【若狭】今古川から雲谷山(786.6m)


【行き先】 若狭・今古川から雲谷山(786.6m)
【日 時】 2005年5月3日(火)
【メンバー】矢問・MICKEY
【コース】 JR三方駅−今古川・林道〜ダム〜遊歩道(左)−F5−二俣
      −地形図469m地点横−裏見の滝15m−奥の二俣−雲谷山(786.6m)
      −第三展望台−三方石観音−JR三方駅
今古川へは国道27号線「北前川」の信号より2つ南の細い道を入って行く。
民家を過ぎると直ぐに以前はなかった通電柵。奥にはダムも平成13年に出来ている。
「通電柵」を確認後、下山後に暑い帰路歩行を短くするために三方駅に車をデポしに移動。

6:35
三方駅前からいざ出発。「ダムの位置はどの辺かなぁ。右を巻いて苦労した人もいるので
今日は左を巻く予定にしてる」「ちょっと朝はまだ寒いね。気温が6℃って道に出てるよ」
民家を過ぎるとすぐ「通電柵」が・・ 大きな砂防ダム「新今古砂防堰堤」
7:00
通電柵を越えて林道へ。堰堤の次に直ぐに橋があり左へ渡り川沿い道へ。歩きづらくなり
左岸の林道へと、沢装束に着替えて沢を渡って戻る。ダムの巻きを気にしすぎてた・・。
もとから素直に林道を歩くべきだった。また橋があり林道は右岸に続く。右に堰堤、左斜面
にははしご階段を見ながらそのまま林道を進む。次の堰堤が見えると右カーブ。
下に大きな滝が見える。そして・・

7:35
林道が左に曲がると「デーン」とでかい砂防ダムが見えた。「新今古砂防堰堤」だ。
右にも左にも遊歩道がある。僕らは少し戻って左の階段状の遊歩道を登る。どんどん登る。
登り始めて15分ほどで朽ちた丸太橋の横から枝沢を渡り、道なりに下っていく。
GPSの1/25000地形図上を動く軌跡を見ながら「こんな斜面を今進んでいるのか」と確認。
ダムの左遊歩道から入渓点に出た 「末広がりで綺麗ね」
8:00
GPSで現在地の確認。図書「日帰り沢登り」の遡行図で言えば「末広がり8m」の滝の
下の5mの滝の所にポンと難なく出られた!。「今日の最大の心配事が解決した(^^)」
すごく滑りやすい花崗岩よ 雪解け水が冷たいね
対岸には左岸下から伸びる道の朽ちた丸太橋。最初の5mは右から巻き、次の末広がり
8mは右水際を登る。S字状ナメ20mも登る。花崗岩のややヌメッた岩で滑りやすい。
ここは左からが登りやすいよ 新緑が綺麗よねぇ
水の勢いがすごいね さてどこから登ろうかな
へつってチャレンジ! まだ上にも続くよ
「雪解け水で手がしびれるね(^^;)」「こりゃ汗かかなくて済みそうや(^^)」
上の8mは右を小さく巻いた。
3〜7mの滝を5つほど「冷たい〜」と叫びながら登って楽しむと二俣。
まだまだ滝が続きます フエルト底は新しいに限る
水が勢いよく噴き出してるよ すごい勢いの水量だ
左の枝沢には10m程の滝。右へと進み、小滝、二段7m、斜瀑8m、二段5m、斜瀑4mと
どんどん直登していける。
ナイヤガラみたいよ!! 水しぶきがすごいツルツルの岩面
9:05
「ナイヤガラみたいよ〜」とMICKEY。谷は左へ大きな岩壁で急に曲がりでそこに滑り
台のように二段15mの滝が吹き出している。MICKEYが登ろうとホールドを見ている。
「登れそうよ(^^)」「ツルンツルンでびしょ濡れか・・。僕は左から素直に巻くわ(^^;)」
これも滑りやすそうね これも水の勢いがすごいよ
次の10m、5mの滝は小さく巻いて進むと・・・
「うわ〜、水が噴き出して滝があるよ!」「あれが本日のメインイベント、裏見の滝や!」。
「あんなに素晴らしいのになんで『恨みの滝』っていうのかなぁ・・」「字が全く違う(ーー;)」
「裏見の滝」に着いたよ 滝の裏を慎重に通過
9:25
これが裏見の滝か。なるほど・・あのバンドを伝って滝の水の裏側を通れるのか(^^)。
「右のバンドから登って右のシャワーをあびながら一段下りて左の滝の裏を通るようやね」
「行ってみる!」とMICKEYが先に行く。シャワーを浴びずぶ濡れにながら1段下りる
所の足場が見えない様子。「もう一歩奥や」「行けた!うわ〜、感激!!滝の裏にいる!」
滝の裏でバンザイするMICKEY
下からその様子を4〜5枚ほど写真を撮ってから、僕もずぶ濡れであとを登って行った。
次の二条9mの滝は水量が多くて二条にならず、真ん中は岩にぶち当たって、上へと吹き
出している。下から見ると花が咲いたように広がって飛び散っているのが美しい。
中央岩に当たり吹き出し 二条のトユ状の滝はこれよ
水量と水圧もあり滑りまくりそうで、これは左をそそくさと巻いた。
先に行くMICKEYが、二条のトユ状の滝の上で「二条になってるよ」と示してくれる。

9:45
そろそろ二俣。右からの涸れ沢をみて少し登るとここが二俣?? どうも変だ。
左は完全に涸れてるのにこの左俣が本流?? ここが469m地点横??
フルーツゼリーを食べながら、沢の水でジュースも作り休憩しつつ慎重に位置確認する。
「どう見ても変だよな。増水で出来たバイパスか?」
そのすぐ先に二俣があった。やはりさっきの左は増水時にバイパス様に出来たようだ。
左俣へと入る。平流になり新緑がとても綺麗だ。イカリソウやいろんな花が咲いている。
流木がたまっている中州を過ぎると炭焼き窯跡の穴があった。こんな奥でも仕事をされて
いたのだなぁと感心する。
しばらく平流 この二俣は右に行くのね
次の二俣は右俣へ入る。左俣には大岩が詰まっておりその右に滝が落ちる。
右俣へ入ると小滝や18mや15mの直登できるナメ滝が、これでもかと続く。
ホールドも多くて簡単ね この岩、滑るわ〜
ここも滑りやすいよ 巻くの?僕は登っていくよ
「もう滝は満腹や!」くの字10mは冷たい水をあびながら登った。MICKEYは「滑りそう」と
右を巻いた。なるほど最後の2m位が滑りそうでいやらしかったが右の岩際をなんとか通過
出来た。直登できる滝が数本続く。「まだ、あるのか〜。飽きさせない沢やね(^^)」
冷たくて気持ちいいよね ここも先に直登して行くよ〜
一旦休憩 ここは・・・・右から巻くね
ひぇ〜、これも吹き出してるよ これで滝も最後かな
流れが細くなる。枝沢分岐が多くてどれが奥の二俣か慎重に見極めて進む。
左斜面がえらく崩れているなぁと見ながら進むと「ええっ??」林道に出た。
山頂に向かうなら楽ちんと、右へ10mほど進んだが、怪しいのでやめて沢沿いに進む。

11:40
奥の二俣。左俣へ進み右の山頂へと考えていたが、右俣と左俣の間の尾根を登ることに
した。膝高くらいのブッシュで登りやすいし、うっすらと踏み跡もある。後ろを振り返ると素晴
らしい景色で谷筋には雪が点在して残っているのも見える。「水が冷たいはずやねぇ(^^;)」
「ドドドッ」びっくりした! 僕たちに驚き鹿が直ぐ横を下っていった。こっちも驚いた(^^;)
雲谷山・山頂北面 雲谷山・山頂三角点
12:00
山頂のやや西側に出て少し行くと山頂と予定していたが、鹿の踏み跡通りに進むと、
な、な、なんと、雲谷山の山頂へダイレクトに「ポン」と出た。\(^o^)/ 
「鹿、さまさまだね!(^^)楽な詰めで汗知らずなんて、僕には最高〜(^^)v」
沢装束からハイカーに変身し昼食タイム。
暑がり2人も今日は快適な気温の日で500CCも消費せずで、飲み物が余っている(^^)v
「ロープもシュリンゲも全く要らない楽しく直登できる滝が多かったな」「おもしろかった(^^)」
北側が開けていて素晴らしい展望が楽しめる。「だれも登ってこない静かな山頂ね」

12:30
下山開始。三方石観音までしっかりした登山道となっているので迷う心配はない。
新緑の登山道は実に気持ちいい。木々で木陰になり暑くもない。松の木が多い。
タムシバやツツジも咲いている。左手に沢や滝の音を聞きながら登山道を進むが
標高がなかなか落ちない。
男性や女性が6人ほど登ってきた。男性の汗が噴き出している。
「山頂はまだですかね。もうバテバテで・・」「あと10分ほどですよ」「どうして汗を
かいていないのですか??」「沢から登ったので水をあびて体が冷え切っていますので」
標高650m 付近からはブナ林を主とした夏緑広葉樹林が分布している山で、天然のアシウ
スギが混生している林分もわずかながら見られることは注目されている。
登山道途中に3つ分かれしたアシウスギがある。「芦生にある杉ほどには貫禄がないね」
左手には登ってきた雲谷山が青空にはえて綺麗に見える。
三方五湖の展望が素晴らしい 三方石観音
13:25
第三展望台。ちっちゃな意図がわからない部屋を持つ東屋?もある。
三方五湖の展望が素晴らしい。「今日は観光沢登り。下りも綺麗な展望付きとは(^^)。」
第二展望台でも展望を楽しみ、左手には雄滝も遠望でき、登山道は下ることを思い出した
かのようにジグザクに急に下る。

13:50
三方石観音。弘法大師が一夜で彫ったと言われる観音像で有名。もう少しというところで
夜が明けて右手だけが刻まれていないという。手足の怪我には御利益がある観音様。
実家の父母へお守りを買った。「この山は松の木が実に多いですね。松茸山で秋は登れな
いと古い本で読んだことがあります」「それは昔のことで、いまはトンと松茸はとれませ
んよ。昔の名残ですね。」と住職さんが笑っておられた。気温は19℃になっていた。
みかた温泉・きららの湯
14:20
車をデポした三方駅。晴天で日差しはキツイが、風が冷たくて気持ちの良い日だ。
すぐそばの国道162号線と27号線との「三方」の交差点のところの「みかた温泉・
きららの湯(600円/人)」で汗を流す。(貴重品ボックスはやや手間がかかる機種)

朝と同じく渋滞無しで名田庄、美山を抜けて帰る。実に楽しい「観光沢登り」だった。
本日の遡行ルート(赤ライン)と下山ルート(青ライン)
この1つ前の記録は「新緑の若狭駒ヶ岳」の記録です