【若狭】ノロ尾から大御影山(950.1m)北東ピ−ク


【山 域】若狭・野坂山地 ノロ尾から大御影山(950.1m)北東ピーク
【日 付】2007年 1月20日(土)
【コース】松屋−ノロ尾−大御影山・北東ピーク−白谷左岸尾根−白谷登山口−松屋
【メンバー】山日和、Y夫妻、とっちゃん、SHIGEKI、矢問
昨年(2006年)6月に登った大御影山は尾根ルート上に素晴らしいブナ林がある。
山頂自体はそれほど面白い山頂ではないが、その北東のピークにはまだ見ぬブナ林があり
そう。そこで、無雪期にはヤブがうるさくて登るのに難儀する、松屋の集落から直登尾根の
「ノロ尾」からそのピークを狙うという山日和さんらしい企画に、大御影山のピークを踏んだ
ことのある6人がチャレンジ。天候と雪質に恵まれれば日帰り可能というルートだ。
口腔外科での抜歯治療後、1ケ月ほど山から遠ざかっていた僕には、今年の初登山となる。

大阪発組の山日和、Y夫妻、矢問は朝5時半に集合し、Y夫妻号で琵琶湖大橋の米プラザ
へ向かい、滋賀組のとっちゃんとSHIGEKIさんはそれぞれが米プラザへ向かい、Y夫妻
号とSHIGEKI号の2台に分乗。松屋を目指す。国道367号線、303号線にもこの時期
めずらしく積雪がない。「雪はあるのかな。スノーシューは荷物にならないかな・・・」
と不安げに周囲の景色を見ながら進む。27号線から県道213号に入ると「おおっ!!」
大御影山方面にはしっかりと積雪を感じる風景が広がったではないか(^^)v
神社への道は雪もまばら 最初の取り付きから急登
8:50
林道分岐のふくらみに駐車し、出発。風もなく天候も良い。林道を100mほど南下し左の
ブルーシートで雪保護された神社の右手から尾根へ取り付く。最初からなかなかの急登だ。
みんなはダブルストックで登りにくそう。僕はまだ両手フリーにしているので楽ちん。
チラホラの積雪も20分ほど登るとしっかりと締まった雪になってきた。いいぞいいぞ。
今日は天気もいいぞ 「なかなかきついなぁ」
締まっている雪だが、みんながくるぶし程度の沈みも僕は体重差で30センチほど沈む。
このツボ足の繰り返し登りがなかなか疲れる。この尾根の登りはまだまだ続くし、このま
までは先にバテる。「僕は沈むのでスノーシュー装着しま〜す」と装着した。

雪が締まっていて歩きやすくなった。これでラッセル積雪だったら進まない傾斜だ。
左手には赤坂山から三国山、右手には大日や雲谷山方面の雪の景色が見える。
まだみんなはそのまま進むが、やはりみんなも沈みだした。僕の浮き具合をみていた山日
和さんに「せっかく楽になる道具を持ってきてるのにボッカだけではもったいないですよ」
というと「そりゃそうだなぁ(^^;)」とみんなも装着体勢に入る。
「装着後は沈まず歩きやすいね」 少しずつ展望も
10:10
スノーシューorワカンをそれぞれ装着。女性2人とSHIGEKIさんはワカンで再スタート。
Yご主人は女性用のタブスのスノーシューですぐ脱げて歩きにくそう。途中で山日和さん
のMSRスノーシューと交換。傾斜のある登りもMSRのスノーシューはしっかり登れる。
ワカンの女性2人は体重が軽いのか、雪も締まっていて、全く沈まない。
「立派な木も出てきたね」 「水は氷ってるよ。乗れば〜」
11:05
一旦下ったところにある源頭部の水たまりは氷っている。とっちゃんが乗るも氷は割れな
い。とっちゃんとSHIGEKIさんから「矢問さんも乗れば〜(^^)」
割れたら大変だ。そんな悪魔の誘いには乗るものか〜! ぐるっと巻いて通過した(^^;)
「なかなか立派なブナね」 「MSRに慣れてきました」
11:40
分岐の大ブナ。立派だ。
「腹減ったなぁ。ランチ場所はまだかいな〜」とSHIGEKIさん。
枝がうるさい場所もあったが、予想よりは雪も締まっておりラッセル苦もない。
天候も良くて幸運な条件で楽に進んでいるものの、この尾根は長い。
「まだ1時間くらいはかかりますよ」と僕。「あちゃ〜。はよビール飲みたい〜」
青空と日差しがきつくなってきた。
日差しに輝く雪面 どんどんと青空が広がる!
灌木帯をジグザクに進み、812m地点を過ぎると素晴らしい展望が広がった。
振り返ると遠くまで雪の頂きを持つ山なみがひろがる。「素晴らしい!」カメラタイム。
振り返ると素晴らしい展望!! 「疲れが吹っ飛ぶなぁ!」
どこを歩いても気持ちいい斜面 「来て良かったね〜」とっちゃん
「あと一息でランチ場所ですよ」 「ランチだ、ランチだ、ワッセワッセ」
もう目の前に本日の目標点のブナ林が見えた。「あと少し〜」と山日和さんが先行する。
それに合わせたようにどんどんとさらに青空が広がる。「今日は最高に恵まれてる!」
風もなくてポカポカ、最高! ブナ林レストランは素晴らしい
13:05
大御影山北東ピークのブナ樹林帯到着。「お疲れ様」みんなで力強く握手する。
ノロ尾を登りきることが出来た。直ぐ右手には大御影山山頂と反射板が見える。
直ぐ横に大御影山の山頂と反射板
全員が大御影山ピーク経験者であり、今日の目標ピークはここ「ブナ林レストラン」だ。
「ここが山日和式”大御影山頂”です。本家よりはるかにいいので、最初から今日はここが
目的地。山頂へ行くつもりありませんでした。(^_-)」
本家の山頂の様子を知っている他の5人も納得して大きく「同感!」と頷く。
ここからは数分で楽に目の前の山頂に行けるが、誰も今回は行く気はない(^^)。

「さあ、食事だ!!」と山日和さんが雪スコでスノーテーブルを作り、各自が食事開始。
ビールと菊水をしっかり飲んだSHIGEKIさんがとっちゃんとの漫才開始。笑い声が響く。

大御影山方面から来る男性2名の声と姿が遠目で見えた。

無線機を出してワッチするとエリア2(愛知・岐阜・静岡・三重)が入感する。
ここはエリア9の福井県。CQを出そうかと思ったが、空腹に負けて食事タイムに戻った。
どこを見ても立派な木ね 気持ちの良い青空 気持ちの良い尾根
14:35
「ブナに囲まれたレストラン」で記念撮影し、下山開始。Y夫人のリクエストに応えて雪原
に下ってから、白谷左岸尾根を下る。ここは去年6月にMICKEYと登ってきた尾根で、
多くの立派なブナを見ることが出来る尾根だ。完全に尾根に乗るまでの5〜600mまで
を慎重に読図して進む。Y夫人の読図力は貝月山でも感心したが素晴らしい。さすが山日
和さんのお弟子さんだ。東の対岸尾根も素晴らしい立派なブナが沢山見える。
「おおっ、あの尾根も良さそうだなぁ!!」とそれぞれから声が出る。
尻セードはスピード抜群 酔っぱらい運転のSHIGEKIさん ビューンとYご主人
この尾根の下りは本当に立派なブナとの再会が出来て登りの疲れが吹っ飛んでしまう。
山日和さん、とっちゃんがガンガンと尻セードするのでそれにつられてみんなも子供に戻
って尻セード大会。傾斜も雪質も尻セードには最適。なかなかのスピードがでる。
飲み過ぎのSHIGEKIさんは赤い顔で酔っぱらい尻セードで「青空が綺麗だ〜」と空を見
上げては寝ころんでる。青空と葉を落とした立派なブナの姿が映える素晴らしい尾根だ。
葉がないブナも美しい 尾根が細くなってきた
15:55
「大御影山→」の小さな表示のある、沢への下り分岐点。去年の登りはここに出た。
今回はそのまま尾根を下りきることにした。
「新しく橋がかけてあるね」 白谷登山口に下山した
16:10
尾根の最終点は沢ヘの急斜面。慎重にジグザクで下る。
沢の徒渉したところには真新しい丸太橋が架けてあった。それを渡ったところの斜面を登
ると「白谷登山口」で、ここからは林道を駐車点まで、えっちらおっちらと歩く。

林道の積雪は20センチほど。白谷橋から先は車のわだちが積雪についていて、その溝状
のわだち内を黙々と歩いた。「ああ・・・、だんだんと雪から離れていく・・」

16:55
駐車地点到着。「やったね。ノロ尾」とお互いに固い握手。みんな笑顔がこぼれる。
まだ明るい。山日和さんにしては珍しく早い下山タイム。
着替えをしつつ、駐車点の向かいの家のおばあさんとお話し。やはり今年は雪が少ない
ようだ。すると「カラス〜なぜなくの〜♪」と七つの子の曲が集落内に流れる。
「よい子の時間までに下山できましたね(^^)」「さあ帰りましょう」滋賀組と別れた。
大阪組は「みかた温泉きららの湯」で汗を流し、堅田で食事して帰路についた。

山日和さん、Yご主人、長い運転をありがとうございました。
「ブナと雪と青空」に期待以上に満腹になった、ノロ尾そして白谷左岸尾根でした。
本日のルート
この1つ前の記録は「鈴鹿・ダイラの頭と三国岳」の記録です