【兵庫】丹波市/三尾山から鋸山そして栗柄峠まで縦走
【行き先】 丹波市/三尾山から鋸山そして栗柄峠まで縦走 【期 日】 2011年4月2日(土) 【メンバー】 矢問 単独 【コース】 中山登山口−前三尾−三尾山586m−佐仲峠−鏡峠425m −鋸山605.9m−高坂越510m−堂の峰572m−栗柄峠 |
3月11日(金)に発生した東日本大震災で親戚3軒の安否が確認できるまでの数日間、 そして連日のニュース画像を見るたびに、阪神大震災の被災していた頃を思い出し、山に 行く気分にもなかなかなれなかった。 「ガソリンも高騰しているので近場の山にでも行って気分転換してくれば?」と相棒。 僕にすれば遅い出発(7:30a.m.)で、途中で朝食をとってから丹波市の三尾山へと向かう。 ヒカゲツツジなどの花の季節にはまだ早く、人は少ないだろう。今日はゆっくり歩こう。 |
栗柄峠 鋸山 三尾山 |
栗柄峠に折りたたみ自転車をデポして、三尾山の登山口へと向かう。左手に今日歩く予定 のアップダウンが何度もある尾根が一望できる。「こりゃ長そうだ。11kmの尾根か〜」 ゲート手前の神社の裏の広い空き地に駐車。京都ナンバーの車が1台停まっていた。 9:35 車で来たご近所の奥さんに会釈し、ゲートを開け閉めして登山口へと進む。 お散歩中の年配の男性に「どちらから来たの」と声をかけられ、ご挨拶。 2009年11月に相棒と来たときに、カーブの所にあったキノコが沢山付いていた印象深い太い 木が朽ちて折れて倒れていた。ヤブツバキの赤い花が沢山咲いている。 |
登山口 | 岩中のお地蔵様 |
登山口から堰堤左横まで、この前にはなかった真新しい土止め丸太階段がついていた。 今日は一日曇り予報だし、のんびりと汗をかかない程度にゆっくり登る。 左手にある岩壁中のお地蔵様をお参りして、一歩一歩のんびりと。しかし暑くなってきた ので上衣を脱いでモンベルのアンダーウェア1枚になった。 突然、携帯に相棒からメール。「帰りに、以前たぬきさんからいただいたおいしいクッキ ーを柏原町のスイーツ・チェリッシュに寄って買って帰って」とのこと。 沢山あるヒカゲツヅジの木のつぼみもまだかたい。 |
やれやれ地蔵 | 前三尾から北の展望 |
10:25 尾根分岐。前三尾は今回パスしようかと思いながらも展望を楽しむために右へと進む。 お地蔵様を拝んで前三尾に着くと、男性が1人休憩されていた。「おはようございます」 と挨拶してすぐに出発された。曇り空だが展望は良い。一休み。 |
前三尾から三尾山を見る | これから縦走する尾根 |
無線機を出してオンしてみると、丹波のたぬきさんが家から僕をコールして下さっている。 先ほど相棒からのメールを言うと、ロールケーキもおすすめとのこと。また太るなぁ・・・。 のんびり日暮れまでに栗柄峠に着けばよいと思っていたが、相棒の買い物の注文が出たの で時間的余裕がやや変わってしまった。「店が閉まるまでにいかないと・・・」 今回は中三尾はパスしてそのまま登山道を進み山頂へ。 |
三尾山 山頂 | 夏栗山と黒頭峰 |
11:00 三尾山 586m。2009年11月に相棒と歩いた黒頭峰や夏栗山も綺麗に見える。 先ほどの男性が石柱の所で食事の用意をされていた。京都から来たとのこと。車の主だ。 男性も今日は出発が遅かったので比叡山をあきらめてこちらに来たらしい。 食事は鏡峠の先でしようと思い「お先に失礼します」と僕は先に出発した。 これから進む尾根が一望できる。鏡峠から先は未知。どれくらいの時間がかかるのだろう。 |
前三尾と中山集落 | 振り返ると三尾山 |
まだこの時期は蜘蛛の巣もないので歩きよい。鏡峠までは歩いたことがあるが、今日は ペースが遅いせいか、長く感じる。振り返ると三尾山、中三尾、前三尾も一望できる。 左前方に派生した展望の良さそうな岩尾根が見えだした。この尾根のヒカゲツヅジもまだ まだつぼみはかたい。 |
覗岩 | 覗岩から前三尾方面 |
分水界の径は続く | 右手に佐仲ダムが見える |
11:25 覗岩 520m。大きな岩だ。ピークから振り返ったり先を見たり展望は抜群だ。 先に進むと右手に佐仲ダムが見えだした。鏡峠はもうすぐだ。 |
「鏡峠・425m」 | ここはなんと良い縦走路 |
11:55 「鏡峠・425m」の道標。 ここまででとても長く感じた。やはりしばらくぶりの山行は疲れが早いようだ。 もう昼だが、ここで粟鹿峰に行っているやまあそさんやOAPさんがコールしてくれても 電波が取りにくいだろう。もう少し先のピークでランチとしよう。 「おや?」冷たい北風がやや吹き始めた。しかし暑がりには丁度良い程度の冷風だ。 鏡峠から5分のすぐ東側2つ目のピーク。 さて、ランチの用意。風が強くなり寒くなってきた。上衣を着て雨具を羽織る。 今日はのんびりしようと、ガスストーブではなくガソリンストーブにした。 メタをつけてお湯の準備。 かすかに無線機からOAPさんが僕を呼んでいる声が聞こえた。 応答したが届かず。こちらからも何度かコールしたが、つながらず。 丹波のたぬきさんが家からOAPさんやTQFさんをコールするのが聞こえたので、そち らに応答した。「もう鋸山くらいですか〜」と聞かれ「まだずっと手前のピークでランチ 中です。雨が降りそうな黒い雲が覆い始めていてエスケープした方が良いか悩んでます」 というと「ちょっと雲の様子を見ますね」とネットで調べて下さり「この雲の様子だと雨 は降らないですよ。大丈夫」と教えて下さった。 寒い風が吹く中、ラーメンとおにぎりを食べて一息ついて、お茶タイムはカット。 地形図を見るとまだ半分も来ていない・・・。 さて行くぞ(13:00)。 |
「鋸山 605.9m」 | まだまだ尾根は続く |
13:25 「鋸山 605.9m」。三嶽や西ヶ嶽がだいぶ近くに見えてきた。 ここまで来るまでも鋸のようにアップダウンが続いた。この先ももうしばらくアップダウンが 続く。まるで大峰山系の登山道を思わすような小さな岩から大きな岩までの尾根道だ。 |
「坂越 510m」 | 「堂の峰 572m」 |
14:15 「坂越 510m」。 以前までは「東鏡峠」と言われたところ。いまは坂峠という立派な道標がある。 北風がますますきつくなり本当に寒い。しかし、上衣を着てアップダウンを繰り返すと 暑くてバテるので、結局上はアンダーウェアだけで進むことにした。 前から男性が1人来た。山岳マラソンのような姿。挨拶をしてすれ違った。 15:00 「堂の峰 572m」。 ここからの下りが丸くてややわかりにくい。コンパスで東からずれないように進むと古い 木札がぶら下がっていた。分水界の道標やテープが適度にあった尾根道と違い、この下り はしっかりコンパスで確認しつつ方向がずれないように下る必要がある。 木の葉が沢山つく夏ころには案外迷いやすい地点かもしれない。 ここまで来れば何とかなるという気になってきた。しかし、昼から本当に寒い・・・。 |
堂の峰からの下り | 御在所山と栗柄峠との分岐 |
15:20 御在所山と栗柄峠との分岐。御在所山は南の福徳貴寺との関係が深い山で、宿坊跡が あるそうだが、今日はパスすることにして栗柄峠へと向かうことにした。 そのとき、無線機からTQFさんが僕をコールする声が聞こえて応答。もう帰路の高速道 路上を走行中とか。粟鹿峰はとても寒くてガスが出て、すぐに下山にかかったとのこと。 その直後に丹波のたぬきさんからもコールがあった。いまはモービル移動中とのこと。 「あと一息ですよ。頑張って」と応援を頂く。「もうあと2キロもないので大丈夫です」 |
シノダケの背の高い笹 | 「おおっ、着いたぞ!」 |
松が多い山だが下っていくとシノダケの背の高い笹が出始めた。 左手少し遠くにタムシバが満開の木が見える。 と、いいつつもここは「こぶしの里」だからこぶしかな。 「おおっ、着いたぞ!」栗柄峠に置いた自転車が見えた。が、その手前は2重の鹿よけ ネットが張り巡らされている。 どこが開口部だろうと見渡すと、左手に杭が2本倒れたところがあった。 ネットは簡単に下から持ち上げられて意味をなしていない。そこから出た。 15:45 自転車のある栗柄峠で上衣を着て、無線機やストックを収納し、自転車に乗る用意。 ここから車までの約8kmを県道69号線を西へと戻る。ほとんどが下り道なのでスピードが 出過ぎる上に、寒い北風が目に入り涙が出て仕方ない。 田んぼでは土をすく作業がされていた。 途中で止まって、今日歩いたデコボコとアップダウンの多い尾根をぐるりと一望した。 よく歩いたものだ。山肌には白い花をつけた山桜やタムシバ(こぶしの里なのでこぶしかも) の木が点在しているのが見える。 「もっと早い時間からスタートして、のんびりと歩けば良かったなぁ」 県道から神社まではゆるい登り。途中からは押してゆっくり歩いた。 16:20 車に着いた。三尾山で会った男性の京都ナンバーの車はもうなかった。 さて、相棒に頼まれた柏原町の「スイーツ・チェリッシュ」へと向かおう。 ここからは、往路とは逆に進んで丹波のたぬきさんのお家の真横を通り13キロある。 サクサクのクッキー各種と、たぬきさんおすすめのロールケーキも買って帰路についた。 18:20 帰宅完了。 途中、丹波のたぬきさんの無線情報にも助けられ、雨にも遭わずに縦走が出来た。 北風の強風で運ばれた杉の花粉と黄砂で、車のボンネットが黄色くザラザラになっていた。 |
本日の縦走ルート 緑:縦走 水色:自転車 |
この1つ前は「【奥美濃】黒津山(1193.5m)から天狗山(1149.2m)周回」の記録です |