【北摂】大堂越から妙見山(660.1m)


【山 域】北摂・妙見山(660.1m)
【日 付】2007年 2月17日(土)
【コース】能勢電・妙見口駅−黒川−大堂越−妙見山(660.1m)
      −西尾根−大堂越−黒川−能勢電・妙見口駅
【メンバー】矢問 単独
2月4日に父が救急搬送され2週間。まだ意識が戻らないが急変はなさそうになった。
母が「山に行ったら」という。しかし携帯圏外はまだまずい。MICKEYは留守番するという。
携帯圏内の近場の妙見山。いつも登るルート以外の懐かしのルートで行ってみるか。

9:30
能勢電車で妙見口駅着。流石に気温が低い。売店の屋根にはうっすら雪が残っている。
上杉尾根も新滝道ももう何十回も通っているので、今日は15年ぶりに大堂越を経由して
登ってみようと黒川へ。このルートは以前下山した際に、ひどいやぶこぎでスズメバチの
軍団に追われて恐怖を覚えたいやな想い出のルート。いまならやぶもハチも静かだろう。
人影もないケーブル駅 ヤブもなく良い道だ
3月16日までケーブルもリフトも動いていないので黒川口には人もいなくて静かなものだ。
ケーブル駅の左のゲートの隙間から沢筋の道を登る。しっかりした踏み跡。
「えっ、あのルートがこれ??」ヤブは無いし、道幅がしっかり広くなっている。15年前とは
大きく違い、多くのハイカーが利用するようになったようだ。右に堰堤を1つ2つ3つと見て
右岸を登っていく。この堰堤の近くで蜂軍団に追われたいやな想い出がある。
コンクリートの小さな橋を渡り、左に炭焼き窯跡がありチョロチョロ水の沢を横切るやっと
山道らしくなった。この時期このルートでは、人に会わないだろうと思っていたら、ご夫妻
連れが登っていた。「おはようございます」挨拶してお二人を抜いて行く。
石ころゴロゴロ道 炭焼き窯跡
しばらくは石ころのルートを登るとまた左に炭焼き窯跡があり、杉の植林帯になった。
道はしっかりしている。

雑木林側は、鹿の食害か15年前の姿とは全く違う。斜面の下草もすべて食べ尽くされて
いる。鹿は1日に大きなゴミ袋4袋分の草を食べるというから下草も笹も無くなっていく。
全く別のルートを歩いている感じがする。良いハイキングルートに変身している。
大堂越 四つ辻になっている 大堂越とケーブル駅ルート分岐
10:20
大堂越。小さな木のプレートがついていた。しかし、15年前の大堂越とは似てもにつか
ない。踏み跡がしっかり十字路となってルートが明確に分かる。変わったものだ・・・。
暑くなり、長袖シャツ1枚になった。右へとルートをとり、尾根登りが続く。

大堂越から15分で分岐。妙見の水広場・ケーブル・リフト駅へは右の大きな道。
山頂へは左。振り返ると、ちゃんと「大堂越」への木札もついているではないか。
以前は草がボウボウで大堂越への入り点が全く分からなかったゲキヤブだったところだ。
変わったものだ・・・。完全に廃道がハイキング道に生まれ変わっている。
左へ進むと道の左手に真新しいパノラマ動物霊園や墓地が造成され出来ていた。
歩いている道に出来ている水たまりの水は氷っている。やはり気温が低い。
妙見山 山頂が見えてきた 大黒天を祀る大黒神社
10:45
リフト駅。止まったリフトの先に展望が広がる。
リフト駅の左の大黒天にお参りし、山頂へと向かう。ここから10分弱で売店の並ぶ鳥居
の所に出る。鳥居から石段を登り、石段道横に石像を見ると右の参道へと入ると三角点
のある所へ行ける。以前は無かった三角点への案内板も出来ている。
売店並ぶ参道にも人影は1〜2名 この碑の右後ろに三角点 落書き彫りだらけの古木
10:55
妙見山 三角点。660.1m。山頂付近は人影もなく静けさに包まれている。
落書き彫りだらけの痛々しい古木がひっそりと今日も変わらずたたずんでいる。
丹波のたぬきさん(IRCさん)の声が無線機から聞こえた。コールしたが反応無し。

星嶺礼拝堂のテラスへ行く。高曇りで素晴らしい展望が広がる。六甲山の方はもう雨の
ようだ。門についた気温計をみると3℃。今朝は−3℃だったと記されているからもう6℃
も上昇したということか。この門をくぐると大阪府能勢町となる。手前は兵庫県川西市。

深山(791m)に登っているたぬきさんをコールしてみたらうまく繋がった。お一人らしい。
方角的に、途中の剣尾山(784m)がじゃまするかなぁと思っていたがしっかり入感した。
寒くてうまく口が動かない。たぬきさんも同じらしい。深山も高曇りで展望がきくという。
う〜ん、口が動きづらい。モゴモゴする。
父のことでも心配をかけていたたぬきさんの声が久々に聞けて嬉しかった。
願いを込めて一打 静かな本堂周辺
鐘突堂へ行き、しきたりに従って、鐘に向かって手を合わせ一礼、父の意識回復の願いを
込めて一打、そして手を合わせ一礼した。そのあと本堂で行き、また拝んだ。

ここはいつ来てもお百度を踏んでいる方が沢山いらっしゃるが今日はお一人だけだった。
読経堂では2名のお坊さんが拝んでおられた。
札納堂の先へ行き、左への本滝寺への下り道の階段でラーメンを作って食べた。
天気がどんどん悪くなってきたようだ。下山途中で雨に会うかも知れないな。

下山ルートはどうしよう。慣れた上杉尾根を下るつもりだったが、まだ通ったことのない
西尾根を下って大堂越まで行くルートを探索してみたい。ヤブが心配だが行ってみよう。

その西尾根に乗るにはこの階段から左へ斜面をトラバースしつつ社務所の裏斜面を通って
いくと良さそうだ。うっすらと踏み跡があるような無いような・・・。しかしひどい光景だ・・・。
建物の裏斜面には凄いゴミ。空き缶、瓦、一升瓶、バケツ、お茶碗・・・この裏斜面はゴミ捨て
場のようなひどさだ。こんなに沢山のゴミが捨てられているとは・・・・。表通りと大違い・・・。
大きな木も点在する尾根 鹿も多い静かな西尾根
西尾根に乗れた。ヤブもひどくなく所々にはブナの巨木もある感じのいい尾根だ。
「いい感じの自然林だなぁ」と思って進んでいくと「ガサガサ」鹿が走って逃げた。
このあたりは大阪府の「自然環境保全地区」らしい。看板が立っていた。

植林帯となり、斜面を下っていくと、涸れ沢筋となり、三方を斜面に囲まれた。コンパスで
確かめ、右へと進むと仕事道か、しっかりした踏み跡になった。歩き良すぎて進みすぎた感
がある。左上に見える鞍部が気になり再度コンパスで確認する。鞍部へは南を指している。
地形図で確認。間違いない。この斜面を鞍部目指して登れば大堂越のはずだ。
しかし大堂越から北側下りへと伸びていたしっかりした踏み跡はどこなのだろうと考えながら
も「踏み跡を探すよりこの斜面を登った方が早い」と強引に登った。

12:25
大堂越。大堂越から北側へと続いていた踏み跡のやや東側を登っていたようだ。残念。
ここからは、午前中に登ってきた道を下るだけ。おおっ、ぼたん雪が降り出した。
雨具の上だけ着て進む。ぼたん雪の量がどんどん増える。

12:40
黒川口・ケーブル駅。ここまで下るとぼたん雪が弱い雨に変わった。のんびりと駅へ。
能勢電妙見口駅前の売店でいつも買う「でっちようかん」を買って、13時4分発の電車に
乗った。乗客はたった3人。静かな妙見山を象徴している感じの乗客数だ。
登り慣れた妙見山だが、全く以前と変わっていた大堂越への登りルート、そして初めての
西尾根バリハイでの下山を楽しめた。

静かな妙見山で祈った父への願いが叶ってほしいものだ。
いつも山へ行っては心配をしている両親への無事生存証明に素早く報告をアップしているが、
その父も今はパソコンで読めない入院加療状態が続いている・・・・。ガンバレオヤジ!
本日のルート
この1つ前の記録は「大峰南部・玉置山」の記録です
2004年に天台山から妙見山へ登ったときの記録へリンク