【丹波】三国ケ嶽(別称:比僧山 )697.7m
【山 域】丹波・三国ケ嶽(別称:比僧山) 【日 付】2007年3月17日(土) 【コース】石碑−差桐峠−尾根を北進−竜神の池−三国ケ嶽(比僧山697.7m) −天狗岩−尾根を東進−羽束川・徒渉−県道−駐車地点 【メンバー】矢問、MICKEY |
三田市の北部には母子の三国ケ岳(648.2m)と、その東には三田市の最高峰である 三国ケ嶽(別称:比僧山697.7m)の2つの「ミクニガタケ」がある。 今日は、最高峰側の三国ケ嶽へ行ってみようと地形図を見たが、西の永沢寺から登ったら あっけないし、東の感応寺の北の発電所前にある登山口から登るのも巡視路となりプラ階 段を急登するルートでどうもおもしろみに欠ける。地形図をじっと見つめる。 最後がやや不安だが、差桐峠から北進し、時計回りで尾根をぐるっと回ることにした。 のんびりと家を出て、小柿の県道37号と県道309号の交差から、少し309号側に南に 入った所のふくらみに駐車。寒気の影響で風がとても冷たくて寒い。 |
目印は小さな石碑 | 県道から峠道へと進む | 幅の広い峠道 |
9:30 「西国三十三所供養塔・右志づ川 左ささ山」と彫られた石碑から峠道に入り、差桐峠を 目指す。竹林を過ぎると墓場になり行き止まりとなった。MICKEYが右端に踏み跡を見 つけてくれた。今は使われていない小柿から乙原へと抜ける差桐峠へ続く旧道はこれだ。 所々倒木があったり、土が流れて岩がゴロゴロしているところもあるが、歩きにくい峠道 ではないが、早くも息が切れる。MICKEYも息が切れると言いつつ、僕を抜いて行った。 |
差桐峠まであと少し | 赤白送電線鉄塔(20番) |
9:45 差桐峠。ここから右(北)の尾根に乗る。低山ながらなかなかの急登となる。 古い青テープがあるので迷うことはないのでMICKEYはどんどん先へ行き見えない。 振り返ると所々で木々の間に葉が落ちてる今の時期だけの展望が開け千丈寺山も見える。 右に大きな露岩がありそしてさらに進むとその先には左に露岩が現れる。 528m地点あたりまでくると、急登を登り終えた感じがして、自然林の気持ちの良い尾根道 となる。左(西)には山頂に大きな建物がある山が見える。まだ登ったことがない山ではあるが、 巨大な電波塔を撤去して建物だけが残っているという、あれが峯ケ畑(659.8m)なのだろう。 右先には大野山なども見える。ウグイスやセキレイなどの小鳥の声も多い尾根道を進む。 10:30 赤白送電線鉄塔(20番)。ここからは緩やかに一旦下る。一部巡視路のプラ階段もある。 しばらく行くと巡視路は尾根から右手斜め下へと離れるが、僕らはそのまま尾根道を進む。 「鳥の声も多いし、静かで気持ちの良い尾根道ね。」「低山にしては良い尾根だよなぁ」 |
気持ちの良い尾根道 | 水が涸れ気味の「竜神の池」 |
10:55 662m地点を過ぎると山頂が見えてきて「竜神の池」に着く。 水はほとんど無い。沢筋の下手のヌタ場の方が水がある感じがする。水量が多いときは 歩いてきた尾根と並行にある西側の沢筋に水が流れるのだろう。ちょうどこのあたりは 鞍部になっており広く台地状なっている。 「頂上まで150m」という古い道標もあった。たった150mだが急登になる。 「うわっ、鹿がいるよ〜!」とMICKEYの声が上の方で聞こえる。 「山頂に着いたよ〜」とまたまたMICKEYの声が聞こえる。僕もあと一息で山頂だ。 |
三国ケ嶽(比僧山)山頂 | 「比僧山」の山名杭 | 天狗岩へと向かう |
11:10 三国ケ嶽 ( 比僧山 ) 。三田市の最高峰。静かな山頂。木には3枚ほど山名札が ぶら下がっている。 別称は「比僧山697.7m」。比僧山とは、今は駐車地点の北側にある感応寺の山号。 小柿の里づくり委員会が「比僧山頂上」という木杭をたてている。 地形図で言うと、母子の三国ケ岳は地形図に載っているけど、こちらの三国ケ嶽は カシミールや山の本にはよく出てくるものの、1/25000地形図には山名は載っていない 山頂だ。 昔はこの山頂で丹波の国・後川奥村、摂津の国・母子村、そして小柿村のまさに3つ が接していた頂で、三田市史にも「三国ケ嶽」と載っているという。しかし今後はこの木 杭をたてた「小柿の里づくり委員会」のいうところの感応寺の山号である「比僧山(ひ そざん)」という山名の方が表舞台に出てくるのかも知れない。 今は麓に下りた感応寺も昔はがこの山頂にあったらしく「感応寺山」とも言われている。 米相場の旗振り山でもあったというが、今は木々が成長し展望も全く良くない。 「展望がいいところでランチにしようか」と西の天狗岩へと向かう。植林帯との境界線を 進み、岩場に出た。「様子を見てくる」と先に岩をよじ登る。手前の岩場も展望がよい。 |
天狗岩から北側の展望 |
天狗岩から南側の展望 |
天狗岩に立つMICKEYが三国ケ嶽(比僧山)の山頂を見る |
11:30 天狗岩。なかなかの展望だ。北の山々、南の集落などパノラマで見える。 冷たい風がきつくて食事はやめて展望だけを楽しんだ。 ここから痩せ岩尾根沿いに行くのは難しいなぁ、と左下を見ると古い赤テープ。岩尾根を 左から巻くように進んでいる。岩場を巻ききれば歩きやすい尾根道となった。 大野山がゴルフ場とともによく見える。ゴルフ場コースはまるで山の痛々しい傷に見える。 無線をワッチしつつ歩くが、今日は誰も交信していないようだ。 |
「気持ちの良い鞍部ね」 | もうすぐヤブコギ地点・・・ |
鞍部のようなところがありなかなか雰囲気がよい。風が無ければここでランチにしたいと ころだが、二人ともお腹も空いておらずこのまま進むことにした。新しい赤テープや古い 赤テープが時々現れる。545m地点を過ぎて赤テープに従いスーッと歩いていると、 直感的に「おかしい」と気づいた。コンパスを見ると北尾根に入っている。 「早く気づいて良かったなぁ」「しかし東への尾根筋は見あたらなかったよね」 ピークへ戻ってヤブの間をのぞき込むと尾根筋が見える。15mほどヤブを抜けると尾根筋 が現れた。「木の葉がつき出すとここは見落としやすい地点だな」 尾根を東へと快適に進む。進みながら悩む。市境をそのまま東へと進み、365.9m地点 の手前の鞍部で南へ逃げて徒渉し県道に出るか、尾根の途中で450m地点への尾根を 南下し、450m地点の手前の鞍部から西へ逃げて徒渉なしで済む県道の橋へと出るか。 どちらも県道手前のヤブの状況が全く分からない。二人であれやこれやと検討し、市境を そのまま進むことにした。途中で右に植林帯が出たのでそちらのルートもそそられつつも、 市境をそのまま下ったのだが下りきらない途中で背の高さの笹に覆われた地点となる。 シワジワと進路を南へと変えて早く川にぶつかるようにとヤブコギをした。竹藪が現れた。 細いタケも多々あり、かき分けながら進んだ。「あっ、水が見える」とMICKEYが言う。 「まるで猪名川の周囲の竹林と似ているなぁ。水辺ギリギリまで竹藪密集か・・・」 |
「冷たい〜」羽束川を徒渉 | 「ふぅ、やっと県道に出たね」 |
13:10 羽束川に出た。川へは段差があり下りづらい。50mほど左に大岩があり砂地も見え、 川幅も狭い地点があるので川沿いにヤブコギ移動し、川岸へと下りる。 浅瀬を探しているともうMICKEYは靴を脱いで徒渉体勢。「さっさと渡って道に出ましょ」 「渡ったあとの道路に上がるヤブの状態の良いところに徒渉しないと意味がない」と、 徒渉地点を再検討し、膝下の深さの浅瀬を、先に僕が徒渉した。「冷たい〜。」 道路へうまく出られる所を探していると、笹藪がうまく倒れている部分をMICKEYが 見つけてくれた。釣り人の踏み跡なのか、県道へうまく導いてくれる踏み跡だ。 13:30 県道。「やっと出られたね」「水が冷たかった〜」あとは県道をの〜んびりと歩くのみ。 「あれくらいのヤブコギなら何でもなかったね。県道に簡単に登れる所で良かったし」 「あの最後の所がもう少しヤブが薄かったら言うこと無しの周遊ルートなのになぁ」 川の様子を見ながら歩く。川は幅が広がり深くなり、道沿いはカードレールで段差が あり登れないところやフェンスもあり、僕らの徒渉点は最高だったことがよく分かった。 橋の所に出る南下計画もヤブがひどくて、しなくて良かったことも歩きながら分かった。 正面に三国ケ嶽が見える。登った山を眺めながら歩けるのもいいものだ。 稜線上にある赤白送電線鉄塔が見えてきた。その下にある19番鉄塔も見える。 |
発電所前の登山口 |
14:05 羽束川発電所前の「元、感応寺跡・竜神の池 登山口」。頂上まで1650m、竜神の池まで 1500mと記してある。ここから登ると、あの赤白鉄塔の北側の尾根に出られるのだろう。 左手にある市立野外活動センターのアマゴ釣り場では4〜5名竿を出していた。子供が小 さかった頃に来たことがある。その釣り場上部の山肌には天体観測のドームのような建築 物が見える。MICKEYは「あれは何だろうねぇ・・・」その建物がとても気になるようだ。 14:20 駐車地点についた。県道歩きも緩い下りだったので50分。暑い時期でなくて楽だった。 寒い一日で、汗もかいていないし、水分もたっぷり残ってる。暑がりには最適だった。 遅い昼食を暖かい車内で食べた。 さて、今日は帰路途中の花山乃湯で汗を流すほどでもないし、三田市のウッディータウン にあるテレビチャンピオン優勝のシェフで、いつも行列がすごいスイーツショップ「エス・ コヤマ」のとろけるようなロールケーキを買いに寄り道をしてから、帰路につくことにしよう。 |
本日のルート |
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