【丹波】金山から高畑山
【山 域】丹波・金山から高畑山 【日 付】2007年3月4日(日) 【コース】追入神社−金山(540m)−鬼の架橋−馬頭(502m)−P406m −古坂−高畑山(461.8m)−北尾根−古坂池−追手神社 【メンバー】矢問、MICKEY |
高畑山 ← 馬頭 ← 金山 |
実家から急な連絡があるやもしれず、まだ携帯圏外の山へ行くのは時期的にまずい。 篠山市の追入から金山を登り、馬頭、高畑山をぐるっと回ってみよう。 今日は4月下旬から5月上旬の陽気らしい。暑くなりそうだ。 7:50 追入神社のある集落周辺には迷惑がかからず駐車できそうなところがない。 村社である追入神社に沢山近隣の人達が集まっている。 8時から道路脇などのゴミを拾うクリーンアップの日らしい。ゴミ袋を各自持っている。 国道沿いに少し戻ったところの空き地に駐車して、追入神社に向かって出発。 |
追入神社 | 「立派な木ね」 |
追入神社でお参り。この神社前の道を北側に少し行くと町浦古墳(横穴式石室古墳)。 追入は旧宿場町でもある。この山頂に金山城を明智光秀が築城した。神社の少し南に 半鐘の立っている登山口から登る。野鳥の声が沢山聞こえる。「いい雰囲気だなぁ」 IRCさん(丹波のたぬきさん)は今日篠山で実施されている「篠山ABCマラソン」の 駐車場や順位報告のお手伝いを無線でされている。その144MHz帯の周波数で実況を聞 きながら登ることにした。多くの無線局が頑張って業務されている。有森さんも20キロ 地点くらいまで走られるらしい。「有森さんが走っているのを見たかった〜」とMICKEY。 |
赤坂山 観音堂 | 中央にヒビが入った鳥居 |
登山口から登ると直ぐに巨樹が迎えてくれる。左には竹林という風情ある登山口だ。 すぐに千手観音を祀る赤坂山観音堂がある。MICKEYと鐘をついて拝んだが、この鐘の 音が実によい響きをするので感動した。崩れ落ちそうな石の鳥居をくぐってさらに登る。 右に滝跡という道標がありMICKEYを待たせて1人でしばらく行ってみたが、地形図か らも相当距離がありそうなのでやめて戻った。 |
今日歩く縦走ルートが一望できる |
8:30 大乗寺からの登山道との合流点。平成4年に実施された杉1000本、檜3500本の親子 植林の立て札もある。国道沿いの集落の展望がきく。ここからはまだ大きく育っていない 松の木がしばらく続き、左には今日歩こうとしている北から南の尾根筋が一望できる。 |
大きな岩壁がそそり立つ | 岩が割れているような・・・ |
8:35 また滝跡への道標がある。今度はMICKEYも行ってみようという。登山道からはずれて 右の踏み跡へと進むがすぐに踏み跡は無くなり、斜面を地形図を見ながら谷間を狙い進む。 涸れ沢の二俣に大きな岩壁が立ちはだかった。これが滝跡なのだろうか。地形図を見ると 右俣を詰めれば山頂なので、そのまま登るとまたしっかりした踏み跡が出た。 |
「祠があるよ」 | 「役行者かな」 |
それに従い左へと登る。丁度先ほどの岩壁の上の台地へと続いていた。そこには祠があり 役行者らしき石像が祀られていた。ということはこの岩壁は行者岩ということか。 MICKEYが上から下の岩壁をのぞき込む。それなら先ほどの岩の割れ目に文政の年号が 刻まれた不動明王の石仏があったのかもしれない。 |
園林寺妙見堂跡 | この上は廃屋跡 |
8:50 ここからはしっかりした道となりそのまま進むと移動トイレの裏側に出て、広場のように なっている園林寺妙見堂跡に出た。ここは金山が金山城だった頃の「鋸丸」だったらしい。 石段を登ると、廃屋となって瓦や灯籠などが散乱している。 |
金山城跡馬場跡 | ミニ版・鬼の架け橋のような岩 |
道が急に広くなり平坦になる。「金山城跡馬場跡」と白杭に書いてある。その先は三叉路 になっていて、左は鬼の架け橋、真ん中は山頂、右はトンネルとある。 あまりに時間も早いし、トンネル方面へ進み東尾根から山頂へ向かうことにした。 「山頂に行くまでに昔の採掘でもしたときのトンネルでもあるのかしら?」 「いや、山頂から北東尾根を進み鐘ケ坂トンネルの上に続く尾根ルートの事だろう」 「トンネルとだけ書くなんてわかりにくい道標よねぇ。地形図見てないと分からないね」 しばらく進むと、左は尾根を登り、右は下ってトンネル方面へと続く。 山頂へ行くために左へと登る。傾斜がゆるくなると左手に「ミニ版・鬼の架け橋」のよう な岩場がある。 |
金山 山頂 | 立派な松の木 | 譲葉山など展望は抜群 |
9:10 金山 山頂。雲1つ無い晴天。立派な松の木があり、長い年月を見ていたのだろう。 北東には黒頭峰、夏栗山、北北西には譲葉山など展望は実によい。 北に黒井城趾、南東に八上城跡、西には丹波の要塞だった高見城山など丹波の山城群。 433MHzでIRCさんのコールが聞こえたので応答したが、うまくタイミングが合わなかった。 残念・・・・。さて「鬼の架け橋」へと少し下ろう。 |
この大岩の向こうが「鬼の架け橋」 | 「鬼の架け橋」を持ち上げポーズ |
9:25 「鬼の架け橋」。眼鏡橋とも呼ばれているらしい。安藤広重が「六十余州名所図録」にも 描いていると言うから、広重もこれを見に来たのか。ふざけたポーズで記念写真を撮った。 岩の向こうへ行くと崖となり、国道を走る車が良く見える。 ここから尾根をそのまま進もうと思っていたが、しっかりした巻き道を少し下ると、「柏原へ」 という右を指す道標がある。「これを下るときっと市境から北へ延びてる波線への道に出る。 市境尾根を進まずに、僕らは尾根に囲まれた谷部分から南へ谷筋を進めば馬頭へと行ける はず」と谷の合流点へと下った。 9:55 尾根に囲まれた谷の合流点でIRCさんから無線コールがあった。IRCさんの声は良く入る のに、こちらの応答は聞こえない様子。谷のやや開けた所で再コールに応答。 何とか交信できた。僕は59、IRCさんからのRSレポートは41とのこと。 |
伐採倒木が谷を埋める | 馬頭(P502m地点) |
谷間を南進して詰めて山頂をと思ったものの、イバラも多く、伐採倒木が谷を埋めており |
自然林と植林の境界尾根 | 下りきった鞍部 |
地形図の406m地点を過ぎると急な下りとなる。落ち葉が多くて足を取られやすい。 下りきった鞍部に黄色い市境の杭が打ってあり、左へ下ると古坂池への道だろう。 僕らは高畑山を目指して市境尾根を東進し登る。時々赤テープがある。遠くで犬の声。 上を見るとルート上にオレンジ色の服の人がしゃがんでいる。ライフルを持つハンターだ! 「イノシシ狙いですか」「いや、鹿の駆除だよ。犬が柏原側に行ったので無線で呼んでい るんだ」とのこと。手にはなるほど無線機。先ほどから聞こえていた犬の声は猟犬か。 「どこから来たの」「金山から回ってきました」「どこへ下りるの」「追手神社へ下ります」 「だったらその下の道を下った方が楽だよ」「いえ、高畑山を登って神社の南の尾根筋か ら直に神社へ下ろうかと思っています」「気をつけてな」「ありがとうございます」 最後はなかなか急な登りで息が切れた。 |
高畑山(461.8m) |
11:40 高畑山(461.8m)。別名、高坪山。周囲は植林とヤブで展望はややある程度。 50mほど北へ下った平坦なところでランチとした。実家へ電話して、ラーメンを作りな がら母子から愛宕山へ登っているIXWさん(やまあそさん)に無線機でコールすると、 直ぐに応答があった。しばらく楽しくお話ししているとIRCさんとも繋がった。 交信を終わると、もうMICKEYは食事を終わっていた。僕はのびたラーメンを食べた。 |
「もうヤブはいや!」 | 展望が開けた所に出た |
山頂へ一旦戻る。山頂から東へ標高差50m程下って北へ延びるゆがんだ尾根に乗れば 追手神社に直に下れる。あちらこちらと偵察したが、ヤブがひどくて東へ下れない。クソッ! あきらめて山頂から北にのびる尾根を下って古坂池へと下ることにした。これが地獄の始まり。 どんどんと細い灌木のヤブが濃くなりなかなか進めない。「鞍部から古坂池への道を下れば 楽なのに、こんなルートをとるなんて!」とMICKEYはカンカンに怒っている。 僕もヤブコギにヘトヘト。地形図の等高線をにらんで左右の谷筋のどちらかへ逃げようと考えた。 左の谷筋が傾斜もやや甘い。「左の植林帯へ逃げるぞ」「えらく急な斜面ねぇ・・・・」 規則正しい杉の木につかまりながら急な左斜面を下った。 |
植林帯の激下り | 「やっと沢筋に出たね」 | 古坂池 |
13:05 チョロチョロと流れる沢筋に下り着いた。ホッとした。少し北へ歩くと古坂池に出た。 男性2人が水面に浮いてバス釣りをしていた。それを見ながら追手神社へと進む。 |
日本一の千年モミ | 山野草でも知られる追手神社 |
13:20 追手神社。その昔、二人の神様がいて片方の神様が鐘を盗って逃げた。その盗んだ神を 追った神が鎮座するのがここ「追手神社」と言われている。逃げた神が鎮座するのは下小倉 の刈野神社(別名・鐘野神社)という楽しい民話が残っているという。 ここ追手神社には胸高幹回り7.8mの日本一のモミの巨木がある。またこの神社では住民が 山野草を保護し育てていることでも知られており、雪ワリイチゲやキバナノアマナなどがちょうど 沢山咲いていた。(国道沿い少し南には町指定天然記念物・アズマイチゲ等の群生地もある) 13:45 和泉式部伝説の「別れじの橋」を渡って駐車地点に戻った。 車でIRCさん達のマラソンサポート隊の無線交信を聞きながら帰路についた。 |
本日のルート |
この1つ前の記録は「北摂・大堂越から妙見山」の記録です |