【兵庫】篠山市・愛染窟から西ヶ嶽


【山 域】 篠山市 愛染窟から西ヶ嶽
【日 時】 2008年10月25日(土)
【メンバー】矢問単独
【コース】 栗柄集落−愛染窟−P650m・(西の覗き)−西ヶ嶽727m
      −Ca574m−八柱神社−駐車地点
また黒豆を買いに篠山へ行こう。「にしきトンネル」を抜けると「黒豆の館」がある。
ここに来るまでの道沿いでは黒豆1束(1kg)500円から700円なのに、この館では
750円・1000円と高い。ここでは買わず、篠山の畑沿いで帰路にまた買おう。
栗柄は丹波茶の産地でもあるが、今は県道沿いの畑の黒豆が目についてしまう。
八柱神社の前を通って、県道に出たところのふくらみに駐車。

今日のプランは、まずは北の高王山に登り、その東の表山を通り鼓峠に下り三嶽へと登り
愛染窟経由で下ろうと考えていた。県道を西へと歩き高王山の取り付きをどこにしよう
かと右の斜面を見ていると獣道のような尾根へ続きそうな急登を見つけたが、すぐ先の
ふるさと館(地形図はまだ工場のマーク)に軽トラが見えたので、軽トラのご夫妻に伺う
と「高王山はマツタケ山で9月から11月末までは登らないほうが良いよ。今はもうマツ
タケはほとんどとれないけど、疑われたらつまらんでしょ。森林法違反とかなんとか言わ
れるしね。どれがマツタケ山かは地元の人しかなかなかわからんもんねぇ。」このあたり
の山のお話をして下さった。三嶽や西ヶ嶽方面はもうマツタケ山とも言えず登っても良い
らしい。「11月9日は多紀連山アルペンルートの登山大会があって記念品ももらえるから
11月も是非おいでなさい」と勧められた。
奥さんは「いまは熊は出ないよ。イノシシも少なくなったよ。鹿と猿に困ってる。ついこ
の前も黒豆の畑を20匹くらいの猿が荒らしに来てた。おいしいモノをよく知ってるよ。
今年は昨年と違って山にどんぐりが本当に少ないから里に下りてくるのよ。」とのこと。
「今日は愛染窟から西ヶ嶽ルートに変更します」「それがいいね」「猿に気をつけてね」
民家の横からが登山道 橋を渡り右岸を登る マムシを踏みかける
8:35
また八柱神社前(明智光秀の兵火にあった神社で明治時代に再築)を通って、案内板の
ある登山口から林道を登る。(ここの案内板の愛染窟の位置は本当の位置よりえらく
手前になっているし、西の覗きも三嶽から西に下ってきたところにあるとがった岩の所の
ように記されているが、どちらも間違っているような・・・こんな案内板は駄目だろうに・・)

右手の畑仕事のおじさんが挨拶してくださる。左手の斜面には茶畑がある。
右手に竹林と堰堤がある。林道終点(8:45)から杉林の沢沿いを通り、右に大岩を見て
丸太橋を右岸へと渡る。苔むした石組をした登山道だ。「うわっ」足元を見ていて良かった!
マムシが石段の上でとぐろを巻いていた。石柄と似ていてもう少しで踏みつけるところだった。
愛染窟 愛染明王像ではなく役行者
愛染窟。暗い岩窟。入ってみる。何もない・・と思っていると中で右手に曲がっていて、
その奥に愛染明王があるはずの場所に「役行者の石仏」があった。
「やまあそさんの言うとおり、これは愛染明王ではなく僕でもわかる役行者像だな」
左手上部の岩の割れ目から外の光が少し入る。

この愛染窟は、平成9年から11年のNHK連続テレビ小説で女性杜氏の半生を描いた
「甘辛しゃん」で泉の少女時代の秘密の場所として登場した所所と解説板にある。
気持ちの良い登山道 雲海が広がる
後ろで足音が聞こえてドキッとした。男性が1人登ってきた。挨拶して先に登って行く
ことにした。愛染窟から10分ほど登ると展望の良いところに出る。
ゆっくり展望を楽しんでいると、先ほどの男性は鎖場を先に登って先に行った。
ここから3カ所ほど鎖場が続くが、別に登りには持たなくても登れる。
ここを「西の覗き」に推薦したい 鎖場も簡単に
9:20
岩のある展望場所。先ほどの展望場所より良い感じ。西側が見渡せる。雲海が綺麗だ。
岩に登るのはやや怖い。「ここの岩の方が西の覗きと言っても良いのでは」と内心思う。
また鎖場を過ぎると松の落ち葉が多いやや平坦な登山道となる。
P650mの横を通ると「西の覗き」の立て札がこちらの道を指しているのか、P650mを
指しているのか微妙な位置。「やまあそさんのレポではピークを過ぎたところの大岩の
すぐ横から、その岩を写真では指していたが今は位置が違っている・・・???」
念のため、藪を漕いでP650mへ登り詰めた。
単なる藪ピークで「覗き」という気配なし。やはりこのピーク下の岩を「西の覗き」と言うら
しい。小金ヶ嶽の東側に東の覗きがあり、三嶽を基準にすると西側にあるからこの岩が
西の覗きであろうが、行場としての怖さからは先ほどの展望ポイントの岩の方を個人的
には推薦したいところだ・・・歴史的にそうはいかないが・・・。
「西の覗き」 秋色も始まりかけている
9:40
13日前にも来た尾根筋の分岐点。左へ行けば三嶽、右は西ヶ嶽。先に行った男性は三嶽
方面に行ったのだろう。僕は右へと下り西ヶ嶽へと進む。この前登ったのでアップダウンの
きつさはわかっている。「ここまで大丈夫だったのにまた右膝が痛み出した。」汗が出る。
西ヶ嶽から南の景色 藤岡(南下)への道
10:00
西ヶ嶽。猟銃の音が聞こえる。無線機でIRCさんを430FMでコールするも応答なし。
D−STARでは生駒RPTの声は聞こえるがID-92では届かない。六甲西RPTまでは
直線距離で約40km。六甲西RPT経由で北海道から関東、四国までCQを出す。
生駒430RPTで京都のJQ3NNNさんが応答して下さった。続いてWTC1200RPTで
吹田のJM3GWEさんが応答して下さった。

QSOしている間も「バーン!」10分に1回くらいの頻度で猟銃の音がコダマする。
兵庫県の20年度のニホンジカの猟期は11月15日から2月末のはず。
イノシシはいつなんだろう?あのあたりは近頃サルの軍団の襲撃を民家も畑も受けて
いるようなので威嚇射撃かな。 それとも「バーン」と大音響で鳴る畑にある脅しの音?
いずれにせよ、音がなる度にドキリとして首をすくめてしまう。
この下りは膝にこたえる 八柱神社への下りルート 藤岡ダム(南下)への下り
11:10
山頂をあとにして西へと進む。5分も歩くと地形図にはないが道標のある左(南)に下る
藤岡へのルートを見つつ更に西へ。11:25右(北)への細い踏み跡がある。地形図の
八柱神社へのルートだろう。そこから10分弱でルートは左(南)へと疑木の階段状の
下りが始まる。尾根筋を見たが少し下り地形図の西への波線道があるかと思ったが
無いので、元の位置に登り尾根筋を少しヤブを漕いでCa574mまで進んだ。
Ca574m近くの古い金属箱 急な尾根下り 良い感じの尾根部分も
11:40
Ca574m。アンテナ設備の残骸か、錆びた古い金属の箱がある。ここから北に向かって
尾根筋を下る。全くの廃道状態。「先ほど見つけた八柱神社へのルートを下る方が良かった
かもしれないな」地形図の波線と等高線でもわかるが、このルートはなかなかの急斜面。
尻餅を数回つく。
左・自然林 右・植林 杉と竹の混合地帯
波線は尾根から谷筋にと続くのだが、どうも谷筋は草ぼうぼうに見えたので歩きやすい
尾根道をそのまま進むことにした。ただ、心配なのは・・・民家に近づくと鹿よけネットか
トタン塀があるやもしれないのが山里・・・。
杉林と竹林の混成地帯になってきた。すぐ先に道と民家が見える。「あと少しだ」
「うわっ、予想的中・・」鹿よけネット・・・。右に回り込んで民家の横に出られた。

12:10
民家横からアスファルト道に出た。今朝、車で走り、徒歩でも通った道だ。
八柱神社の前をまたまた通って、12:20駐車位置へ。今日は9500歩と少なかった。
車で走りながらのランチタイム。のどかな風景が広がる。

篠山の街並みを過ぎ、デカンショ街道の畑のところで黒豆の枝豆をこの前と同じく4束
買った。「もう今日で売り納めの予定。もう色が変わるし商品にならなくなる。」とご主人。
前回より1束につき100円安くなっていた。またしばらくうまい黒豆の枝豆が食べられる。
本日のルート
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