【北摂】 剣ケ鼻から剣尾山


【山 域】 大阪府 剣尾山
【日 時】 2008年4月27日(日)
【メンバー】MICKEY、矢問
【コース】 大阪ライフル綜合射撃場前−点名・三ノ瀬509.4m
      −剣ケ鼻637m−不動岩−日月岩−月峯寺跡−剣尾山784m
昨日は筱見四十八滝で落とした父の形見の時計を探しに行った

今日はもう何十回も登っている剣尾山に行くことにした。今回は南の尾根からのルート。
「やぶこぎじゃないでしょうね」とMICKEY。
「コバノミツバツツジが沢山咲いてるルートで、人が少なくて静かで良いよ」と僕。

メインルートは以前は自然がいっぱい残っていたが、行くたびにどんどん丸太階段が上ま
でのびてまるで階段登りのようになり、興ざめするルートとなってしまっている。
二人とも階段ルートが好きではない。また展望の良かった中間地点も、木が大きく育ち
展望が無くなってしまっている。それからというもの、来る回数がめっきり減った。

9:15
大阪ライフル綜合射撃場前の先の空き地に駐車しようか迷っていたら、射撃場前の管理
をされているらしい女性が出てきて「この先は行き止まりだし、そこはパトカーの転回地だ
から、この射撃場の前に停めると良いですよ。今日は大会もないし、登山を楽しんできて」
と親切にいろいろなルートの説明や、新しい伐採地、ユンボでいろんな林道らしきものが
出来ているので、迷い込まないようにと注意して下さった。
「では、行ってきます」

ライフル射撃場のところからコバノミツバツツジは綺麗に咲いている。MICKEYは昨日の
ダブルストック歩行が気に入ったらしく、今日もそのスタイルで行くという。
林道分岐の右手から尾根に 「歩きやすそうよ」
林道をしゃべりながら歩いていると、右に急カーブする分岐となる。そのまま左手を進むと
山肌の伐採地が見えてくる。林道はずっと続くが僕たちはコバノミツバツツジの多く咲い
ているのが見える尾根筋を行く予定なので、分岐まで戻り、そこから尾根筋へと取り付く
事にした。取り付きを探していると「テープがあるよ」とMICKEYが見つけた。流石!!
「左手に伐採地が見えるよ」 「ウグイスが鳴いてる」
地形図ではもう少し東のやや谷筋に波線があるが尾根の方が歩きやすそうで良い。
「良い道だし、ツツジが多いね」「行者山を通るメインルートより静かだし、いいよな」
聞こえるのはウグイスの声ばかり。自然林の良いルート。テープも点在している。
「左手はまだ伐採されていないね」 「右手は伐採されてるね」
左手に先ほどの林道の先が見える。その先には伐採地が見える。ところどころに真新しい
鹿よけネットが張ってあるが、下も浮いていて意味がないような・・・。
ツツジのトンネルをどんどん進む。この時期、この天気、そしてこの時間帯に、ハイカーに
人気のある剣尾山を登るのに、人に全く会わない静かなルート。

MICKEYの登りペースについて行けず息が切れる。「ゆっくり登るのでは・・・・」
「あれっ、MICKEYが立ち止まってる」と思うと蜘蛛の巣がある所。

「ここのあたりが三角点のあるところ?」「そこから右手に少し行けばあるはず」
「ツツジが多いルートね」 点名・三ノ瀬 509.4m
9:55
四等三角点があった。点名・三ノ瀬。地形図では509.4m地点だ。
赤白の測量棒が木の枝の高い位置にくくりつけてある。
「ヌタ場があるよ」 「これを登ると鉄塔の所ね」
もとの位置にもどり一旦下るのだが四つ辻のようになっていて、一瞬どっちへ行くかを
迷っていると、MICKEYがしっかりと覚えていた。

一旦下り、土の細い馬の背のようになったところにはヌタ場がありイノシシの足跡が多い。
ルート上もイノシシがずっと餌探しに掘り返しており耕したようにフカフカ。
登りに入るとだんだんと鉄塔が近づいてくる。展望が開けるところだ。
「うわ〜、良い眺めよね〜」 「岩があるけど滑らないわ」
10:15
送電線の鉄塔。振り返ると素晴らしい展望。「眺めが良いね。メインルートよりいいわ」
クマバチのつがいがホバリングしている。「気をつけろよ」
岩肌がむき出しの所を通過して尾根筋に入る。
「スゴイ崩落が見えるわ」 「フカフカで歩きやすいわ」
「右手対岸の山肌にすごい崩落地点が見えるよ」とMICKEY。
その崩落した山肌の下には、岩がゴロゴロ堆積しているのが見える。

進路にベターっと平たい大きな岩が並んでいる所があった。左手を巻く。

尾根筋の左手にも踏み跡があるが、左手の谷筋へとやや下りぎみなので
これは違うと思い、尾根筋を進む。あれは鉄塔の巡視路かもしれない。
「平たい大岩がたくさんあるよ」 「ウグイスが多いね」 「剣ケ鼻」の山頂札
10:35
剣ケ鼻。地形図では637m地点の呼び名。展望はない。
ここからもツツジが沢山咲いていてとても気持ちが良いルートが続く。
「なかなか良いルートね」 野外活動センターからの合流点
10:45
東の青少年野外活動センターからの合流点。ここからしばらく丸太階段が続く。
「野外活動センターから子供達の声が聞こえるね」「僕も中学校の時に学校からみんなで
キャンプに来たよ。大学の時はキャンプを教える立場でご恩返しもしたよ。なつかしい。」
不動岩 日月岩 梵字がある
左手ばかりを気にしていたら「何を探しているの」とMICKEYに聞かれた。「帰路に使お
うと思うルートの取り付き点はどのあたりかな、と・・」「やぶこぎ?」「通ったことがない」
取り付きは「7合目」と道標がある所あたりと目星をつけておいた。

不動岩を過ぎ、日月岩を過ぎるとしじみ池のお地蔵さんが沢山ある地点。
しじみ池とお地蔵様たち 石室跡?とお地蔵様たち 井戸跡ではカエルの声
「不動岩も日月岩もしじみ池もメインルートで剣尾山へ登る人はほとんど気づかないね」
「キャンプ場からのルートなので立て札はあるけど、こういうところは、ひっそりといつまでも
静かに残っていて欲しいな」

11:00
月峯寺跡。歩き慣れたメインルートに出た。登ってくる人の声がしだした。
「剣尾山の南にある城山(428.1m)の南斜面の大里に月峯寺があるけど、もとはここよね」
「もとはここ。ここから3分ほどのところに六地蔵が以前メインルートで登った時にあったろう。
以前はそこに阿弥陀九体仏が祭られていたらしい。月峯寺がその大里に移されたとき、
大里には六体しか届かず、途中で三体が山中で放置されたと伝えられていて、そのうち
一体は山辺で見つかっているらしいよ。」

この月峯寺跡あたりも、以前と大きく違っている。木が少なくなっている。下草も密集していた
笹も全く無くなってしまって、広く広く感じる。鹿害かもしれない・・・

草むらの中にあったお地蔵さん達もむき出しになって並んでいる・・・。
以前は、この寺跡では笹がボウボウで薄気味悪く、怖くてテント泊は出来ないな、と言って
いたのにえらく様変わりしたものだ。寺跡の横には切り株を並べた休憩場所のような広場も
出来ていた。ここも草がボウボウだったところだ。ツツジも馬酔木の花が沢山咲いている。

山頂へのルートはやや回り込むように変わって、階段状になっているではないか。
「山頂に着いたよ」 「いつもの展望食事場所」 景色を見ながら食事
11:15
剣尾山 山頂。3グループほど食事をされている。ここの山頂の展望はとても良い。
小さな石の祠の所にはツツジと馬酔木が咲いている。

「えらく山頂が広くなった感じよね」とMICKEY。
「細い木が枯れて無くなってるし、沢山草があったところや笹が密集していた所が
すべて鹿に食べられて禿げているから広く見えるなぁ・・・・」

僕たちは東側の下に池の見える岩場で昼食にすることにした。いつもここだ。
食事も終わりゆっくりコーヒータイム。今日は横尾山方面には行かない。

無線機をつけた。いろんな山からの交信が聞こえる。
10キロほど南東の妙見山からCQを出している局長さん(TWAさん)と初QSOした。
山頂の石の祠は空っぽ 「さあ下山ね」
12:15
下山開始。月峯寺跡でメインルートを離れたのでハイカー達は怪訝そうに見ている。
「道を間違えていると思われているのだろうね」「人のいないようなルートをとるのは私
たちくらいでしょうね」10分ほどで7合目。そこから尾根筋らしい所へ入り込む。
7合目・ここから入る 踏み跡はうっすらと
廃道に近いが歩いた形跡はある。「本当にこれ?」「これと思う。短い尾根であとはゆる
い谷筋のルート」最初はやや薮っぽいがだんだんと踏み跡は明確になってくる。
所々についているテープをMICKEYが見つける。このルートをとる人もいるようだ。
「細い木が多いね」 「林道終点のようよ」
沢の音が聞こえだした。「綺麗な水が流れてるね」「小さな滝もあるよ」
そのそばにセキレイがいた。
舗装林道に出た なんて書いてある? 最後は植林帯
12:55
林道終点に出た。伐採地で車が見えた。山仕事の人が1人いた。休憩されている。
そこから5分でコンクリートのメインの林道に出た。右を見るとずっとのびているようだ。
僕たちは左へと下山。ここも昔は細い仕事道だったのだろう。
大きなタラの木が多い道だ。もう葉が開いている。残念。植林帯を過ぎると朝の道。

13:15
車のところに着いた。
山頂付近までは行きも帰りも人に会わず、静かな木陰の続くのツツジとウグイスの多い
なかなかこの季節には良いルートだった。
本日のルート
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