【湖北】雪の七七頭ケ岳
【行き先】湖北・七七頭ケ岳(693.1m) 【期 日】2006年2月25日(土) 【メンバー】MICKEY、矢問 【コース】摺墨集落−七七頭ケ岳(693.1m)−P701m−新谷山(662.0m)−摺墨集落 |
「丹生富士(にゅうふじ)」と呼ばれ親しまれている琵琶湖の北部にある山。 秋の紅葉の時期が素晴らしいらしいが、雪のある時期に、関西百名山の1つでもあるこの山 を登ってみたかった。 高速代節約で朝4時半に家を出て、美山町−名田庄村を抜けて地道で摺墨の集落へと向 かう。登山道は上丹生と菅並からとあるが、七七頭ケ岳(693.1m)と新谷山(662.0m)を周遊 してみたいと考え摺墨の集落を起点に考えてみた。 |
七七頭ケ岳は美しい姿をしている | 墓谷山 |
県道284号を高時川沿いに進むと墓谷山が見えてくる。そして道は左に緩やかに曲が ると均整のとれた「七七頭ケ岳」の雄姿が正面に見える。「良い感じの山だね」 |
摺墨川沿いから尾根へ取り付こう | 取り付いた尾根は登りやすかった |
8:15 集落の消防道具を置く木造の古い建物から先は軽自動車1台もぎりぎりの除雪状態。 ここに置こうかと悩んだが、もうすこし先に入ってみると「滋賀県立大学・集水域実験施 設」と神社のところまで同じ状態で除雪されていた。橋を渡った所のスペースに駐車。 しばらく摺墨川沿いの雪の積もった林道を歩く。道具小屋がつぶれている。狙いを付け ていたその横の尾根に取り付く。山名の由来は、「頂に7つの尾根が集まっているから」 とも言われているだけあり、どこの尾根からも楽しめそうな山だ。斜面の雪がところどこ ろゆるんでいて太ももまで沈む。足を抜くことの繰り返しにすぐ疲れ、スノーシューを装 着。気温はマイナス3度だが、無風だし、早々と二人ともTシャツ1枚になった。 前回のホノケ山ではツボ足に徹したMICKEYも今日は素直に装着。 スノーシューを履くとウソのように沈まなくなった。MICKEYのパワーが全開。 その登りのリズムに息が上がってついて行けない。MICKEYは直ぐに見えなくなった。 |
「立派なブナだなぁ」 | 裏を見ると、痛々しい・・ |
8:50 登山道の尾根に合流した。尾根に出てからは、視界が開け墓谷山や残雪時に登った金糞岳 が頭をのぞかせる。西の野坂山地の景色も素晴らしい。小鳥の声が実に多く「気持ちいいね。 晴天、無風。爽やかな気分になれるよね〜。\(^o^)/」と何度もMICKEYが声を出す。 |
立派なブナの大木が点在する素晴らしい尾根だ。またまたMICKEYは先に行き、見えな くなった。右手には花の時期に登った横山岳が堂々とした姿を見せている。 |
七七頭ケ岳 山頂のお堂と観音堂 | 山頂で記念写真 |
9:45 七七頭ケ岳。先に着いたMICKEYが待っていた。西洞山・西林寺のお堂と観音堂は雪の 中から頭を出している。MICKEYが食事の用意をしている。「おいおい、食事には早すぎ るし、せっかくだから尾根筋を周遊して新谷山で昼食にしようよ」「早すぎるよね〜(^^;)」 |
山頂の木の間から展望が楽しめる | 素晴らしい! |
「るり池」の木札がある。村の舞姫に腫れ物が出来たときに、池の水で洗うと元の美し い肌に戻ったといわれる「るり池」が山頂近くにあり、今も水を求めに遠くから人が訪れ るらしいが、今は雪の下。右に左にと広がる大展望を楽しみながらP701mを目指す。 「うわっ・・・」大きな熊の足跡があちらこちらに。「もう冬眠から覚めたのかな・・」 声を出しながら進む。また今度は小熊らしい足跡も・・・。鹿の足跡が小さく見える。 |
「P701が見えてきたよ」 | 熊の足跡があちらこちらに・・・ |
「ため息がでるよね〜(^^)」 | 「気持ちが良いわ〜」 |
10:40 P701m。杉の植林に包まれて展望はない。この先はしばらく地形図では広い尾根でと んな尾根かと期待したが植林帯で展望がほとんど無い。方向を失わないようにコンパスが 離せない。植林帯は雪のしまりが悪いところがありスノーシューを履いていてもズボッと 腰まで沈む事がある。僕もMICKEYも何度か罠にかかったように空洞にもがいた。 このあたりにも立派な熊の足跡や兎の足跡があちらこちらにある・・・・。 進路を南にとり下り始めると植林帯から抜け出て自然林になった。こうでないと! 雪の照り返しがまぶしく二人ともサングラスをかける。雲1つない晴天だ。 |
新谷山でランチタイム | 集落の景色を見ながらホッコリ |
11:35 新谷山。山頂札はない。植林と自然林の境界という感じ。山頂への西からの尾根筋の自然 林が美しい。南方向には真っ白な雪に包まれた柳ケ瀬や小谷の集落が見える。 スノーシューを脱ぐと「うわっ」太ももまで沈む。 「よし、ここで昼食にしよう」周囲の雪を踏み固めて、雪スコでテーブルをつくり昼食に した。ポカポカ陽気で風もないが体を冷やしては大変。上着を着てのんびりタイム。 「あたたまるわ〜。山で食べるとホントにおいしいね。」とMICKEY。 |
新谷山の南尾根からの七七頭ケ岳 | 南側の展望を見ながら下山できる |
50分間のランチタイムの後、地形図を確認し下山開始。気になるのは林道手前にありそう な沢の深さと幅・・・。「雪スコもロープもあるし、なんとかなるか・・・」と出発。 展望はすこぶる良い。左には自分たちが歩いてきた尾根筋を一望にできる。南方向の山の 姿を見ながらの下山は実に気持ちが良い。 枝尾根が多く地形図でみる以上に悩む場面もあり慎重に確認しながら進む。えらく痩せた 尾根部分もあり、足を滑らせたら右も左も急斜面で大変とこれまた慎重にすすむ。自然林 が終わると植林帯になる。沢の流れる音が聞こえてきた。「やはりあるのか・・・」 |
沢を渡って林道へ | 周遊した尾根が一望できる | 林道のカーブミラーももうすぐ春 |
13:30 沢に出た。東の出合いへ進めば橋もあると読んでいたが、斜面は雪圧で倒れた杉や笹で 容易ではないと見える状態。スノーシューを脱ぎ、林道へ登り返す最も楽な地点を探す。 沢幅は2mくらいだし深さも膝くらい。なんとかまたげそうな場所を見つけた。先に僕が 対岸の急斜面に空身で飛び移り雪スコで林道までのステップを切って、二人とも無事クリ ア。雪の林道に出てスノーシュを再装着し駐車スペースを目指す。快適、快適。 出合い付近で振り返ると今日歩いた尾根ルートがぐるっと見渡せた。 陽の当たる場所の雪は太陽の熱で溶けてきて重い。影の部分はしっかりしまっている。 顔を出したカーブミラー、そして朝に尾根に取り付いたところを通過。 14:05 駐車スペース到着。「よく歩いたね」とMICKEYも満足そう。 今回もピッケル、ロープ、アイゼンは使わずじまいで済んだ。 朝の気温はマイナス3度だったが、プラス13度になっていた。その差16度! 温泉に寄る予定だったが、パスして今夜は「ナルニア国物語」の先行ロードショーのレイト ショーに二人して行くことに。時間もあるし、往路と同じく地道で帰ることにした。 家に着くと雪焼けで顔がしっかり焼けていた。いい山行だった。 明日は雨の予報だ。 |
本日のルート |
この1つ前の記録は「越前・雪のホノケ山」の記録です |