【奥美濃】残雪の大日ケ岳
【行き先】 奥美濃・大日ケ岳(1708.9m) 【日 時】 2005年4月30日(土) 【メンバー】矢問・MICKEY 【コース】 桧峠−水後山(1558.5m)−鎌ケ峰(1666m)−大日ケ岳(1708.9m) |
立山に行くつもりが5月1日から2日に天候が大きく崩れるとのことで中止にした。 三週続けて美山から名田庄村を抜けて敦賀経由で奥美濃方面の山に行くことにした。 今回は連休なので時間がある。高速を使わず、すべて地道で行き「節約山行」をする。 降水確率0%のはずが、荒島岳付近で雨が降り出した。岐阜に入る頃には止んだ。 世間のGW渋滞とは別世界のように全くの渋滞知らずで、国道158号沿いにある道の駅 「白鳥」に22時30分着。気温は6度と肌寒い。仮眠する。 ダイナランド側から登ると入山料がいるようになったと「登ってみねの福井の山 VOL6」 に載っていたので、「義経の道」で知られる桧峠(983.38m)から水後山、鎌ケ峰を経由し て大日ケ岳へ登ることにした。 3:30起床。すごい濃霧だ。桧峠へと県道をフォグランプをつけて登る。 桧峠では濃霧がひどく、明るくなるのを待つことにした。 |
まだ濃霧で視界の悪い登山口 | 祠で安全登山の祈願 |
5:05 明るくなっても視界がきかない。1/25000地形図の登山道は「満天の湯」の道に沿ってい るが10時までゲートが閉まっている。ゲート横の空き地に車を置き、「登山道」の道標 から尾根道ねらいを目指したが、入ると直ぐに残雪と背丈より高いクマザサの海に悪戦苦 闘。ズボンも服もびしょぬれになりながら出たのはなんとまたゲート横(^^;)。 「本当にこの山、登れるの??」とMICKEY。「濃霧とクマザサの海にしてやられた(^^;)」 素直にゲートから地形図の波線通り進んだ。「満天の湯」らしいが濃霧で建物も見えない。 5:35 右手の残雪の尾根に取り付いてしばらくまたクマザサと格闘すると「祠」の所に出た。 ちゃんと道があるようだ。10分も歩くとスキーのゲレンデを登る道となった。 ゲレンデ登りの傾斜は足にこたえるが、冷たい風が救いだ。「晴れてきたよ(^^)v」 振り返ると、雲海にすぐ南の毘沙門岳が綺麗に見える。「下山後、あれも今日登ろうか」 |
ゴンドラ終点部が見えたよ | リボンがすごく上にある |
6:20 ゴンドラ終点部に着いた。その右手に登山道は続くが、直ぐに雪原の登りが始まる。 ブナや自然林が美しい尾根道だ。積雪期に登った人の物らしいピンクのリボンが僕たちの 身長の倍くらいの所についている。 ca1391から先は今から進む経路が前方から右手に広がってよく見える。「遠いなぁ(^^;)」 |
登山道が雪で埋もれてる | 滑らないように登れよ〜 |
7:00 水後山。軽く行動食タイム。晴天の日差しがきつくなり出した。 ここからの尾根道は、雪の上になったり、ぎりぎり際になったりが続く。 尾根の雪がとけだして崩れる際に細い登山道の土も一緒に右絶壁へと持っていくようで、 えぐれている部分も所々にあり、慎重に進む。尾根に残った1m程の馬の背状の雪の上を 登って歩かないとならない部分はなかなかスリリング。慎重に慎重に・・・・。 |
登ったり下ったり | 白山が直ぐそばに見える |
7:25 鎌ケ峰。「うわ〜、すごい展望。白山が直ぐ目の前にひろがってる!!」 実に素晴らしい展望だ。写真を何枚も撮る。大日ケ岳ももうすぐそこに見える。 |
大日ケ岳までまだ遠いね | 滑り落ちないように・・・ |
大日ケ岳への最後の登りにさしかかったときすぐ前方で「ガサガサ」と笹から雪の急斜面 に良く太った大きなカモシカが出てきた。僕らに気づいて一生懸命に登っている。 「落ちないようにね気をつけて!」とMICKEYが何度も声援を送っていた。 |
もうすぐ山頂よ! | 大日ケ岳 山頂 / 向こうは白山 |
8:05 大日ケ岳。誰もいない静かな山頂には僕たちと大日如来像。前大日の方からも誰も来ない。 白山が大きく見える。東部のアルプス方面のみが残念ながらガスの中。 展望を楽しみながら朝食にした。気持ちの良い、贅沢な朝食タイムだ。 |
来た道を見ながら下り開始 | うわー滑りそう・・・ |
下山は逆の展望を楽しめる。実に綺麗だ。日差しがどんどんきつくなってくる。 登るときに雪原についた僕らの足跡はとけて消えている。 |
正面は毘沙門岳 |
9:45 ゴンドラ終点部。ゴンドラが動いているではないか。横目で見ながら往路を下る。 登りの時には苦労したゲレンデの残雪は下り時はザクザクザクと気持ちいい。 前方の毘沙門岳は朝よりも明確に見える。その裾の野に広がるゴルフ場はまるで牧場の ようにも見える。 「暑いし、雪も多くなさそうだし、展望も別山方面のみの山らしいので今日はパスするか」 10:10 祠の所に着いた。ここからは登山道らしいピンクリボンを追って下山を試みるが途中で笹 と積雪で見失うも、県道への斜面とわかったのでそのまま進んで県道へ出た。 県道に出てそこから登山口へは2分ほど。 10:25 登山口に着いた。岐阜ナンバーの車が一台。登りも下りも誰にも会わない山だった。 体力はあるが暑さは苦手。朝6度が今や26度と20度も上がっている。 毘沙門岳はパスして、登山口横に新しくできた「満天の湯」に汗を流しに行くことにした。 |
満天の湯/左は個室露天風呂 |
10の個室露天風呂も持つが2500円と高い。若いカップルが入っていった。 枯れかけの我々は、通常の1人700円の温泉へ(^^;)。 20をこえる洗い場と露天風呂もある良い湯だ。露天風呂からは登ってきたリフト沿いが 一望に見える。和歌山の龍神温泉に似ている湯質でツルツルになる美人の湯。がら空き。 |
長滝白山神社 | 仁王杉は素晴らしく立派 |
「義経の道」の桧峠から石徹白へ下ろうとしたが、白山中居神社の分岐の先が崖崩れで通 行止め。仕方なく戻り、白山信仰の中心地となった長滝白山神社をお参りして、明日登る 「能郷白山」へと向かった。明日は昼前から雨が降り出すという予報。 2時間で登れる温見峠からの登りを狙い、昼までに下山する計画。しかし、157号線・温見 峠手前の中島で崖崩れでこれまた通行止め。では、南の登山口へと、476号−417号− 県道270経由で能郷へ抜けようとしたらこれまた417号の河内付近で路肩崩れで通行止 めを食らい冠山峠も越えられない・・・。雪国は雪どけ後もあちらこちらで崖崩れがある。 「能郷白山はまたにして、サッと登れる山を明日は登って帰宅しよう」ということになり、 3月に登った若狭駒ヶ岳のブナの新緑を期待して、短時間で登れる熊川宿側を目指した。 |
本日の大日ケ岳へのルート図 |
この1つ前の記録は「越美・残雪の夜叉ケ池から三周ケ岳」の記録です |