【兵庫県】筱見四十八滝から小金ケ嶽


【山 域】 兵庫県篠山市  峠山・小金ケ嶽
【日 時】 2008年4月20日(日)
【メンバー】コマコ、矢問
【コース】 筱見四十八滝キャンプ場−峠山−小金ケ嶽
       −峠谷・東ヨーサコ−筱見観音
ハイキングデビューするコマコさん(矢問の母)を連れてどこに行こうかと思案し、雨後で
滝の水量も多く見応えもあるだろうし、ヒカゲツツジの時期でもある篠山市の筱見四十八滝
(ささみしじゅうはちたき)から小金ケ嶽へのルートに行くことにした。

8年前にはワンコを連れてMICKEYと行ったコースで、ルートの足場の状態はうろ覚え
ながら、大丈夫だろうと行ったのだが、それがなかなか・・・山が初体験であるコマコさ
んには、ちょっとばかりきつすぎたコースであった。猛反省である・・・ m(..)m。

朝7時前に、矢問宅からコマコさんを乗せて筱見四十八滝キャンプ場へと向かう。
今日はMICKEYも都合がつかず同行できないので矢問との2人山行となった。
「緊張して3時過ぎから寝ていないのよ・・・」「寝不足はバテるよ。大丈夫かなぁ」
「さあ、頑張るわよ〜」 「こんな滝を登ったの?」
8:25
筱見四十八滝キャンプ場で準備体操をしてスパッツをつけ滝巡りコースで出発。
ヤブツバキが咲いている。四十八滝とは手洗い滝、弁天滝、肩ケ滝、長滝、シャレ滝、
大滝、二の滝、一の滝と8つの滝の総称で始終(四十)水が涸れることなく流れている
8つの滝から名付けられたとも言われている。道標には一の滝まで1時間とある。
「木の根をつかんで・・・」 「鎖場もあるなんて・・・」
滝の水量は普段よりもやや多い。「なかなかの滝やねぇ」「8年前にはこのルートをヴァ
イザー(ワンコ)と来たし、7年前はこの滝を沢登りの練習で囲炉裏の仲間と登った」と
いうと「こんな滝を登ったなんてアホと違うの。冷たいだろうに・・」と言われた(^^;)

滝沿いの道は足場が濡れているし、チョットした徒渉もあれば、木をつかんで登るところ
や鎖場もある。「あれれ・・・こんなところホントに登るの??」とコマコさん。
「コバノミツバツツジも綺麗に咲いているよ」「ホンマやねぇ。でもじっくり見る余裕は
ないわ。しっかり足元を見ないとコワイコワイ」そりゃそうだろう・・・。
しかし足の置き方はなかなかウマイ。
「花を見る余裕がないわ」 だっちゃん達と会いました
9:05
展望のきくところで休んでいると下から聞き覚えのある声が。
「あっ、だっちゃん。おはようございます」「あれれ、矢問さんじゃないですか〜」
だっちゃんはハラッチさん、RYUさん、ルサオさんとの4人パーティーで大タワに車を
1台置いて小金ケ嶽を目指すとのこと。
いまから休憩のだっちゃん達と別れて僕らは先に出発した。
「石の上って滑りやすいね」 「やっと大滝に着いたわ〜」
大滝に着いた。7年前にトップロープとはいえ、必死で登った大滝だ。なつかしい!!

大滝を過ぎると、8年前のしっかりした道は崩れていて斜面になっている。コマコさんに
はやや辛い登りだろうが、先行してルートを指示。「筱見四十八滝終点・標高613.2m」の
道標がある。本当は右の岩稜帯を進むのだが、コマコさんにはやや無理と思い、ここから
はさらに斜面がきついながらも土肌の斜面を進む。コマコさんは1度ズルズルッと滑る。
滝の終点に来ました 「メチャ急な登りねぇ。ふぅ」
「あ〜怖かった。どこまで滑るのかと思った」「体を寝かすと滑るよ。出来るだけ立たな
いと足裏がしっかり地面をつかまないし大マタでよいしょ、と登るのはダメ。」
「このロープ大丈夫?」 「岩登りもあるのねぇ」
虎ロープ沿いに登ると次は岩登り。「えっ、この岩を登るの?」「そう。行けるって」
それを過ぎると、黄色いヒカゲツヅジが目に飛び込んできた。
「これがヒカゲツツジなのね」 「登り道はシンドイよ〜」
「これがヒカゲツヅジっていうのね。こんなところによく頑張って咲いているね」
「あっ、スミレ。花でも見て一息入れないとバテるわ〜」とコマコさん。
「この木は何?」「これはヒメシャラ。これはカラスザンショウの木」
「何かの動物の糞がある」「それは鹿の糞だよ」「ふ〜ん」「・・・・」
終わりかけではあるがタムシバの花も点在していた。

尾根筋からやや下りにはいると右下からだっちゃんたちの声が聞こえる。
僕らの尾根筋とだっちゃんたちのルートの合流道標点で再会。
「あれれ、楽チンコースを行ったらダメですよ、だっちゃん」「タハハ」
「記念の集合写真を撮りましょう」と言ってくれたが、コマコさんのペースが崩れると
このあとのコマコさんの足の状態が読めないので、失礼して先に進むことにした。
峠山「ここで終わりじゃないの??」 「このあたり良い雰囲気ね」
10:30
峠山(630.6m)に着いた。「黒モジ山」や「弁天の上」とも呼ばれている。
「展望が無い山やねぇ。風がきつく涼しくて良いけど」「ちょっと休憩しよう」
「あっ、時計がない!落としたみたい。お父さんの時計をつけてきたの・・・」
「えっ!なんてこった・・・探しに戻ろうか。」
「どこで落としたか分からないし、落ち葉や土やらできっと見つからないわ・・もういい」
 (しかし、父の形見の時計である・・・。翌週、MICKEYと時計捜索登山をした)
「下りの段数は・・・と」 「登りの段数は・・・と」
ここから自然林の気持ちの良い尾根が終わると丸太階段のダウンが始まる。
峠谷の筱見集落への道を左に見て今度は登りとなる。そして今度はどんどん南へと下り
(8年前は峠谷から北へのルートをとった)次はP544mへの登りとなる。
「天気はいいけど風がきついね」 南側には鍔市ダム湖が見える
北西に進路を変えると小倉タワの分岐点(11:20)。
北に行くと川阪、南に行くと火打岩(ひうちわん)。8年前は北回りでここに出た。
僕たちは小金ケ嶽へと西進する。ここからもヒカゲツヅジが咲いている。
右は植林帯、左は自然林の尾根。しかしまだまだアップダウンは続く・・・。
だっちゃんから無線が入った。風がきついので弱いところを探して食事にするとのこと。
馬酔木が沢山咲いている ヤブツバキの赤と馬酔木の白
「大丈夫?まだ歩けそう?」「行ける。頑張るよ!」相当疲れが来ているようだが、負け
ん気と根性をパワーにしているようだ。南側には鍔市ダムのある湖が見える。
「白い花がいっぱい咲いてるね」「あれは馬酔木の花。その横にはヤブツバキが満開」

女性の声が聞こえる・・・あれっ、コマコさんの声だ。後ろを振り返ると「どこを通るの〜」
と言っている。「こっちこっち。そこは登山道と違うよ」「どこもここも道に見えるし〜・・・」
「岩場を下るのは苦手〜」 「足が震えるわ・・・」
まだアップダウンが続く。「谷側の木を信じて持たないこと!立ち枯れも多いから!」
P634mやP694mにいたる岩稜帯も、コマコさんは持ち前の頑張りで通過した。

最後の下りにさしかかるときに向山に登っている丹波のたぬきさんから無線が入った。
今から食事らしい。「今から急な下りに入るので一旦切りますね」「了解」「では後ほど」

下りきってまたまた登り。「もうすぐ山頂だから」「まだ登るの〜。シンドイねぇ」
「やっと山頂??ホント??」 小金ケ嶽 山頂
12:50
小金ケ嶽(725m)。狭い山頂には4組ほどが食事をされていた。
山頂方位盤にはアクティブに無線をしている局長さんが座ってQSOをされていた。
なにぶんにも狭い山頂な為、イヤホンをつけてしゃべっておられる声は、他の人たちには
やや迷惑そうな顔が見て取れる。丹波のたぬきさんへのQSOは控えておくことにした。
  ※ (ごめんね、たぬきさんm(..)m HAMの印象を悪くしてはいけないしねm(..)m)

コマコさんは山頂にいる人たちの服装や靴を珍しそうに観察している。
「あれが三嶽で、12年前の頃雪の頃に家族で登った山」「へ〜、みんな元気やねぇ」

「食事にしよう」「疲れ切って食欲無いわ」「無理してでも食べないとシャリバテするよ」
豚汁を作ってコマコさんに渡した。「ああ、美味しいわ。おにぎりも食べられそうよ」
西側には子供達と登った三嶽
帰りのルートをコマコさんに説明すると「えっ、戻るの??あの道を!」
「途中で峠谷の道へ下って集落に行くから滝道は通らない。帰りは来たよりは下りが多い
から頑張って!」「よし、やるしかないね。行けるよ。弱気になったらおしまい。頑張る」

13:30
下山開始。しばらく下り、岩場を下っているとだっちゃんたちが登ってきた。
「初めての山行でこのルートはキツイでしょう」とだっちゃん達。「ホントに、登ったり
下りたり鎖場があったりとびっくりしましたわ」とコマコさん。反省しきりの矢問(^^;)
「では、お気をつけて」とお互いに挨拶して別れた。
「もう慣れてきたわ」 「往路であの山頂も行ったね」
コマコさんの足取りが重くなってきた。疲れがたまってきているのがわかる。
少しでも歩きやすい道へ早く出るには、P544mから南南西へのルートをとり東の集落へ
出ようか・・・・。小倉タワを過ぎて、P544mのピークで休憩しながら地形図で説明する。

「このピークを下ったところに南南西への廃道に近いルート口がある。しかし、次の分岐
の峠谷へのルートの方がしっかりしていて通ったことがあるルートで間違いなく楽な道。」
「あとひと登りなら、はっきりしている峠谷ルートの方がいいのと違うの」「そうしよう」
「ここからは楽な良い道ね」 「フカフカで膝に優しい道」
15:05
峠谷ルートへの分岐に来た。「あとは楽な道だから安心して」「ホッとしたわ」
道沿いには鹿よけネットも張られている。黄色いヤマブキの花も咲いている。
「ヤマブキも綺麗ね」 「洞窟?坑道?」
「家の近所で見るヤマブキより大きいわ。ウグイスが直ぐそばで鳴いてるね」
「峠谷」や「東ヨーサコ」の木札を見てのんびり歩く。
「上筱見の集落が見えてきたよ」「良かった。静かな集落ねぇ。洞窟みたいのもあるね」
「立派な家が多いね」 筱見観音
15:45
筱見観音に到着。約13kmの山旅は終わった。
「ここで待っていて。車をとってくるし」「このモクレンの花を見ながら待ってるわ。」
10分ほどでキャンプ場の駐車地点。コマコさんの待つ筱見観音へ車で戻る。

1日の疲れをとるために「るり渓温泉(700円)」に行き汗を流すことにした。
「あ〜、さっぱりしたわ」「ホントに良く歩いたなぁ。きつかったね、ゴメン・・・」
「良い体験ができたわ。注意力が大事ね。気を抜くと尻餅つくし。3回滑ったよ。ハハハ」

「鼓ケ滝の駅の近くの美味しい蕎麦屋で蕎麦を食べよう」「そうね。あそこのお蕎麦は
本当に美味しいね」 蕎麦を食べて満腹になり解散した。

徒渉あり、鎖場有り、岩場あり、アップダウンの連続・・・登山初体験にしてはきつすぎ
るルート選択だった。本当に反省、反省。父の時計を無くしたのも残念無念・・・。
 (しかし、父の形見の時計である・・・。翌週、MICKEYと時計捜索登山をした)

コマコさんは本当に良く歩いてくれました!。こんどはMICKEY達とお手軽ハイキングに
しますので、今日のところはひらにご容赦下さいませ m(..)m (^^)。
(帰宅して、山の選択がまずかった点をみっちりとMICKEYにもしかられました(^^;))
本日のルート
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