【若狭】多田川・蛇谷から多田ケ岳(712m)


【山 域】若狭:多田川・蛇谷から多田ケ岳(712m)
【日 付】2006年6月10日(土)
【コース】遠敷トンネル西口〜小屋〜蛇谷出合−第一ゴルジュ−第二ゴルジュ
      −二俣−多田ケ岳−林道終点−小屋−遠敷トンネル西口
【メンバー】MICKEY・矢問
2006年としては初めての沢登り。雪の頃に登る予定だった多田ケ岳に沢登りで登る。
朝食後6時に家を出発。走り慣れた美山町からR162で名田庄を抜けてR27に出る
手前の尾崎で若狭西街道を走り遠敷トンネル手前で南の林道へ。と思ったら・・・・
遠敷トンネル手前から林道に入るところに施錠された網柵で林道に車は入れない!。
「不法投棄防止のため」と看板にある。広くなっているのでここに駐車し、着替えて出発。
林道は車両通行禁止 入渓点はウツギの花が咲き誇る
8:15
網柵の横から舗装された林道を歩く。林道や沢筋にウツギの白い花が沢山咲いている。
これが山に咲き出すと梅雨入りとはよく言ったものだ。コアジサイも斜面に沢山咲いている。
10分で「多田山保護森林組合小屋」。ここからは舗装されていない。小屋の横の橋
を入れて3つめの橋を過ぎ、対岸に土砂崩れの斜面を見ると林道は右に曲がる。その手前
で左手の沢との接点が入渓点・・・だと思う。
「慎重に登れよ〜」「了解!」 8mの滝・右を巻く
8:35
「ここが入渓点のはずだけどなぁ・・・」と沢に下りて小滝をこえて蛇谷へと進む。
えらく倒木などが詰まっていて難儀する。「これ、本当に蛇谷??」とMICKEY。
もう1本手前にあったのだろうか・・・と、再度林道に戻り近辺を確認。
蛇谷と思う左へ進まず右も少し調査。やはり先ほどの二俣で左に入るのが蛇谷だろう。
方角的にも地形的にも間違いない。倒木が詰まった50mほどのところは右斜面の鹿の足
跡を追い巻いて沢に戻った。2〜3mの小滝を4〜5本登り進むと6mと4mのチョック
ストン滝。「えっ、巻くの?」MICKEYは早々に濡れるのがいや、と巻いている。僕は直登。
腰から下が濡れる程度で簡単に登れる。巻き登りに苦戦しているMICKEYを上で待つ。
次の8mの滝は釜手前から右を巻き沢に戻る。小滝が続く。
「2段8mは簡単に登れるわ」 「うーん、苦しい」 「冷たいから巻くわ〜」
9:20
「これが2段8mね」とMICKEYが元気に登っていく。「上はシャワーよ〜。気持ちいい」
とやっと濡れる気になったようだ。小滝が5本くらい続くがすべて快適に直登できる。
15mのチョックストン滝 落ち口の岩と木
9:45
15mのチョックストン滝。「スゴイね〜。岩の上の木の新緑と日の光が神々しいわ」と
この滝の落ち口からの姿にMICKEYはとても気に入った様子。これは登れないので少し
戻り左岸のガレバを登り巻く。登り初めでMICKEYが苦労している。「もう少し岩を巻い
て戻り気味にすすむと台地状になってるよ」と上から声をかける。「どの辺でトラバース
かなぁ。もっと上に登るのかな・・」と悩んでいると「ここからあの滝口の木を目指せば
いいやん」とMICKEY。「えらい斜度があるよ・・・」とビビリの僕。
「何ともないよ。目の錯覚。私が先に行こうか」とそそくさと行っちゃった。後に続くと
ホントに全くたいしたことがないトラバースだった。ガクッ。落ち口からのぞき込んだ。
「赤い岩になってきたよ」 「赤い岩と苔の緑が綺麗ね」 「平流地帯も静かでいいね」
この後も小滝を5本ほど直登して進む。赤い岩になってきた。
「赤木沢の岩みたい」苔の緑とコントラストが美しい。二条っぽくなった3m幅ほどの滝
の右を登りMICKEYがもがいている。「途中から左を登ればいいよ」と下から声をかける
がうまくいかない様子。僕が右から登り、上から指示。「あ〜濡れた濡れた」とMICKEY。
小滝が続くと沢は右にと曲がる。「山椒の匂いがするね」山椒の膝高の木が沢山ある。
「左の方が登りやすいよ」 ホールドをしっかり持って 「ホイホイ登れるね」
「ここも簡単だわ」 「慎重に登れよ〜」 「新緑が綺麗ね」
10:50
新緑を楽しみながら、右からの枝沢を1本過ぎたあたりの広いところで、沢の水でコーヒ
ーを沸かし、早い昼食とした。「虫もいないし新緑も綺麗で涼しいくて気持ちいいね」
「これが二俣??」 二俣すぐの小滝 傾斜がきつくなってきた
もう1本右からの枝沢を見てしばらく進むと「これが二俣か???」という藪。
地形図で確認。さらにいままで全く効かなかったGPSがここでは効いた。間違いない。
左俣に進む。直ぐに左斜め向いた小滝。 「ギエッ、大きな蚊が沢山いる〜」とMICKEY。
「それはガガンボ。刺すようなこともないし、血は吸わない。つかまえるとすぐ足がとれ
てしまうほど弱い虫だから心配しなくて良いよ」伏流になりまた少し流れるが、傾斜がき
つくなる。稜線近くなり右と二俣っぽくなるがルンゼ状の直進方へと進む。左に少し振る
と鞍部と分かったが、MICKEYはどんどんと山頂の近くまで直進していく。僕も続く。
シャクナゲなどで行く手を遮られ僕が先行し、少し左へ振ったら山頂から10m手前で登
山道に出た。
多田ケ岳 山頂 小浜湾が綺麗に見える
12:00
多田ケ岳 712.0m。「ウーーーー」正午のサイレンが聞こえた。先客の男性1名が
北の岩場で景色を見ている。僕らは沢装束から靴を履き替えて登山姿に変身。
その男性のシャッターを頼まれ、男性は南へ下っていった。
山頂からの展望は360度素晴らしい。小浜湾が綺麗に見える。内外海半島の久須夜ケ岳
や、左手には青葉山も見える。「あれがてるさんと登った青葉山ね」とMICKEY。
「あっち(左)に青葉山が見えるわ」 山頂からすぐ北北西尾根に行者神
12:30
下山開始。南へ戻り西に進めば林道終点の登山口に出るらしいが、面白くない。
「この北北西の尾根から直接林道終点を目指してみようか」「行けるの??」「・・・・・・」
北の岩場横に踏み跡があるが、2分ほどで答えがあった。行者神の石像が2体祀ってある。
その先は踏み跡はないが進めそうだ。
コンパスと地形図を見つめ、あたりの地形を見て・・・の繰り返し。えらく痩せた尾根も
あったがそれほど下りにくい尾根斜面ではない。沢の音が聞こえてきた。左対岸に林道が
見える。「えっ、切れてる・・・」と思い下りると林道の延長地点の草ぼうぼうの道。
左へ100mほど進むと、山頂で会った男性が汗をぬぐっていた。登山口のようだ。
「多田ケ岳登山口・多田コース」道標 林道を下りながら多田ケ岳を見る

「多田ケ岳登山口・多田コース」と道標がある(13:25)ここが林道終点でもある。
あとは林道をのんびり下るだけで元の所へつながっている。下山でも涼しくて気持ち良い。

14:05
車に到着。若狭西街道を東進し、ガラガラの「瓜割の湯」で汗を流し2階の仮眠室で仮眠
して帰路へ。今年最初の沢登りは下山時も帰路も爽やかな風が吹いて実に快適だった。
車のラジオでは、タイガースが昨日に続いてライオンズに負けた・・・・あ〜ぁ・・。

本日のルート(赤:遡行ルート 青:下山ルート)
この1つ前の記録は「北摂・京都西山:鴻応山から湯谷ケ岳」の記録です