【台高】北股川・本谷−ホウキ谷から池木屋山(1395.9m)


北股川本谷。木屋池に直接出る本谷二俣から左のホウキ谷の遡行報告が
以前「岳人」に吉岡氏の報告が出ていて大黒尾根周辺のアケボノツツジの
咲く5月末を今年狙っていたが、今年は休日雨ばかりで行けず、今になった。
ピストンで同じ沢中を下りるのもおもしろくないので尾根下りを試みた。
【行き先】 台高:北股川 本谷−ホウキ谷から池木屋山(1395.9m) 
【期 日】 2004年7月18日(日)
【メンバー】MICKEY・矢問
【コース】 (5:50)カクダ谷出合(6:00)−クズレ谷出合(7:20)−三ツ俣(8:05)
      −二俣(8:20)−ホウキ谷遡行−F15(8:15)−(8:50)カツラの巨木
      −(8:55)F6−(9:10)涸れ谷出合−(9:35)奥の二俣−(10:15)稜線
      −小屋池・休憩−(10:40)池木屋山1395.9m
      −(11:20)ホウキガ峰1346m−クズレ谷下降点(11:35)
      −(12:30)クズレ谷出合−(13:00)−カクダ谷出合・林道 
前夜発で夜中1時に林道終点の「通行止め地点」に着いた。鹿と何度も出くわす。
星が出ているが風はきつい。テントを張って就寝。すごく涼しい。

朝5時に起きて、1人で駐車地点から林道の先と手前を下降点を探しに。
相当曇っているが、気圧から見て雨は降りそうもない感じ。
下降点がどうもわかりにくい。5分ほど歩くと左から堰堤のある谷が入る。
カクダ谷と思われる。その先に石積み工事中の重機とその先に鉄の太い
ワイヤーが張られている。ちょうど地形から張り出し部。さて出発するか。

6:00
四角い重機の周囲を見たが(左を見落とした)わからずその右手のワイヤーが
下に下りているところから下降。すぐに藪となったが下ると崖。
少し右手に逃げながら登り返すとしっかりした杣道があった!右へ進む。
途中で左上と右下へ分岐。左上は林道だろう(帰路に使う)。右下へ。
河原に下りた。そのまま沢を100mほど遡上。北を指している。
「違う。東の本谷に入ってない。少し下って左(東)の谷に入らないと」と
もどるが落ちている感じ。

杣道にもどり分岐を上に向かわずさらに先に進んで河原へ。
「おかしい。水が反対に流れてる。これはカクダ谷だろう。」この沢の下流に出合
いがあるはずと見にいくも、滝になっていて下りられない。「さっきの谷に戻って
東に進むルートを探そう」二人とも行ったり来たりですでに疲れ気味(;;)。フーッ・・
先ほどの谷に戻り下りて少し下り偵察。
「地形からしてこの辺に本谷への巻き道があるはず・・・・」と僕。
「あった!」MICKEYが左岸に杣道を発見。「えらい!これで本谷へ行けるぞ!」
1時間ほどうろうろしていたことになる。寝不足の上に、えらく疲れた・・・・。

7:15
プール状のすぐそばの河原に出た「明るい沢やねぇ(^^)」とMICKEY。
右からクズレ谷が入る。「帰路はこの尾根をここへ下ってくるつもり」
谷は右に曲がり小滝がありその先には右から細い枝谷が入る。
「なんか平凡な沢やなぁ。」いくつか小滝があるがすべて直登できる。
右に40mの岩壁を見て右に曲がりその先には左からガレ場。
「なんか、単調やなぁ(^^;)」「でも静かで気持ちいいわ〜(^^)」
「ギャッ、蛇だ!」「ギャッ、ヒキガエル!」と、にぎやか(^^;)

三ツ俣を右へ進むと二段10m。「やっとアクセントが出たな(^^)」
勿論、MICKEYも巻かずに直登希望。当然これは直登に決定だ!

8:20
二俣。「入渓点探しで疲れたから30分ほど長いホウキ谷はやめて本谷に
行こうか?」「まかせるわ」と100mほど本谷を進むが、気が進まない・・・。
「ホントはホウキ谷に行きたいんでしょ?」とMICKEY。
図星をつかれ「ウン(^^;) 本谷はこの先も囲炉裏村民の記録でもあまりおも
しろそうな記録がなかったしなぁ・・・」遡行図も見せながら説明する。
「だったら予定通り小屋池に直接出るホウキ谷に行こうよ。時間もあるし。」
「よっしゃ〜(^^)! おおきに〜m(..)m(^^)」
二俣にもどり左のホウキ谷に入る
ホウキ谷の15m滝 カツラの巨木 6mの滝
15分ほどで大きな木が刺さる15mの滝。登れそうな滝だ。
「佐野さんやBAKUさんならきっと登るだろうな。僕が上からロープ出そうか?」
安全を期して無理をせず、右のガレを巻いて落ち口に下りた。
カツラの大きな木がある。兵庫の東床ノ尾山のカツラのやや小型版って感じ。
つぎに岩肌に落ちる6mの滝(記録では4mだか6mはあると思う)。
MICKEYは登りたそうで手をかけていた。僕はあっさり右を巻いてロープを
出してやろうと思ったら、MICKEYもついてきてた(^^;)
2本とも登らずは、ちょっともったいなかったかもね(^^;)

だんだんと岩が多くなり右から大きな涸れ谷を見てさらに進む。
流れが少なくなってきたので、水を水筒に補給しておく。

9:35
奥の二俣・・・といっても相当傾斜がきつくなっている涸れた二俣だ。
休憩して行動食をとる。「イタタタッ!」MICKEYが左腕をハチに刺された。
薬を塗って応急処置。「チクチクするぅ・・(;;)」

右俣を進む。水が涸れたりしみ出したりしている急な岩間を登る。
水も涸れ、さらに急になってくる。「しんどいなぁ」
「もうそこに稜線が見えてるのに」谷筋の右の鹿の足跡に沿って登る。

10:15
稜線にでた。風がきつくて涼しくて快適だ(^^)v 気持ちいい〜〜
吉岡氏の報告の「小屋池にポン」とは出ないで少し北に出るようだ。
登山靴に履き替えてゆっくり休憩する。すぐ山頂側に湿地のような・・小屋池か?
そのまた先にももう少し大きな湿地のようなところ。これが本物の感じ。
どれがホントの小屋池かは知らないけれど、まっ、ええか。風が気持ちいい(^^)
山日和さんから、小屋池は1/25000地図の「木」という字の所と教えていただいた

池小屋山へ向かい登山道を登る。足が攣りかけて振り向くとMICKEYがいない。
「お〜い、どうした〜」「足が攣ったの!初めて(^^;)」 あたりは緑が綺麗だ。
池木屋山 山頂 ホウキガ峰から池木屋山を見る
10:40
池木屋山 山頂 1395.9m
記念写真を撮っていると、宮ノ谷方面から年配の男性2人と女性1人が
登ってきた。「へ〜、人が来るのねぇ」「関西百名山だし」

僕たちはホウキガ峰方面へ下山開始。ホウキガ峰に登りながら振り返ると
池木屋山がどっしりと見える。ホウキガ峰でも涼しい風に吹かれて休憩。
ホウキガ峰1346m 痩せ尾根下り
ホウキガ峰を過ぎて600mほどでクズレ谷「右岸」の尾根の下降点だ。
ここからクズレ谷出合いに向けて下っていくのを今日の第二ラウンドとしている。

左斜面から鹿が飛び出してきて右斜面へと下っていった。「びっくりした〜(@_@);」
慎重に探すと、赤テープがあった。赤テープ、黄テープ、ビニール紐などが
所々にあり、案外使われているルートのようだ。しかしコンパスは離せない。
テープが消えたり、途中でスーッと直進してしまうような地点が何度かあるのだ。
11:40に1/25000地図で言うと992m地点に来た。
その後しばらく進むと、なかなか急峻な痩せ尾根に変わり木をつかんで慎重に
下りる。吉岡氏の「ザイルがほしいような」という記述はここだと思った。
本当にザイルを出そうかと考えたが、MICKEYも行けるようだ。
「ゆっくり慎重に」と痩せ尾根を過ぎると両方から沢音が聞こえてくる。
「出合いが見えたぞ〜」「沢よりなかなか楽しい下りだったね。」
(追記:山日和さんは山頂から北へ縦走して千里峰のピークの手前で南西方向に
下りる尾根でクズレ谷出合へ下山される。テープもしっかりあり歩きやすいらしい)


13:00
あとは、さんざん朝に迷った逆ルートなのでスッと登山靴のまま林道まで進めた。
「あ〜、やっぱりここに出るのか。ここが沢への下降点か。見てたのに見落とした!」
林道に出た。ここが沢への下降点でもある
車に着くとカンカン照りになってきた。「暑い太陽が出る前に着けてよかったね(^^)」
先週、先々週に続き、この沢でもザイルとハーネスは使わずじまいだった(^^;)

途中に通る「入之波温泉」の五色湯でさっぱりと汗を流して帰路についた。

(おまけ:帰路の林道北股線を南下し、三之公出合の分岐の橋を左に進んでしまい、
「未舗装??おかしいなぁ」と思いつつ、三之公川沿いをボーッと東進してしまい、
明神出合まで車でドライブしてしまった(^^;) 多くの家族連れが川遊びをしていた。
綺麗なトイレができていた。40mの明神滝見物や馬の鞍谷の遡行はこの出合からだ)
今回のルート (赤:登りルート 青:下山ルート)
この1つ前の記録は「高野山・不動谷川 弁天谷から弁天岳」の沢登り記録です