【鈴鹿】御幣川 池ケ谷から入道ケ岳(906.1m)
【行き先】 鈴鹿・御幣川 池ケ谷から入道ケ岳(906.1m) 【日 時】 2003年8月10日(日) 【メンバー】 ナイトン+MICKEY+矢問 【コース】 小岐須渓谷・池ケ谷出合−山小屋−入道ケ岳 −谷沿いの「池ケ谷道」で下山−池ケ谷出合 |
雨台風の10号が通りすぎたら超蒸し暑い・・・明日は天気も良さそう。 「暑い〜」とうなってるナイトンが沢デビューするって(^^)v。 沢靴は僕と兼用サイズでいける(^^;) ヘルもあるしハーネス、スパッツ、8環、グローブは新調してやろう(^^)。 服とズボンは僕も使えるし(^^)、これも新調したろか〜。 小山伏さんや茂木さんが冬に雪見沢登りされていた沢へ行ってみよう。 前夜発。帰省渋滞を心配したが、全く問題なくスイスイ。 名神栗東ICから1号線を走り鈴鹿まで約3時間。 小岐須渓谷林道に入ると前日の台風の爪痕。沢は大丈夫かなぁ(^^;) 山の家を過ぎると木や葉っぱや落石が散乱。 斜面からは水が滝のように噴き出してる。「仮眠なんてとれそうもないな(^^;)」 山の家横の駐車場は綺麗なトイレもあり200円。一台も停まっていないがテント 禁止と看板。椿大神社に行ってみることに。しかし、監視員がいて、ここもテントを 張れそうにないので、椿大神社と小岐須渓谷との間の工場前の広場で僕とナイト ンは車中、MICKEYは「1人で寝たい」とテントで23時半就寝。外は24度と涼しい。 5:00 MICKEYが起きていた。体操して軽く朝食。野登山の東斜面は石灰鉱山や採石場が もありすごく削られた斜面を見つつ小岐須渓谷に入り、屏風岩の前のふくらみに 駐車。ここから先は拳から頭大の落石が散乱。ゆっくり準備。 |
「さぁ、沢デビューするゾ」ナイトン |
6:00 池ケ谷の出合へ出発。林道に台風後の水が噴き出してる。水量・・不安(^^;) 500mも行くと池ケ谷コースの登山口。下山はここに出てくる。 その少し先に出合。いきなり堰堤からのすごい水量での轟音が・・・。 堰堤右から巻き上がり、もう1つの堰堤を越えて入渓。 2m、6m、3mの滝と続く。 |
さぁ、行くぞ〜 | なかなかの水量 | きぇ〜、きついなぁ |
右水際から登る。どれも水量が半端じゃない(^^;)飛び出してる。 遡行図では「ナメ」が続くが、水量が多くて「川」であり立派な「滝」状態(^^;) 台風後のせいか、遡行図より小滝が多いしトユ状の滝も続く。 ナイトンにはいい足慣らし。「大丈夫か?」「なんとか行けそう」 |
ううっ、水に押される(^^;) | ロープ頂戴〜 |
7:30 いよいよ狭いゴルジュ。 最初の渦巻いてる3m(水量が多くて3m以上に見える!)を先に僕がシャワーで 登り、ロープを出す。ナイトンもMICKEYも水圧でもどされつつ登る。 さらに先に轟音の3m(これも3m以上に見えるよ、絶対!!)+さらに3mが続き その奥に飛沫をあげて落ちる12mの滝がのぞいている。 「初心者はゴルジュに入り込まずに、右斜面を登り登山道へ」とガイドがあったが、 12mの右岸の樹林帯へ巻き上がれるルートもあるようだし・・・とりあえず行ける ところまで行ってみることに(^^;)。(←台風直後の突入はオススメできません) |
一番奥に12m | 12m手前の3mに苦戦のMICKEY | これが12mの飛沫(^^;) |
★これが・・・メチャ怖いことの始まり(;_;)・・★ 最初の3m(やっぱりどう見ても3m以上あるよ(^^;))へは釜の左をヘつって滝の 左水際の壁を登った。水量が多くて水しぶきもバンバン飛んでくる。 滝の落ち口より2mほど高いところの木に、あと1mで届くというところで手がない! 岩は浮き石、土は泥状。手が泥で滑る。下をふり返るが、戻るに戻れない(;_;)。 「落ちるかも・・・焦るな落ち着け(;_;)」と自分にいいきかせつつ手も足も震えてくる。 指関節1つのホールドを泥の中に3つ見つけて、祈る気持でムーブする。 直径3センチの木の所に登り切れた。あ〜、最高に怖かった!!! 人2人は立てる所。2人にロープを出そうか迷ったが、きっと登れる壁ではない。 「落ち口に下りてそこからロープ出すから待てよ。ロープがあれば滝の右岸を登る方が 簡単と思うよ〜」と2人に大声で伝える。 木にロープをかけて懸垂下降で落ち口に下り、ナイトンへロープをパス。 ナイトンは、あと1mで落ち口へ登り切れるところで、3度も水圧とスリップで釜へドボン。 水を頭から浴びて水圧で剥がされ落ちるという感じ。「3度も・・無理かな・・・・」と僕。 ナイトンはビビッてしまい「もう無理や〜(;_;)(^^;)」と僕に大声で訴える。考える。 僕が登ったルートと滝の間に朽ちてU字型に2mほど残る直径12センチほどの 木が壁に生えている。その木にロープを渡し、下から僕の登ったルートを途中 まで登り、振り子のように滝口へトラバース気味に右進したら来られそう。 ナイトンが再挑戦。 最後、滝口へのトラバースの手のなさに苦労したが成功。「ようやった!エライ」 続いてMICKEY。ナイトンの3倍時間がかかったが何とか成功。 2人ともずぶぬれで「寒いよ〜」と震えている。本日の最大の難関だった(^^;) (※きっと今日のように台風直後ではない普段は、簡単なのだろうなぁ(;_;)) 次の3mは左をシャワーで水中ホールドを探し登り、2人にロープを出す。 ここも水圧でなかなか登れないようで時間がかかる。2人ともまた「寒いよ〜」 次に2mの先に12mが飛沫をあげて落ちている。滝下へ偵察に行くも、右岸を 巻き上がれる樹林帯なんて・・・無い。垂直に近い岩壁。それも全面濡れてる。 「僕には全く登れない。ごめん、3本滝を下り戻って登山道に出よう」「あの激流 の滝を下るなんて出来ない」と2人。ナイトンがすこし戻った左岸が巻けそうと いうも危ない。MICKEYと右岸を見る。「この1本を何とか下れば右岸を巻き上が れそうだな」「私たち2人はビレイして貰ってロープで降りられても、最後どうして 降りてくるつもり」「ウーン・・・何とかするからまず降りろ」と苦労した激流の滝を ロープで先に2人をビレーしておろす。 「轟音で声が聞こえないから笛で指示出してくれ」と2人と笛数の打ち合わせ。 僕は大木の流木の根に綺麗に円に開いた所を見つけ、ロープを通し懸垂シャワー。 台風直後でない、水量が普通の時は、なんのことはない滝群なのだろうなぁ(^^;) さて、巻きにかかろう。「このガレを登るのか・・(^^;)」と僕。 「あの激流の滝に比べたらこっちの方がいい」と2人。「ハイハイ(^^;)」 この右岸の巻きルートなら木もあるし手もある。ナイトンも上手く登ってくる。 |
「この巻き道なら大丈夫」とナイトン | 12mの滝を巻き終えて笑顔の2人 |
8:20 なかなか安全に巻けて12mの滝の落ち口に出た。登山道が横切っている。 「核心部終了。ここからはもうそれほど問題なく進めるよ」と言うと2人とも笑 顔が戻った(^^)。4m程度のホールドもしっかりあり登りやすい滝が続く。 水量はどれもすごい。 |
こりゃ簡単簡単 | 登る人、MICKEY。巻く人、ナイトン。 |
ナメも水量が多いね | また「登るMICKEY、巻くナイトン」 |
8:35 「くぐり岩」をくぐって次の4mを左から登ると登山道と交差している。(登山 道の道標では「4」番ポイント=4合目かな)登山道は壁登りで虎ロープ。 僕たちはそのまま8m、6m、2mの滝を登って8:45避難小屋前で休憩。 ここから約1時間は2〜5mの30以上の滝群が続く。「MICKEYとナイトンが好 きに進めばいいよ。」とどんどん直登のMICKEY。時々巻いてるナイトン。 |
「くぐり岩」です | 左の水際を | ここも左だね〜 |
次はトユ状の滝か・・・ | ここも激流で水圧が・・ | 足が流されそう〜(^^;) |
頑張って登るナイトン | またトユ状の滝 |
9:30 平流になり今日は水量が多くてナメ滝が続くが、道標の「7」番=7合目からす ぐ水際を走る登山道を進んだ。樹林帯を過ぎると明るい膝下丈の笹原。 青空を見上げつつゆっくり登る。ナイトンがトップで進む。 山頂の鳥居が見えてきた。 |
笹原を元気に登るナイトン | 山頂の鳥居が見えた(^^) |
10:05 入道ケ岳山頂。\(^o^)/ 握手。 360度の大展望。「うわ〜、久々にすごい景色!」とMICKEY。 「琵琶湖も見える」とナイトン。「あれは伊勢湾や(^^;)」と僕。 宮越山、鎌ケ岳、御在所山、野登山、宮指路岳など大パノラマ。 「新調のズボンも服も、すでにちょっと破れてるわ〜(^^;)」とナイトン。 「怪我がなければ問題なし」と僕+MICKEY。 |
やった〜、山頂だ!! | すごい展望の良さ |
10:45 下山開始。登山道も水が流れていたので沢靴のまま下山することに。対面の山肌 に祠が見える。 道標の「7」番からは下ると言うより沢からはずれる登りの道になる。 「暑いなぁ。沢登りって下りが暑いというのが理解できた」とナイトン。 「でもずっと樹林帯の日陰道なので、快適だと思うけどね(^^)」とMICKEY。 下り道にかかるとトップのMICKEYは速い速い。「なんで滝を登るのは遅いくせに、 下り道はあんなに早いんや!(ーー;)」と、筋肉痛が来て文句を言ってるナイトン。 途中で若いカップルが汗だくで登ってきた。やっぱりこの時期は沢で登るに限る! 10:30 避難小屋で小休止。道標4番の「くぐり岩」へはあの虎ロープの壁を下る。 |
虎ロープの壁登山道 | 「あ〜、疲れた〜」とナイトン |
12:00 正午丁度に登山口に到着。3人で「お疲れさま〜(^^)」と固い握手。 5分ほど歩いて車。着替えてびっくり。スパッツをとると、ナイトンは右ふくらはぎ に3カ所、MICKEYも右ふくらはぎ2カ所、僕も右ふくらはぎ1カ所のヒルの洗礼 を受けていた(^^;)。ひぇ〜。いるいるスパッツにまだ数匹。手袋にも。「死ね〜!」 こんなに山ヒルがいたのは初めて。これも台風の影響??(@_@); 山頂でチェックしたときはいなかったので、下山時の登山道で付いたようだ(;_;)。 やっぱり石灰岩の多い山はヒルが多いと言うが、本当のようだ・・・。 僕1人が徒歩1分の屏風岩を見に行ってきた。う〜ん、もう一つかな・・・(^^;) 朝とは大違いの、満杯の「山の家」の駐車場を見つつ、温泉へ。 鈴鹿農協が作った「さつき温泉(500円)」で汗を流して、帰路へ。今日15時開通の、 大山崎への京滋バイパスを開通15分後に通過し、渋滞なしで16時半帰宅。 寒いくらいの涼しさの沢から、また暑い所へ戻ってきた〜。 ナイトンの沢デビューは何とか無事終了・・・かな(^^;)。 ナイトン、初めての沢、頑張ったね〜(^^)。MICKEYサポート、ありがとう!。 とても楽しく大満足の遡行ができました (^^)m(..)m(^^) |
この1つ前の記録は「鈴鹿・宇賀川 蛇谷から竜ケ岳」の沢登り記録です |