【南紀】大塔山(1121.8m)
【行き先】南紀・大塔山(1121.8m) 【期 日】2006年3月11日(土) 【メンバー】矢問 単独 【コース】ゲート−弘法杉登山口−P849m−北東の肩−P1058m手前−弘法杉 |
朝6時過ぎから登ろうと思っていた、西からの登山口へは崖崩れで行けず、半作嶺を先に 登った。変更した登り口は本宮町とした。平瀬から県道217号で国道311号に出ようと 思いきや、国道371号の下川下から平瀬は来年まで工事で全面通行止めのゲートが・・。 苔口から和田川沿いの道で北進し野首から西への尾根越えの林道で県道217号に入り、 北進し、柿平に出て国道311号を東進し渡瀬へ。県道241号を静川方面へ南西進。 「ホイホイ坂」との分岐で地図を見て悩んでいると、後ろから来た軽トラックのおじさんが 「釣りかい?」と声をかけてくださり「山です」と答えると、弘法杉までの説明をしてくださった。 しかし、「弘法杉」手前約2キロのところの林道4叉路で弘法杉方面は鉄ゲートがあり そこまでしか行けないとのこと。「そこまでの林道も落石が多いし荒れてるので気をつけて」 と何度も言ってくださった。地元の方のアドバイスは実にありがたかった。 荒れたぐねぐねの林道を進んでいくと、崩れた部分をユンボで岩をどけていたおじさんが 工事中で忙しそう。「この先は無理ですか」と話すと「安川方面が崩れているらしい」と。 「その崖崩れに阻まれて、こちら側に回ってきました。是非弘法杉の方へ行きたい」と言うと 「おお、その崖崩れの情報が欲しかった」と情報交換し、ユンボを山側ギリギリへ寄せて 下さった。ということは僕は谷側、それも車幅ギリギリ・・・こわ〜・・・。なんとか通過。 |
ゲートから弘法杉まで1.6キロ | 弘法杉 | 弘法杉正面の登山口 |
11:20 鉄ゲート。弘法杉までは1.6キロと看板。渡瀬から30分。半作嶺を下山してから2時 間半もかかった。ここから徒歩だ。15分で左へ林道が左に曲がると「おおっ」と声を出 してしまった。立派な「弘法杉」だ。高さ45m、幹回り6m、樹齢450〜500年とある。 その昔、弘法大師が熊野詣での際にここで昼食を取り、枝を折って箸のかわりにし て使った枝を、突き刺したのが育ってこの杉になったという伝説の杉だ。 この真ん前に「大塔山登山口」がある。1/25000地形図にはない新しい尾根ルートだ。 直ぐに半袖のTシャツになった。 |
P849mからの下り |
12:35 P849m。「あと少し、あと少し」と自分に言い聞かせてやっと着いた。流石に疲れた。 時間に余裕がないと、どうも焦るが足はしんどくて進まない。息が切れてヘトヘト。 13:00 「腹減った〜」と座り込んで行動食を食べて水分も補給。「ガラガラガラ〜」と落石と 土砂崩れの音が直ぐ東斜面でした。ふとすぐ前を見るとホカホカのたった今したてのよう な大きな「熊の糞」が!。あの土砂崩れのような音は熊が斜面をトラバースした際に岩で も落としたのかも・・・と思うと、急いで鈴をならしつつ先を急いだ。熊は怖いし・・・。 右前方には山頂が見えるが、ヘトヘトでなかなか進めない。暑いが風は冷たい。 杉の植林帯から、自然林となり、ヒメシャラやブナの大木が増えてきた。 |
ブナやヒメシャラの尾根道 | 北東の肩。山頂までもうすぐ |
13:25 北東の肩に着いた。「あ〜、きついなぁ。やはり今日は半作嶺より先にこの山を登りたか ったなぁ」と5分ほど休憩。ここから5分で足郷トンネルへの道との分岐の赤倉辻?だ。 モミ、ツガ、ブナの保護林でもある大塔山。肩からの綺麗な雰囲気は今までの辛い登りを 忘れさせる、ブナ林などの味わい深い原生林が残っている。 |
大塔山 山頂 | 真っ青な空 |
東の方の景色・その1 | 東の方の景色・その2 |
13:45 山頂。「ほーっ、ここも朝の半作嶺の山頂同様に良い眺めだ」と行動食をとりつつ休憩。 山頂は広い。「この道標に見覚えがあるな・・」と考えればPANCHOさんや佐野さん達 の97年の沢登りの報告写真で見たのだ。もう9年前なので今は古くなり傾いている。 景色は素晴らしい。この前登った法師山、百間山、今朝登った半作嶺方面も楽しめる。 誰かが宴会でもしたのか、一升瓶のガラス破片があるのが残念だ。 |
P1058m(一ノ森)への尾根道 | 植林帯の下り |
ピストンで下山するのもいいが、地形図の波線がすぐ西のP1058m手前から北へある。 そちらの方が急下りで早そうだ。P1058m手前の鞍部までは気持ちの良い下り。そこから トラバース気味に地形図の波線のあたりを目指すとテープがあった。植林帯の激下り。 このルートを登りには使わずに良かったとつくづく思う。おもしろみも景色もない。 途中から丸太で土止めの階段状になっている。 14:30 地形図の波線が北から西へと曲がる地点。道はなるほどあるが、土止め丸太の階段状は 直進している。「きっと行けるさ」とそのまま直進した。 |
土止めの丸太階段 | 沢の出合に出た |
14:45 沢の出合に出た。正面上に林道が見える。ここで沢を渡って斜面を少し登り林道に出よう かと迷ったが(迷わずそうすれば良かった)そのまま左岸沿いの踏み跡に従い進む。 炭焼き窯あとがあったが林道への橋など無く、沢を渡り林道へのヤブの急斜面をよじ登っ た。疲れた。出合いから15分で林道に出た。ここから晴天の林道を10分歩くと弘法杉。 |
川湯の露天風呂は2月末まで | 川湯の公衆浴場 |
15:25 駐車地点。着替えて渡瀬温泉にでも・・・と思いつつも安上がりでなつかしい川湯の公衆 浴場へ16時20分に着いた。料金は200円。石鹸やシャンプーも50円で売っている。 地元のおじさんとたった二人でゆっくりできた。 川湯は、息子達が小学校時代の時によくキャンプに来ていた地。なつかしかった。 国道168号を北進し帰路をとった。慣れた道は空いていて快適に走れた。 20時過ぎ、家まであと5キロというところで左後輪がパンク。某店の駐車場を借りて 10分ほどでタイヤ交換し帰宅。そのタイヤは高温になり内面は粉になっている感じ。 あの弘法杉への尖った落石だらけのガタガタ林道が原因か・・。 翌日修理に出すと、小さな尖った石が刺さっていた。予想通り内面は破損。修理不可能。 途中の高速走行でよくもバーストしなかったものだ。不幸中の幸いとはこのことだ。 |
本日のルート |
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