【若丹国境】頭巾山(871.0m)
京 都 北 山
【山 域】若丹国境・頭巾山(871.0m) |
「芦生か美山方面へ行こうか」「静かで新緑が綺麗で展望が良くて花もあるところがいい」 「シャクナゲはもう遅い。ブナの新緑とイワカガミやイワウチワのある頭巾山にしよう!」 「頭巾山」は山容が山伏がかぶる頭巾(ときん)に似ていることからついたらしい。 一般的な登山道は、京都府側からは綾部の古和木からのルートや(古和木ではトキンザン と呼ばれている)、美山の山森からの上谷ルート、福井県側からは名田庄の納田終(のた おい)からの「野鹿(のか)の滝」見物ルート(美山や名田庄ではトウキンザンと呼ばれて いる)が知られている。地形図をじっと見た。ハイキング道以外で今回は登ってみたい。 「決めた!明日は美山の山森の丹波福居から、上谷沿いではなく尾根筋で山頂へ行こう!」 「早朝の5時頃に家を出発すればいいよね」「そうしよう!」 7:35 「丹波福居」バス停そばの橋のふくらみに駐車。 山森の集落の北「丹波福居」のバス停に頭巾山ハイキングコースの絵地図看板がある。 上谷コースを示している。今日はそのすぐ西の尾根を北西に進み山頂に行ってみたい。 |
「丹波福居」バス停から少し西へ | この鳥居の右手の尾根に乗る |
周囲の家には芝桜が綺麗に咲いている。「ウチも来年は咲くね」ウチも昨日植えつけた。 見館谷川沿いに西へ尾根への取り付きを偵察。左に鳥居があり見上げる。鳥居の右は谷。 その谷の左岸の尾根をルートが今日の狙いルートだ。 しばらくは谷沿い左岸に踏み跡があったが・・・無くなった・・・(;_;)。 |
沢沿いに踏み跡があるが・・・ | 踏み跡が消え、右の尾根への急登 |
7:55 「谷沿いに進まず、左岸の尾根に乗ろう」急斜面を細い木や笹をつかんでよじ登った。 「きついな(^^;)滑るなよ。注意して!」尾根に出るとかすかな踏み跡。「取り付いたもう 少し東にあったのかな・・・」。尾根筋がずっとイワカガミの群生だ。新緑も素晴らしい。 鹿のかん高い声が直ぐそばで聞こえる。何度も。鹿が多いのだろう。足跡も多い。 |
淡い新緑の緑が綺麗! | ブナ林が続く |
「うわ〜、綺麗!」とMICKEY。ブナの新緑帯になった。淡いグリーンが素晴らしい。 「この尾根ルート、イワカガミの群生といい、ブナ林といい、ホントに綺麗だなぁ」 赤やピンクのイワカガミ、白いヤマイワカガミも群生している。 |
9:25 「踏み跡が無くなったな・・・。尾根道じゃなくてどこかを巻いたのかな・・。僕らは尾根道 を忠実に行こう」と進んだものの、腰高の笹が背丈になり雪の時期の重みですべて下 に向いており、笹とシャクナゲジャングルに体が跳ね返されるは、イバラにズボンは破ら れるは、「いつまで続くのだ〜!」と言いたくなる。昨日の雨で笹は濡れており、先頭を 行く僕のズボンと上着はブルドーザー兼露払い役で、しっかり濡れている。「寒い〜」 |
このあとが地獄のヤブコギ | 正面(北)に頭巾山 |
10:00 P835m。ここからは町村境尾根を北進だ。ここからはしっかりした踏み跡を期待して いたが、予想と期待に反して全くなし。先ほどのように笹は密生していないが、腰高の 笹とイワウチワが続く。「頭巾山が前方に見えるね」とMICKEY。あと300m程・・。 |
山頂非難小屋の横に飛び出た | 山頂の祠(三角点はその裏) |
10:30 山頂まであと50mほどの所に岩が出現。ここからも笹ジャングルの急登だ!。 空き瓶や空き缶のゴミが出だした・・・。山頂直下のようだ。 岩から5分、「よいしょ!」と登ると山頂避難小屋の真横に出た。「山頂に着いたぞ!」 「この尾根ルート、後半だけが難点よね。あとは素晴らしいのに・・」とMICKEY。 ズボンのかぎ裂きが僕は大小計10カ所、MICKEYは大2カ所という結果(;_;)。 展望は素晴らしい。男性が1名、綾部側から来た。「こんにちは」 |
「倒れ灯籠」 | 手水鉢? 周囲はイワカガミ |
三角点の横には祠がある。弘法大師の雨ごいの祈祷も行われたという。この周辺では古く からの水の守り神で、水不足の時には周辺の集落からの参詣であとが絶たなかったらしい。 今も毎年4月には山麓にある3市町村から多くの人が参拝し、祭礼が行われている。 灯籠が倒れているが、昔大雪で灯籠が転がり落ちて探すのに難儀して、祭礼が終わると またご丁寧に今日のように散乱したように倒しておくらしい。 |
県境尾根北側の福井県方面の展望 | 若丹国境尾根を東方向へ向かう |
その「倒れ灯籠」のところで昼食とした。今日は焼きそばにラーメンに餃子の中華三昧。 食後には、MICKEYはコーヒー、僕はカフェラテ。北の福井側の展望をゆっくり楽しんだ。 2週間前の立山の時のように近頃昼にしっかりと食べ過ぎかも(^^;) 「また太るかもね〜」 |
山頂から東側へすぐの地蔵 | 県境尾根は快適な登山道 |
11:35 下山開始。若丹国境尾根を横山峠まで東進する。下り初めて直ぐ左にお地蔵様がある。 5分ほどで、右へ下る上谷ルートへの分岐があるが「尾根をそのまま東進するよ」「遠回 りで尾根周遊ね」。左(北)の福井側の山々を眺めながら新緑の気持ちの良い尾根道だ。 「高速道路ね。楽な尾根道(^^)」とMICKEY。ご夫妻が登ってきてすれ違う。 |
振り返って頭巾山を東から見る | 横尾峠の地蔵 |
12:40 横尾峠。P718m。お地蔵様が2体ある。このまま東進すると 八ケ峰や芦生の三国峠 へと続く若丹国境の県境尾根道だ。「紅葉や雪の頃も良さそうね」とMICKEY。 |
横尾峠からの南進尾根道 | 集落手前の地蔵 |
「僕らはほんの少し戻って南尾根に乗るよ」。廃道のような尾根道だが踏み跡らしく溝状 になっている。「山頂への登りの時のあのヤブコギに比べたらノープロブレム(^^)」 左の崖ギリギリについている箇所もあり、笹に押されて進みづらいところもあるが青や赤 のテープがある。「この尾根を歩く人もいるのね」。「きっと、昔の峠越えルートだろう」 鹿よけネットがあり、ひっかかったのか、鹿の白骨が・・・。「かわいそうに」 P645mをすぎてしばらくするとパタリとテープが無くなった。「見落としたかな」 僕らはそのまま南進し、P502mを過ぎ、踏み跡に従って予定通り西進下降。 民家が見えてきた。右手にお地蔵様がある。谷の細い沢を右岸に移り、民家の横を目指す。 |
右手の民家横から林道に出た |
13:30 民家の横に出た。ご主人が作業をされていた。「こんにちは。すみません」と家の横を通 るのをご主人に挨拶。笑顔で頷いてくださった。 家の前は、上谷ルートの林道だ。「伊吹・比良山地 カモシカ保護地域」と文化庁の看板。 そこから15分で駐車地点に着いた。この地区でも田植えが始まりだしたようだ。 「あ〜今日もよく歩いたね」「かんかん照りでなくて良かった」 ラジオで交流戦を聞きながら帰路についた。今日はタイガースの江草が打たれまくった。 |
本日のルート |
この1つ前の記録は「立山・雷鳥平から奥大日岳」の記録です |