【北摂・京都西山】鴻応山(678.9m)から湯谷ケ岳(622.4m)


【山 域】北摂/京都西山・鴻応山(678.9m)から湯谷ケ岳(622.4m)
【期 日】2006年6月3日(土) 
【メンバー】矢問、MICKEY
【コース】 豊能町・寺田公民館バス停〜北進〜鴻応山(678.9m)
      〜府境尾根・東進−府境尾根・南進−湯谷ケ岳(622.4m)
「こんな遅い出発だと北摂あたりの山にでも行くか・・」と8時半過ぎに出発。
国道423号を亀岡方面に向かい、牧の東にある豊能町の寺田の集落へ。
駐車スペースに困っていると軽トラに乗ったご夫妻が「ここは車がよく通るので
公民館の前に停めて」と。寺田公民館バス停横は小さな車なら2台停められる。
寺田公民館前の神社 この少し先から左の竹林踏み跡へ
9:35
出発。ザックが軽い。「あっ、朝食も昼食も買ってくるの忘れた」と僕。
「非常食のクッキーバーを私は2本持ってるだけよ」とMICKEY。
「水分は僕の1Lのドリンクとコーヒー用の500ccの水のみか・・・。樹林帯の日陰ルートを
とるから暑がりの僕たちでも水分はなんとかもつと思う。腹ぺこは我慢しよう・・・。」

しっかりしたルートはもう少し西からの北進ルートだが、神社の東側の道からその登山道
に合流を狙う。地形図を見ているとバイクに乗った地元のおじさんが「どこへ行くの」と。
やはり西側からの道を勧められたが「ここからの道は荒れてるよ。行けん事はないけど」
と。「行ってみます。ありがとうございます」と言って竹林帯の左手の踏み跡に入った。
これがお勧めの北進ルートだな 大阪府と京都府の府境にある道標
竹林から雑木林になると踏み跡が全く無くなった。地形図では谷間に波線があるが、木々
や藪で進める状態ではない。GPSは全く効かない。藪と言うほどでもないやや左の尾根
筋を進む。地形図のCa551mあたりになりやや左に進路を振るとしっかりした踏み跡に出
た。これがあのおじさんが勧めてくれた道との合流だと確信。植林と自然木の混合で日陰
になり涼しい風が心地よい。「暑がりには嬉しい風だなぁ」「ウグイスの声が多いね」

10:05
府境尾根。簡単な道標がある。左(西)へ進路をとればもうすぐ山頂だ。地形図の波線よ
りやや南側に踏み跡は進む。
鴻応山の山頂 コーヒータイム
10:15
鴻応山の山頂。「えっ、もう着いたの。あっけないね〜」とMICKEY。
「寺田からの標高差が240mしか無いしね。「ポンポン山の以前の標高と同じ高さの山。
数字の並びがいいだろ。6−7−8−9と並んだ678.9mなんて。」
  (※ポンポン山の現在の標高は20センチ低い678.7mとされている)

展望はないがとても静かで爽やかな風。伐採木で簡易ベンチのようなものがある。
「休憩タイム〜」コーヒーを沸かす。鳥の声と静かな山頂。
「展望はもう少し北に下ったら岩場から京都側が見えるけど、次に登る湯谷ケ岳の山頂手
前でも展望がきくよ」「えっ、もう1座行くの」「府境沿いに湯谷ケ岳に行こうと思う。」
「道あるの?」「全く不明(^^;)」「また藪の世界かぁ〜・・・まっ、良いけどね」

10:35
「さて行くか」湯谷ケ岳へ向かう。先ほどの道標の所からさらに府境を東進。
時々古〜いテープがある。「やはり府境沿いに歩いた人がいるのね」
地形図の南北の波線手前の南北の谷の出合いにも南北に道があり、とまどった。
北側に軽トラが停まっていた。さらに東進し次のピークで県境マークは南に下る。
南へ進路をとるあたりが木々の葉で見通せず、確信できず行ったり来たり。
南下尾根の東を並行して下る 豊能のキャンプ場前に出た
地形図の東西の波線に出る。僕たちはさらに南進。時々廃道のような踏み跡が10mほど
現れたかと思うと全くなくなる。県境の石の杭がほとんど見つけにくい府境だ。
尾根筋のやや東側に進路を振ると突然しっかりした踏み跡が現れた。尾根筋と並行して南
進しているようだ。地形図からもこの踏み跡で豊能キャンプ場前まで出られると確信した。

11:45
キャンプ場前のアスファルト道に出た。ここから湯谷ケ岳への取り付きが分からない。
キャンプ場の水場の西横に細い農道がある。それを進むと急に進路が東に振られて真南の
尾根へと進まない。尾根に無理矢理進むにもひどい藪なのでこの道をもう少し進んでみる。
つまり府境から東に入ったことになり京都府内ということだ。
キャンプ場横の農道から東進 このルートも日陰で涼しいね
地形図の東進の波線だな・・・と思っていたら急に南東に踏み跡が進んでいる。
藪も避けられ、尾根筋に近づくんだからこれを進まない手はない。日陰の植林帯で涼しい。
踏み跡沿いにも巨岩が多い。昔は潜り岩、つりがね岩、覗き岩、杓子岩などの奇岩でも知ら
れた山である。どの岩がどの名前かは分からないが・・・。

尾根の手前で踏み跡は東進している。「ちょっと尾根まで登ってみよう」と登ると住宅。
地形図の尾根の南にある住宅地の最も最上部のようだ。尾根筋はスゴイ藪なので先ほどの
尾根の北を並行して進む踏み跡を進むことにした。住宅の真裏の北側を通るルートだ。

立派な祠がある。熊野権現だろう。その前には草に隠れて石灯籠が一対立っており
手洗鉢もある。大治2年(1127年)の石灯籠は今はなく、明治2年のものらしい。
しばらく気持ちの良い植林帯の涼しい風を受けながら歩くと上部に反射板が見えた。
「もう直ぐ山頂だな」

祠から5分で展望ポイント。北側の集落が見える。北西方向には先ほど登ってきた鴻応山
が見える。「うわ〜、いい眺めね〜。鴻応山は”豊能富士”ともいうのよね」とMICKEY。
そこから南へ踏み跡通りに少し登ると関電のマイクロウェーブ反射板。
その奥に湯谷ケ岳(ゆうやがたけ)の山頂三角点がある。
立派な熊野権現の祠があるよ うわ〜、鴻応山の山頂も見える
12:25
湯谷ケ岳(ゆうやがたけ)の山頂。本日2座目のこの山頂には多くの山頂札がある。
この山頂もさきほどの鴻応山の山頂と同じく、とても涼しい日陰の山頂で暑がりの僕らには
嬉しい。虫もいないし涼しく静かで、ゆったりしている山頂だ。
毎年5月8日には山上で祭礼が行われているという。小さな自然石柱と酒のお供えもある。
「さて、ここでも再度コーヒータイムとしよう」「今日はコーヒーしか無いしね〜・・・」
湯谷ケ岳の山頂 気持ちの良い新緑 巨岩の間も通れそう

12:55
下山開始。キャンプ場まで同じルートで戻る。ボーッと尾根を西へ進んでいると、「お〜い、どこ
へ行く気?」とMICKEY。分岐の間違いそうな所の地面に印をしておいたのを僕が見落とした。
「おっと、ありがとう」と僕。キャンプ場横に出て、そこからはアスファルト道を西進し公民館を目
指す。「あっ、並行してもう1本下(南)にも細い農道がある」「まっ、こっちで良いよ。日陰だし」
立派な神社だ
13:30
駐車した寺田公民館前。朝会ったバイクのおじさんが「おっ、帰ってきたね。山頂に行け
たかい?そりゃよかった。ほぅ、湯谷ケ岳も行ったのかい。」と迎えてくださった。
真ん前の神社にお参りに行き、「ありがとうございました」とおじさんに挨拶して帰路へ。

朝遅い出発で、日陰の涼しい山、ルート取りになかなか手こずる面白い山に出会えた。
「もうお腹がぺこぺこ」「途中の回転寿司にでも行くか」。お腹もいっぱいになり帰宅。
本日の鴻応山から湯谷ケ岳のルート
この1つ前の記録は「京都北山・白尾山から杉波谷山(鉢ケ峰)」の記録です