【湖北】伊吹山で山頂初ラグチュー

ハンディ機で伊吹山の山頂から氷ノ山の山頂へ、約170km間QSOが出来ました


【山 域】湖北・伊吹山(1377.3m)
【日 付】2006年10月21日(土)
【コース】上野伊吹山登山口−表登山道−伊吹山(1377.3m) ピストン
【メンバー】矢問・MICKEY
先日の八経ケ岳で膝を痛てからの膝リハ第二弾。
「たまにはヤブ山とかじゃなくてスカッと展望のいい山に行かない?」
「涼しい風を期待して、伊吹山に行こう。僕は2001年の1月に行って以来5年ぶり
今日はいつもよりゆっくり5時過ぎに家を出た。伊吹山頂から氷ノ山にいるたぬきさん達
の無線仲間の交信を僕にも聞かせていただけるという。電波が届くかどうかも楽しみ。

7時過ぎに上野の三之宮神社の横の登山届けポストに届けを出す。駐車料金は1000円と
あるがこの上のゴンドラ乗り場の駐車場は今の期間無料とある。「無料が一番」と移動。
広い駐車場に車は3台のみ。登山口周辺も人の気配がない。
1合目までは樹林帯 スキー場は日陰がない
7:40
名水「ケカチの湧」の横から登山開始。スキー場までは樹林帯で日陰になっている。
「1合目・標高420m・山頂まで5080m」の道標。売店横で上着を脱ぎTシャツに。
ここからはスキー場で遮る物がない。「暑くなりそうね」「山頂は寒い位だと思うよ」

2合目から3合目まではスキー場を巻くように右(東)へと行く。左手に石仏がある。
左に進路が変わり3合目が見え始めると伊吹のどっしりとした姿も見え始める。
「青空に映えてすごく綺麗ね。ススキも多いし花も案外まだ咲いているのね」
東側からガスが少しずつ上がってくるのが見えた。南からも。「晴れてくれよ」
3合目には新築のトイレ いろんな花もまだ多く咲いている
8:50
3合目。みかんを食べて休憩。トイレが綺麗に新設されている。
リフト沿いに歩き4合目で右へと折れる。5年前の1月に登ったときはゴンドラとリフトを
乗り継いでここから登り始めたのを思い出す。5合目には綺麗なテーブル付きベンチが
4台と自販機があった。缶コーラなどが190円とある。やはり山は飲み物が高い。
ガスが周囲を覆いだした。「この薄さなら晴れる。心配ない」ここからMICKEYのペース
があがりすでに100mほど先を歩いている。
避難小屋は全面改修工事中 稜線が青空に映えて美しい
9:20
6合目避難小屋。8月から11月にかけて改修工事中で使えない。5合目まで車で機材を
運び、そこからは人力で運んでおられる。重労働だ。「お疲れ様です」と声をかけた。
6合目から7合目に向かう途中でガスが晴れた。登山道の西の方の岩肌に立つ伊吹山今輪
堂が青空にはえて綺麗だ。8合目の祠のところに着いた。5年前の1月もここで休憩し、
祠の屋根の一部が雪から出ていたのを覚えている。綺麗なテーブル付きベンチが2台ある。
MICKEYがミカンをむいて待っていてくれた。下のスキー場までの景色が素晴らしい。
8合目の祠の前 空へ空へ
上を見あげると青空にはえた稜線。「心が洗われるような青空よね」そこが9合目。
日本七高山霊場・大乗峰伊吹山寺も開いていた。その横の売店も営業中。客は誰もいない。
伊吹山寺と売店の屋根が見えた 日本武尊の石像
山頂遊歩道から北の展望・直ぐ下には駐車場が見える
「伊吹山山頂はここなのね」売店横の日本武尊の石像にそう立てかけてある。
「三角点は測候所の横にある。ここじゃないよ」遊歩道を歩き北側の展望を楽しむ。
下の駐車場に車はまだ少ない。バスもまだ無い。測候所に向かう。
伊吹山山頂・三角点にて
まだ人がほとんどいない時間帯の山頂台地
10:20
伊吹山山頂。この山頂台地にはまだ人影はまばら。数人しかいない。
白山の山頂が見える。山同定方向のついた石柱横のベンチで上着を着た。肌寒い。
「交信時間まで1時間以上ある。寒いので、ゆっくり食事でも作って待とう」
「こんなに山頂でゆっくりするのは珍しいね。たまにはのんびりもいいよね」
トイレそばのテーブルベンチに移動。晴天で太陽が出ているものの風は冷たい。

雨具も着て、食事準備。ひょっとして呼びかけがあるかもと無線もセットしてメインを聞くと、
甲府や飛騨高山からの交信が入ってくる。名古屋の交信も多い。流石に山頂は電波が
とれる。伊勢湾ドライブウェイのモービル移動局のも入る。たぬきさんに教えていただいた
山ランの方達の山頂コールもいろんな方面の山頂から入ってくる。「すごいねぇ」
「山頂で見たことはあるものの、無線のこんな楽しみ方を自らしたことがないので新鮮」

11時を過ぎると山頂に異変。どんどん人が登ってくる。登山道からは登山姿の人たち。
すぐ北の下の駐車場からはブレザー姿やヒールの女性まで。まるで上高地のような・・・。

一部のローソンで売り始めた105円冷凍エビピラフやそばめしをフライパンで温めて食べ
たり、シャウエッセンやラーメンを作って食べてると注目の的状態に。人がどんどん増え
る。こんなに人の多い山頂になるとは到着時には予想もしなかった。スゴイ数。

12時少し前。「あれ?いまのは僕のコールサインのような・・・」メインから男性の声で
僕のコールサインが聞こえたような気がした。こんな経験は無いが・・・。
ワッチするとやはり僕のコールサインだ。「うわっ、僕が呼ばれてる!!」「なんで??」

コールサインメモを確認すると、父たぬきさんのコールだ。氷ノ山からの呼びかけだ。
氷ノ山は兵庫と鳥取の県境、伊吹は滋賀と岐阜の県境の近く。直線距離で170km程ある。

ヒヤリング勉強のつもりが交信となった。山ネットの班の誘導やMICKEYとのルート偵察に
主に使うばかりであとは緊急通信やラジオとしてお守り的に使っているだけで、他のグル
ープとの遠距離交信は初体験。交信方法の淡い記憶で対応するしかない。メリット5で入
感している。いつもは電池消耗を抑えるために0.3Wとか1Wにしているが5Wにして応答を
した。やはり父たぬきさんだった。サブの指定周波数へQSY。飛騨高山の交信などが混信
している。この周波数は空いてない・・。「メインでまたコールがあるかも知れない。MICKEY
のハンディはメインにセットしてくれないか」とメインとサブで2台でワッチ。
(僕もMICKEYもリグはYAESU VX-5 僕はアンテナを今日はDIAMOND SRH999を装着した)

MICKEYのハンディにたぬきさんのコールが入感。サブが混信していることを伝えた。
氷ノ山では混信していないらしい。やはり伊吹では東方面の電波を拾っているのだろう。
別のサブに移った。たぬきさんの生の声を耳にするのは2年前の2月に高岳にご一緒して
以来だ。あのときもお友達と交信されていた。無線でたぬきさんと初めて話すと実に緊張
する。氷ノ山の山頂付近のリアルタイムの様子をお話し下さってよく分かる。
こちらの電波も綺麗にとれているらしい。
170kmも離れているのに、雑音もなくまるで直ぐ横で話しているような鮮明さだ。

たぬきさんのお知り合いのCさんがブレイク。台高の日出ケ岳にいらっしゃるらしい。
複数の山の様子が一度に聞けてこりゃ結構面白いものだ。山頂コールのファンになりそう。
父たぬきさんやたぬきさんとのラグチューで本当に貴重な体験ができた。感謝、感謝だ。

12:30
下山開始。もう十分太陽で暖かい。雨具を脱いだ。ファイナルのあともメインをワッチしつつ、
売店のソフトクリームを買いに。また僕のコールサインを呼ぶ声が聞こえた。
「おやっ?、今度は誰だろう???」確かこのコ−ルサインは囲炉裏のだっちゃんだ。
応答した。たぬきさんと同行されているらしい。神大ヒュッテのところでさたやんとも会った
らしい。楽しいものだ。今日は僕のハンディ無線機も働く場が出て喜んでいるだろう。
雪の頃はスキー場へ直接下れる 斜面にはススキも沢山ある
振り返って上の伊吹山を見上げる
下にはスキー場、奥(南)は霊仙山、右(西)は琵琶湖
朝にうっすら出ていたガスもすっかりなく、下にはスキー場、南には霊仙山、西には琵琶湖
を見ながら、そして振り返ると青空にはえる伊吹山。風が冷たくて気持ちいい。

14:20
駐車場に到着。朝と大違いで車が40台ほど停まっていた。
「ジョイ伊吹」の薬草の湯(300円)で汗を流し、帰路についた。
ジョイ伊吹の入り口からも伊吹山が青空に映えて美しい。「いい山だったね」「また来よう」

たぬきさんご夫妻のご厚意で「山頂ラグチュー」初体験の記念すべき楽しい山行となった。
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