沢【鈴鹿】茶屋川・又川谷から静ヶ岳1088.5m
第7回 やぶこぎネットオフ
【山 域】 鈴鹿/茶屋川・又川谷から静ヶ岳1088.5m. |
平成22年の春の「第7回やぶこぎネットオフ」は先週だったが、雨で中止となり一週間延期。 今回は鈴鹿・静ヶ岳1088.5mの山頂東側のセキオノコバで11時半に集合だ。 僕とBAKUさんは又川谷から入渓し、大井川谷へ入り、静ヶ岳山頂南の谷へと入るプラン。 山頂へ突き上げるか、途中で集合会場に近い東へ振るかは現場で決めることにした。 この沢筋の入渓は4年前の「第一回やぶこぎネットオフ」のときに山日和さん達と竜ヶ岳 へと沢から詰めた際に経験して以来四年ぶりとなる。 午前3時半に家を出て八日市でBAKU号と6時に合流。 国道421号から茨川林道へ入る予定が、僕の車のナビが手前の県道34号に誘導。 「おかしいな・・・」と思いつつも進む。「君ヶ畑??・・・これは御池岳へ登るときの 林道じゃないか!BAKUさんごめん!!」30分ほどロスしてしまった。 茨川林道に入る手前は道路工事真っ最中で全く様子が変わっていた。 林道へと入ると、先週の大雨で水たまりだらけ。車はどろんこになった。 入渓点へ行くと、ハリマオさん、バーチャリさん、MINMINさん達が入渓開始。 その先には、中野さんも入渓準備中ですぐに出発されたようだ。 その後も養老の三角点さん、biwacoさんの車が林道奥へと入っていった。 |
林道から入渓点へと下りる | ゴロ岩の沢沿い歩き開始 |
7:30 僕たちは茶屋川橋の南のふくらみに駐車し、ハリマオさんたちから30分ほどの遅れで 又川に入渓。気温は8℃。水は冷たい。 BAKUさんは雨具の上衣を着て防寒。暑がりの僕もTシャツの上に上衣を着て防寒。 |
直登するには寒い・・・ | ここも左から巻くBAKUさん |
「水、冷たいなぁ」 | うへ〜、冷たい!! | シャワーはいやや〜 |
「飛ばすで〜。途中で先行者を抜くペースで行くぞー」とBAKUさんはハイペースで 進行開始。流石にBAKUさんは年中沢登りをしてるだけあって足取りは軽い。 反対に僕は今年としては初沢。石ころだらけの沢沿い歩きのアプローチは4年前も経験済 みで結構長いのを記憶している。冷たい水とハイスピードは足の筋肉にもあとでこたえる。 (十字峡までの遡行記録は前回と同様なので、そちらを参照してください) 「もうすぐ十字峡やな」とBAKUさん。「先行者が休憩しているのが見えるよ」と僕。 僕たちも疲れたので、手前でしばし休憩。 「よし、先行者を抜いて先に行っちゃうよ〜」とBAKUさんのターボエンジン全開。 右岸で休憩していた4人に手を振って挨拶し、沢中を進んだ。 十字峡。写真を撮り、先へと進む。 直登出来そうな滝にも手をかけるが、頭からずぶ濡れになって突破する気温じゃない。 「巻くか・・」と直登大好きBAKUさんも巻いていく。「では僕も巻きますか〜」。 二俣に着いた。このまままっすぐ行けば大井谷乗越の鞍部に出る。昔のエアリアマップに は載っていたルートで静ヶ岳と竜ヶ岳の間の鞍部だ。楽に行けるルートであるが、おもし ろそうな滝はないと思われるし、集合オフ会場からはちょっと離れている場所。 二人して地形図を見て協議。やっぱり沢筋の滝を登っていきたい二人は意見が一致。 静ヶ岳の南に延びる谷に入って、帰路にオフ会場から通過する山頂への詰めはやめて、 途中で東へと振り、P1008の北側鞍部に出て、池の横を通るルートを取ることにした。 後ろを振り返ると、後続のみんなは、そのまま大井川谷を東進するようだ。 |
左から攻める | 最後がいやらしいなぁ |
しばらくは、水がもう切れるのか・・と思わすほど水量が減ったが、進むにつれ少しずつ 水量も復帰。「ええ滝がある」とBAKUさん。段々と傾斜もきつくなり高度はかせげるが 冷えた足の筋肉が悲鳴を上げ始めた。 |
また滝が出てきたでぇ | ひぇ〜冷たいわ〜 |
「BAKUさん、足を上げるのが重くなってきた。動きが鈍い」「僕もや。冷えたなぁ」 8:40 右に小さな枝沢から水が落ちている。ここが目的地点に出るための分岐。 「矢問さん、この谷は立ちすぎてるなぁ。これとは違うのでは?」とBAKUさん。 「地形図見てもこれ。先に綺麗な滝が見えるけど、右への分岐はこれしか無いよ」と僕。 「行くか。駄目なら逃げよう。ハンマーもハーケンもロープもあるしな」とBAKUさん。 右への枝沢へは水流の左手の岩の割れ筋を登ると案外簡単に登れた。そこからは谷は V字に細まり始めるが水芯を登っていける。胸あたりまでは水しぶきで濡れまくる。 岩は角張っていて手や足のかかりも良いのだが、大変もろいのが注意点。 BAKUさんがしっかりした岩だと思ってホールドとして持った岩が何度も「パカッ」と 割れてる。浮いている岩も多い。 次の滝はホールドもあるように見えるが「最後がややいやらしい」と先に登ったBAKUさん。 「矢問さんちょっと待って。ロープ出すから。シャワーで冷たいで〜」とBAKUさん。 「これくらいの滝なら行けるよ」と僕。「ちょっといやらしい。安全第一や。ロープ出すから」と。 同級生といえども、沢登りでは経験豊富なBAKUさんの判断に従い、ロープを待つ。 シャワーをかぶりながら登る。手も足も冷え切るが、体がシャキッとした。 |
これで滝もおしまいかな |
「ロープ収納するので、矢問さん先に行って」とBAKUさん。この後の滝も水芯に沿って 登っていく。水が切れるところでBAKUさんはランチ用の水を水筒につめる。 「ピィ−」と何度も。笛の音が稜線から聞こえたのかな、と見上げるが鳥の声だった。 ここからは落ち葉と土の傾斜のきつい斜面。沢靴では滑りまくる斜面で力が抜ける。 稜線まであと少し。上半身は熱くなり、下半身は水で冷え切り足がさらに重い。 9:55 詰め切った先の土斜面はつかむ木も無いので、右の木の点在する斜面へと逃げつつ 稜線に出た。 とっちゃんご指定の10時の交信時間。無線機を出してとっちゃんをコールするも応答無し。 |
縦走路の左手に池がある |
「ここからはこの尾根を登らずに少し東へ下り、池の横を北東進するとオフ会場はすぐ」と僕。 「早すぎたなぁ。飛ばしすぎたかな。会場に行って寝ておこう」とBAKUさん。 小さな谷を越えるように進んだらFBさんの案内地図にあった池が左手にある。 間違いない。縦走路のかすかな踏み跡。FBさんの案内地図のルートにばっちり乗った。 「ありゃ、biwacoさん、どうしたの」と前から来たbiwacoさん。「早すぎ、とグーさんに言われて もっと歩いてこいと言われたんよ〜」とのこと。僕らはセキオノコバへと、どんどん下っていく。 |
セキオノコバへと下る | 前方にグーさん発見! |
10:05 木々の新緑の日陰のオフ集合場にはグーさんが受付準備中。集合の11時半までまだまだ。 シャワークライムのあとずっと日陰で、距離も歩いてないため服も乾かず、暑がりの僕も 流石に寒さで震えが止まらない。BAKUさんも寒いと言っている。 靴と靴下を登山用に履き替えた。足先だけはましになった。雨具の上衣を着ても寒い寒い。 「いまから2時間半もつかな・・・寒いよ〜。早めに帰ろうか」とBAKUさん。 |
39名が集まりました〜\(^o^)/ |
みんなが徐々に集まりだした。登山組は「暑い暑い」と半袖をまくり上げている。 その中で僕とBAKUさんはブルブル震えているという異様な光景。 ここまで沢登り後に震えた経験は1〜2度しかない。「このまま冷えたら次は足がつる」 「ううっ・・・いててて」やはりみんなの自己紹介中に両足の太ももの内側がつり始めた。 BAKUさんのストーブを借りて暖を取りつつズボンを乾かす。 「私のGPSと無線機がおかしいねん。変やろ〜・・・」とぼやきっぱなしの、本当は使う側 の設定がちゃんとしきれていないとっちゃんからは、甘酒とカイロをプレゼントしてもらって 体を温めるが、なかなかマシにならない・・。「う〜・・・寒い!!」 登山ルートで早めに到着した面々の中にも体が冷えて足がつり始めた人が数人出た。 「うわっ、ヒルにやられた」とBAKUさん。「苦手なブヨにのどを噛まれた」と僕。 その被害は沢筋ではなく、早く着きすぎて2時間以上もじっと座っていたのが原因。 久々に会えた人も多く、楽しく歓談できたし、初めての人にも会う事が出来た。 今回もいろんな府県、いろんなルートからこのオフ会場総勢39名がここに集結した。 グーさんの司会も歌もいつもながら絶好調。フォロー司会のふ〜さんも元気そのもの。 秋狸さんも1才のかわいらしいこうたろう君を背負ってやってきた。 縦走路の横に登ると、いちげさんとじゃがいもさんが斜面に座っていた。「どうぞ〜」 いつもやぶこぎネットのサーバー管理や会場決定に苦労してくれているFBさん、番頭役 の山日和さんから「楽しみにしてくれているし、秋もオフをするか〜」と今年の秋も開催 することを宣言された。記念集合写真をとって解散。またそれぞれのルートで帰路となる。 13:25 寒さも限界のBAKUさんと僕は、静ヶ岳のピークを目指して斜面を登る。 体は熱くなるが冷えた足が重たい。イワカガミが点在して咲いている。 |
静ヶ岳 1088.5m | 山頂からの展望 |
13:40 静ヶ岳の山頂。BAKUさんと記念写真を撮る。展望は南側が見える程度。雲も少しある。 |
山頂からAPRSで位置情報を送信! |
無線機を出してAPRSを試してみる。うまく飛べばGoogle地図にいま登頂したことが これで家にいるMICKEYにも無線仲間にも現在地を確認してもらえる。うまくいった! (琵琶湖大橋の東側のJR3SGJ局から守口市のJE3RLL局のI-GATEにうまくつながった) ハリマオさんたちも山頂に到着。 山頂から北へのテープがあるが、西尾根へと南西にうすい藪を抜けて直進することにした。 |
西尾根を下る | ヤマツツジも見頃 |
13:50 僕たちは一足先に西尾根下りを開始。薄い踏み跡、たまにテープがある。 時々展望も開ける。ヤマツツジも気温が低いせいか蕾も多く花も綺麗に咲いている。 「太ももの内側がつりそうだ・・」芍薬甘草湯を飲む。 コンクリート杭に続いて白赤のポール境界杭がずっと続いていた。 ひどい藪につかまることもなく尾根を下って行けた。沢の音が聞こえだした。 |
もう一息だ、頑張ろう! | 林道に出た/茶屋川橋の北側 |
15:10 茶屋川橋の北側にドンビシャに出た。「ばっちりやったなぁ。矢問さん」とBAKUさん。 車はその橋の南側。「車上狙いに注意」のチラシがワイパーに挟んであった。 また水たまりだらけの茨川林道をバシャバシャと走行し、八日市でBAKUさんと別れた。 高速道路に入ると睡眠不足と寒さの疲れで眠気がピーク。パーキングで1時間寝た。 午後6時半に帰宅。沢靴やザックを洗って干してから、風呂に飛び込んだ。 「あ〜気持ちいい・・・・」やっと冷え切った体がもとに戻ってきた気がした。 シャワークライムにはまだ時期が早かったが、みんなに会えて楽しい一日だった。 |
本日のルート |
この1つ前の記録は「【北摂】長尾555.8mと野間山616m」の記録です |