【若狭】若狭駒ヶ岳から池原山
【山 域】 若狭駒ヶ岳から池原山 【日 時】 2007年11月17日(土) 【メンバー】矢問 単独 【コース】 朽木麻生・ろくろ橋−焼尾東谷−駒ケ越−駒ヶ岳(780.1m) −明神池−P744m−池原山(605.4m)−足谷口・登山口 |
滋賀側から登るので「若狭駒ヶ岳」と言わず「朽木駒ヶ岳」と呼ぶべきかも知れないが、 「若狭駒ヶ岳」という響きが好きだ。この山には2005年の3月は椋川から、5月は森林公園 から登った。ブナの多さには感動したが、展望に恵まれなかった。 5時前に家を出て、半額時間帯に名神高速に乗り湖西道路で真野で下りコンビニで朝食。 セブンイレブンの先にローソンも出来ていた。R477号−R367号−県道28号で足谷口へ。 ここで自転車をデポしておこうと下ろすと、空気が抜けている。ダメだ・・。 車が二台来て、バス停前の尾根から取り付いて登りはじめている。足谷口からの登山口は バス停よりやや西に100mほど先の次の尾根筋にあるのだが・・・。 僕はさっさと木地山の集落へ移動した。気温はマイナス1度。寒い朝だ。 市営マイクロバスが走っている。お年寄りの足となっているのだろう。 焼尾谷のやや西の川沿いに駐車していると、「今日はこのスペースを使うので向こうに 停めてくれないか」と軽トラのおじさん。「山へ入るのかい?」駒ヶ岳へ登ることを話すと 「このあたりから谷に入るには鹿よけネットがじゃまやろ。ろくろ橋の所に停めるといいよ。 そこから左岸沿いに踏み跡があって焼尾谷に入っていけるからね」と教えて下さった。 |
丸太橋を3度ほど渡る | まだ秋色が残る谷筋 |
8:00 ろくろ橋の民家の対岸の左岸ふくらみに駐車して出発。左岸の踏み跡を進み、焼尾谷へと 入る。真新しい「ろくろ橋・駒ヶ岳」の道標が立っている。高島トレイルの整備の一環の ようだ。杉の植林帯で、また新しい苗を植えてあるところもある手入れされた植林。 最初の二俣にも道標がある。左は「県境尾根へ2.9キロ」とある。このまま真ん中の尾根 を北上しCa674mを通り県境尾根へ出るルートだろう。今日は右の焼尾東谷へと進み 「駒ヶ岳へ3.5キロ」とある方向を目指す。2本の丸太で出来た橋や3本で出来た橋を渡り 左岸へ右岸へと踏み跡は続く。ぐっと右岸の斜面へと踏み跡が続き、また沢沿いへと 下りる。丸太橋を渡ると道標があり「駒ヶ岳2.4キロ」とある。この谷は炭焼き窯跡も点在 して残っている。しかし、テープや道標がこんなにも沢山必要ないのに・・・・。 |
「立派な木だなぁ」 | 「ろくろ橋2.1キロ・駒ヶ岳2.1キロ」 |
8:40 Ca418mの二俣。ここの道標は「ろくろ橋2.1キロ・駒ヶ岳2.1キロ」とある。距離的には 半分来たことになるのか・・。しかしこの道標の示す方向は東の尾根。東の尾根筋に 登山道がつけられているようだが、僕は右俣の沢沿いを進むことにした。すぐに一升瓶が 散乱した炭焼き窯跡がある。その左手山肌斜面には鉄砲水でもあったかのような涸れた 深い溝があり、沢まで続いている。 |
立派な木が点在 | この老木から急登開始 |
さらに沢沿いを進むと二俣となりその真ん中の痩せ尾根を登る。 そのまま尾根に登っていっても駒ヶ岳の南に出るので考えたが、右下の沢筋に炭焼き 窯跡が見えるのでトラバース気味にそちらへ下りて、小さな二俣を立派な老木のある 尾根へと渡り、その斜面を登ることにした。「このまま駒ケ越にドンピシャで出よう」 |
駒ヶ岳方面の県境尾根がのぞく | まだ急登が続く・・ふぅ・・ |
ここからがキツイ。左下に岩盤を落ちる数十メートルのナメ滝を見ながらキツイ斜面を登 るのだが、いかんせん落ち葉の季節。「一歩進んで二歩下がる」ような状態で落ち葉の 絨毯が滑る滑る。「こんな斜面を登るバカはいないだろうなぁ」と木の根をつかみながら 登っていると、黄色いテープが2箇所あった。「いてはるんや・・」と笑う。 ブナがだんだんと出てくると県境尾根が近くになってきた。晴天と秋色がとても綺麗だ。 |
「駒ケ越」の道標に出た | 新しい駒ケ越の道標 | もうすぐ山頂だ |
9:35 「駒ケ越」の道標にピッタリと出た。流石に喉が渇いたので一息入れた。ここにも以前は なかった中央分水嶺・高島トレイルの道標が出来ていた。森林公園との分岐を左へと 山頂への素晴らしいブナの尾根筋を進む。 |
駒ヶ岳 山頂で無線コール | 新しい道標が |
9:50〜10:25 駒ヶ岳 山頂。誰もいなくて静かだ。足谷口から登っていた人達はまだのようだ。 山頂にも真新しい道標が。なんで「高島」なんだろう。県境の尾根なのに滋賀県が 優先なのだろうか。大御影山といい、この駒ヶ岳といい、静かで良い山域だったの に、雑誌に載ったりしてからにわかに賑やかになり、尾根道の木が減って踏み跡が 広い道となった・・・。 藤無山のだっちゃん、飯森山のかねちゃんに無線で山頂コールしたが、繋がらない。 まだ早すぎるのかな。大津方面の数局がかろうじてはいる。 |
東側の展望が素晴らしい |
今日は晴天で東側の展望が素晴らしい。こんなに綺麗に見えたのは初めてだ。 湖西の山々が輝いている。西側は樹林を通して小浜方面が見える。 森林公園方面から来たという敦賀のご夫妻が登ってこられた。静かな山がお好きらしい。 美味しいりんごを頂いた。次に大津からの男性お二人が登ってきた。 「食事をするにはどのあたりがいいですかね」とご夫妻。この山域をよく知る大津の男性 が「明神池が良いと思うよ」と。明神谷へ下る道の手前にある大きな池のことだろう。 「遠いですかね。また森林公園へ戻るので」「僕は池原山へ行くので池の方へ行きますが 明神谷へ東へと下る道の手前にある池まではそんなに遠くないですよ」と僕。 |
駒ケ越から南の尾根 | Ca682m地点 |
駒ヶ岳山頂を出発。ご夫妻としばらく同じルートで県境尾根を南下する。 この南尾根のブナ林も素晴らしい。落ち葉の絨毯と青空で気持ちが本当に良いルートだ。 10:55 「駒ヶ岳まで1.3キロ・ろくろ橋まで2.9キロ・池原山」と3方向の道標がある。 朝登ってきた焼尾谷東俣のCa418mからの東への尾根の登山道はここへ出るのだろう。 男性1人とすれ違った。 |
素晴らしい! | 池の周囲に映える色 |
「ご夫妻さんさようなら」「またね」 | 青空に映えるなぁ |
11:05〜11:20 県境尾根から少し東へ下りると明神池。綺麗に紅葉した1本のカエデが素晴らしい。 新緑の頃もここは綺麗だろう。また訪れてみたい。 静かな池を眺めていると敦賀のご夫妻が到着した。MTBに乗った男性がやって来た。 「ではお気をつけて」ここで仲の良さそうなご夫妻ともお別れ。僕は池原山へと向かう。 |
MTBの男性が行く | のんびり歩ける県境尾根 |
MTBの男性は僕と同じ方向のようだ。「良い天気で良いですね」「気持ちいいですね」 男性はMTBに乗って。スーッとブナの尾根を走っていった。 |
明神谷との分岐 | これも立派だなぁ |
「バーン、バーン」遠くでライフルの音が数度する。ハンターが入っているようだ。 立派なブナも点在している。男女6人パーティーとすれ違った。駒ヶ岳へ行くらしい。 滋賀側の植林帯が目立ってきて残念。その中にもデンと大きなブナや老木が立っている。 |
P744m地点の道標 | 細い尾根が林道に |
11:35〜12:00 P744m。ここは2年ぶり。こんなところまでも立派な道標が出来ていた。 ここで昼食にしよう。多々良木白岩山のやまあそさんにもコールしてみたが繋がらない。 ポカポカして眠たくなる。あ〜、いい気持ちだ。 ここからは尾根を南下して行く。少し歩くと、先ほどもチラッと見えていた林道が現れる。 林道になったり尾根を歩いたりと繰り返すが、結局はこの尾根筋をずっと軽トラ一台が 走れるような真新しい林道が池原山の直ぐそばまでのびている。このあたりの植林には クマハギ防止のテープが新しく綺麗に巻いてあるので、山仕事のための林道だろう。 |
池原山の三角点 | 熊が住みそうなうろ |
12:15 池原山。三角点を探すのにすこしウロウロ。シャクナゲの木のかげになっていた。 展望もなくパッとしない山頂。北山によくかかっている新しい山頂札も木につけてあった。 ここからは南西尾根を下り足谷口のバス停の所へ出ようと思っていたが、登山ルートは その一本北の西南西尾根にあるようだ。いずれにせよ、植林帯だし、楽に県道まで 下ればよいので登山道を進むことにした。しばらく進むと男性が1人登ってきた。 今日はよく人に会う。駒ヶ岳登山で他の人に会ったのは今日が初めてだが、それにしても 早朝からホントに良く人に会う日だった。下りの最後部分はなかなかの急坂で滑りやすい。 |
足谷口の登山口 |
12:45 足谷口登山口。バス停から西へ100mほど西になる。ここから駐車地点へは県道を歩く。 河原でオレンジ色の服を着たハンターが数名食事をされていた。 やはりあの銃声はハンターが入っていたのだ。のんびりと麻生川沿いを歩く。 気温は11度になっていた。朝と12度の差。 13:05 駐車地点。時間も早いし、帰路にある「てんくうの湯」で汗を流して帰ることにした。 てんくうの湯では地区の土砂崩れや台風の水害のパネル展。 アンケートにこたえたので粗品のペットボトルの水を頂いた。あの国道の土砂崩れ地点の 完全復旧には、あと1年半かかるらしい。 若狭駒ヶ岳、また雪の頃やブナの新緑の頃に再訪したい。 いつ来てもいい山だったが、「高島トレイル」の設置によって大きく変わっていく気がする。 |
本日のルート |
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