【兵庫】平石山(1061.2m)から高星山(1016.4m)


【行き先】  兵庫県・平石山(1061.2m)から高星山(1016.4m)
【日 程】   2007年6月2日(土) 日帰り
【メンバー】 矢問
【コース】   川上集落−ゲート−黒滝堂−平石山−P1067m−高星山
        −町界尾根経由で南下−鉄塔−足尾滝−遊歩道−ゲート
沢登りに行こうかと予定していたが、相棒が今日は行かないとのことで冬にでも行こうと
思っていた平石山へと向かうことにした。ゆっくり6時過ぎに家を出た。
暑い斜面はいやなので県道39号線沿いの、神河町の川上集落から登ることにする。
看板横を左・川沿いを進む 鹿・猪よけのゲート
8:30
川上バス停の先100m左手にある集会所の空き地に駐車し、出発。涼しい朝だ。
福田寺の横にある「砥峰高原登山口」という白看板の横の川沿い道を登る。
すぐに左手に大歳神社の長い階段を見ながら5分ほど進むと、鹿・猪よけのゲート。
それを開け閉めして林道を進む。対岸の左岸に踏み跡の道があるが、植林帯で面白くない
しそのまま舗装路を登る。「市川水系林ケ谷川」と看板がある。ガイド本には「ナメラ谷
川」とある川沿いだ。堰堤があるあたりで、軽トラックが抜いていった。左岸に建築中の
ログハウスの方のようで、工事をされていた。
黒滝堂 不動明王と弘法大師の石像
8:50
黒滝堂。4つの神様を祀っているようだ。左から回り込み後ろの滝の所へ行くと、落ち口
に不動明王と弘法大師の石像がある。ここからは舗装路ではない道となる。
ウグイスの他、鳥の声が多い。20分ほど進むと石組みらしき上に道がある。
右から回りこんで見ると炭焼き窯の入り口なのか、石仏が安置されていたところなのか。
石仏が安置されていた? 自然林との境界 植林帯の登り
踏み跡は沢筋を右へ左へと数回渡るが、水量は多くないので簡単に渡れる。
水が切れて伏流になった地点で休憩。まっすぐ沢筋を詰めてもよいが左手の斜面を見ると
テープが見えた。これが旧の台風で流された道への直登ルートだろう。沢沿い詰めをやめ
て左の尾根に取り付いた。植林帯と自然林の境界の急登だが、新緑の美しさと冷たい風で
気持ちがよい。振り返ると右手の緑は素晴らしい。途中でしっかりした踏み跡に出会う。
尾根に出た 栃原側の新緑 川上側の新緑
9:40
生野町と神河町の町界尾根にでた。川上から栃原へ抜ける川上峠えの鞍部。
この尾根を南東に進めば平石山だ。尾根の両側の新緑が素晴らしい。
ジワジワと登る尾根道 おおっ、展望が開けたぞ
ジワジワと登る尾根道は木陰になっていて助かった。
登りつつ木陰が無くなった地点で振り返ると段ケ峰はじめ素晴らしい展望である。
展望を楽しみつつ、高度を上げて少し右へと回り込むと山頂だ。
男性とすれ違う。「おはようございます」「山頂はもうすぐですよ」「ありがとうございます」
平石山(1061.2m) 木陰の稜線 展望のきく鞍部
9:55
平石山。先ほどの展望とは大違い。山頂の周囲には木が茂り、展望はない。
「まだ10時か・・・。高星山まで行ってみるか・・・。」地形図を見てルートを考える。
稜線の状態をよく知らない。「ヤブコギだろうか。鹿害ではげ山状態で暑ければ、高星山
から西の尾根へと逃げて下山しよう。木陰もあって涼しい稜線ならば、ずっと南まで縦走
し足尾滝まで行ってみよう。遠いけど、ぐるっと車道を車のデポ地までは歩けばいいや。」

やまあそさん(島田さん)も、今日は高星山方面を登る予定とか掲示板に書いてあったが、
どういうルート取りかも分からないし、きっと会うことは出来ないだろうな・・・。

山頂から、まずは西へと進む。テープにつられて進んでみるもしゃがんだり回り込んだり
と低木も新緑がでて踏み跡を隠しておりコンパスを見つつもなかなかややこしい。

北西に展望が開いた斜面で右手を見ると、さきほど歩いた町界尾根の山頂手前あたりに
声がする。男性2名が山頂を目指しているようだ。

南西に進路をとり、Ca1051mそしてP1067mを目指す。所々で馬酔木などの低木に進路を
阻まれたり、踏み跡が不鮮明な部分がある。踏み跡はきっと鮮明な尾根道と予想していた
が、コンパスと地形図を確認しつつ進む所もある尾根だ。なかなか面白い尾根道かも。
南西方面 東方面 馬酔木などが阻む
木陰の稜線を進むと禿げた鞍部があり、東西の展望が開け楽しめる。
南西方向には太田池も見え、東には生野高原のゴルフ場も良く見える。

10:35
P1067mの赤杭に着いた。ここからは東に進路をとり南東よりに進むが、また馬酔木などの
膝までの低木や胸までの低木に進路を阻まれる。踏み跡らしい所も直ぐ消える。
地形と地形図を見つつ、コンパスで確認してやや強引に進むと、予定通りの南への進路に
続く尾根に乗っていた。少しややこしい所もあるが、ヤブもなく暑くもなく進みやすい静かな
稜線歩きだ。

高星山までの稜線や山頂が暑かったら逃げようと考えていた西の尾根も見たが、下れそう
な尾根だった。もうすぐ高星山だ。また木がうるさくなってきた。左から回り込む。
高星山(1016.4m)
11:10
高星山。周囲は馬酔木だらけ。
西に展望があり太田池も見えるが展望が良いといえる山頂ではない。

昼には早いが、無線機でやまあそさんをコールしてみた。運良く繋がった。
この山頂から南南西のP966mのさらに南西部の岩場に張り付いているという。
地元の人から聞いた「ものいいだまの岩場」を探索しているらしい。この山頂まではまだ
4〜50分かかるらしい。いつも近くの山域にいながら会えないことが多い。
というよりも、ネットではもう10年来のおつきあいだし山頂コールでもお相手してくださっ
ているのに一度も会ったことがないのだ。やまあそさんは、足尾滝の方に車を停めて
いるという。僕の下山コースだ。さらに、やまあそさんも滝方面へ下山するという。

「矢問さんの車のデポ地の川上集落まで送るから、昼寝でもして待ってて〜。」と。
「了解!木陰もあるし、虫もいないしのんびり待ってます〜。気を付けて〜」
七種方面を登っておられるTQFさんとも初QSO。OAPさんもご一緒らしい。

20分ほどしたら、平石山付近で聞こえた男性の声が近づいてきた。
「こんにちは。千町峠に車を置いてここまで来ました。ピストンします。えらい迷いまし
たよ。踏み跡が無くてぐるぐる回ったところもありました。あ〜、やっと来られた」と。
話しをしているとやまあそさんのレポを読んで来たという。僕の名前もネットでしょっち
ゅう見て知っているとのこと。
「もうすぐ、そのレポの主のやまあそさんがここに登ってきますよ」「うわ〜、それなら
弁当をここで食べて挨拶してからピストンしますわ。お二人に会えるとはなぁ。ハハハ。
丹波のたぬきさんとも向山で会ったことがありますよ」とのこと。

南の方から、鈴の音が聞こえてきた。いよいよ待ち人の登場かな。
やまあそさんと2ショット
12:00
やまあそさんが三脚を抱えて長靴姿で登場。「あ〜、疲れた。ものいいだまの岩場の探索
もそこそこに大急ぎで登ってきました〜。あれぇ、MICKEYさんは一緒じゃないの?」
「今日は単独なんです。やっと会えましたね!」と握手。
やまあそさんのレポの読者のHさんも挨拶され、千町峠へと戻られた。

「矢問さん、腹減ったんで、弁当食べさせて。」「僕もまだ食べてませんよ」と山頂から
10mほど西に下った展望のある木陰でランチタイムとした。
やまあそさんは、扇ノ山に登っているたぬきさんとも11時前に繋がったらしい。
僕が平石山から稜線上を歩いている時間だ。無線機をつけていればよかった・・・残念。
国土調査のピンクリボン 天狗岩をも示す道標
12:40
やまあそさんが氷ノ山にいるだっちゃんにコール。東尾根のドウダンツツジの群生地
では丁度見頃であったという。「みたかったなぁ」とやまあそさん。
七種山方面のTQFさんにもコールされてから、無線機をザックに納めて下山開始。

やまあそさんは、ここから足尾滝へのルートはもう数度歩いておられる。ガイド付きの贅
沢な下山となった。「国土調査」の新しいピンクのリボンが沢山ぶら下がっている。
私製の赤い道標もあちらこちらにあり、少々バリハイルートとしてはうるさすぎる。
国土調査は仕方ないにしても、テープや私製の道標があると踏み跡が「道」へとなり山の
植生も変わるし、道標を取り付けた針金は木の成長を苦しめる。自然のままにしておいて
欲しいものだ・・・。テープはその人にはルートであっても、他の者にとっても山にとっ
ても本来その山には存在しないはずの「ゴミ」でしかない。「あるがままに」が一番だ。
「空中庭園」 「展望もなかなか良いですね」
13:00
「空中庭園」とやまあそさんが呼ぶ地点。鹿害も進み下草が少なく、岩塊流の岩がゴロゴロ
している庭園のような地点で東への展望も良い。
少し先で町界から離れて南西に進路を取る。地形図で見ていてもこのあたりが読図の要る
地点と思っていたところだ。P898.6mを通らずその西の高低差の少ない植林帯を進む。
「静かで気持ちいいなぁ」 「道標が多すぎ!」 展望もなかなか良い
足尾山からはやや南東に進路を取り、送電線の鉄塔めがけて巡視路のプラ階段を南進する。
松の木が増えてきた 「鉄塔が見えたよ」 巡視路のプラ階段下り
「この方向に下ろう」 「炭焼き窯跡がある」 「やっと遊歩道に出た〜」
13:50
鉄塔。ここからは南西へと激下り。小さな支尾根で植林帯の南へとさらに激下りし、滝へ
の遊歩道を目指す。途中に炭焼き窯跡があった。

14:05
遊歩道にでた。激下りも終了。木道の整備がされておりハイキング気分で歩ける。
足尾滝 落差30m 「どれどれ、ウマイかな」 「僕も喉を潤そう〜♪」
14:10
足尾滝。落差は30mあると言われている。
やまあそさんのページの写真の時よりも水量が少ないが、なかなかの姿だ。
左は植林の急斜面をもち、右は枯れた枝沢があるので簡単に巻けそうだ。
沢登り的に見ると、滝の右の岩壁に取り付いて登り、中間部の棚部を左にいけば
登れそうな滝。今日はもちろん見るだけ。

滝の水で喉を潤そうとカップを持って行く。「矢問さん、飲むの?」「やまあそさんもど
うですか?」と二人とも喉を潤す。振り返ると遊歩道からカップルが来ていた。
邪魔をしたらダメなのでオッサン二人は立ち去ることにした。
遊歩道から出た「足尾の滝 350m」  「ゲートにつきました。お疲れ様〜」
遊歩道に続きアスファルト道に出る。やまあそさんが山で遭遇したカップルの面白い話を
聞きつつジグザク道を下る。

14:50
ゲートに出た。左のふくらみにやまあそ号があった。
当初は駐車地点まで5キロ程のアスファルト道の戻り歩行を覚悟していたのに、送っても
らえるとは実にありがたい。この道は日陰もなくて実に暑いし川上集落まで登りなのだ。

15:00
車の駐車地点。近くのゲートボール場に寄って、地元の方とお話ししてくるというやまあ
そさんとお別れ。「矢問さん、またご一緒しましょう」「今日はありがとうございました」

5分ほどして、去っていったはずのやまあそ号が戻ってきた。僕がストックを車中に忘れ
たのに気づいて持ってきてくださった。重ね重ね今日はお世話をかけてしまった。感謝。
本日のルート
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