判断の違いだろう。GPSで現在地を捕捉し地形図で確認。 りんごさんの判断が正解だということになり(りんごさんの記憶力は流石)そのルートを 進んだ。GPSでも、アシ谷右岸の支尾根をちゃんと進んでいる。 このあたりの木には熊の爪痕が多くある。それもでかい! 沢の音が聞こえてきた。「藪もないし出来る限り尾根を進みましょ」というなっちゃんの 提案で、アシ谷へ下降するのを極力遅らせることにした。尾根末端手前でアシ谷側へ。 鹿の踏み跡で進み、ルンゼの土斜面を木の根を持ちながら下る。 「よし、これで行ける!」とりんごさん。 |
本流に出た! | 最後のクールダウンは本流で |
17:00 本流に出た。ふぅ、下山完了。 りんごさんが川で顔を洗っている。muraさんは水の中で寝転んでクールダウン。 なっちゃんがキュウリを切って、明太子マヨネーズをぬって、みんなに最後のご褒美。 トマトも出てきた。女性陣から今日は休憩の度にいろいろ頂いた。感謝。 すぐ横の斜面をりんごさんが登りだした。林道への登りらしい。 「もう少し川沿いに行ってもいいよ」という声にmuraさん、なっちゃん、ひいちゃん、 マユさん、僕はそのまま河原を進む。途中の橋の手前に林道へ登る踏み跡がありそこから 林道へ上がった。落ち武者スタイルになっていたkissyanが歩いていた。 17:30 駐車地点。「お疲れ様でした。ありがとうございました」とりんごさんと握手。 川沿いの車1台が通れる隧道を抜けた所で、斜面の上に鹿でもいたようで、前を走るmura 号にアラレかヒョウかというような落石がバラバラと落ちてきた。続く僕の車にもバラ バラと落ちてきて、天井から大きな音。「フロントガラスが割れなくて良かったですね」 とコウリさん。続くkissyan号には被害なしだったようだ。 18:30 川上村役場にて解散。僕は中荘温泉へ急ぐ。18:41「本日は終了しました」の看板。 「受付は6時半でおしまいなんだけど・・。ゆっくりは入ってもらえないけど・・・どうぞ」 とおかあさんのご厚意。しかも200円割引して下さった。汗を流せてすっきり。感謝。 「今度はゆっくりした時間にまた来て下さいね」と優しいお言葉。 帰路は予想通り渋滞で進まない。南阪名道路に入る前に橿原神宮前で食事して帰路へ。 南阪名に乗ると、兵庫県川辺郡の大野山からのJO3NVOさんの声が無線に。 430MHz・FMでQSO。また阪神高速で平野区あたりでD-STAR・名古屋大学レピー タ〜生駒レピータで7L1FFNさんとQSO。さらにD-STAR・生駒レピーター山かけで枚方 のJF3NAOさんが僕をコールして下さりQSO。家には22時前に到着。 「車の軌跡が平野で止まっていたよ。APRS設定がおかしいのでは」とMICKEY。 ホントだ。位置情報のデータ送受信のパケット設定が違っていた・・・。トホホ。 久々に気持ちの良い沢登りが出来た。りんご畑さん、そして皆さんありがとう! ハッカ水とメンソレータムのおかげで今回はブヨの被害無し! \(^o^)/ |
本日のルート |
この1つ前の記録は「沢【比良】安曇川・口ノ深谷」の記録です |