【芦生】生杉から三国峠(775.9m)
てるさんのワカンデビューとしんさんのスノーシュー初歩行
【行き先】 芦生:生杉から三国峠(775.9m) 【日 時】 2005年1月15日(土) 【メンバー】てる、佐野、しん、PIKKU、矢問 【コース】 生杉・熊谷出合−P637−P677−クチクボ峠−三国峠(775.9m山頂) −東尾根−若走路谷出合−熊谷出合・生杉 |
「明日は午後から雨か雪になるらしい。でも温かいから雨かなぁ・・」「どこまで除雪されてる のかなぁ」「林道は単調だよ〜」と、前夜泊地であれこれ夜中の1時前まで話し合う。 朝5時半起床。空には星が沢山出ていたのに、前夜泊地を出る薄明かりの6時過ぎには薄 い雲が一面に。「う〜ん・・下山するまで降り出すなよ〜」「途中で鍋して終わりかな〜」 など好きなことを言いながら、今日はてるさんにとっては「ワカンデビューの日」なのだ。 生杉の集落までしか除雪されていないと思ったら、なんと熊谷出合まで除雪されていた。 おおっ、これは幸運! 時間の短縮になる。 しめった雪で、木々の雪は落ち気味。これじゃ第一目標の「野田畑」の雪景色は期待薄だ。 予備ルートとして考えていた、熊谷の西尾根と若走路谷からの三国峠ルートを提案。 「林道を延々と歩くより、ここの尾根をクチクボに向かって登りませんか。雪の状態によっ ては三国峠も夢じゃないし」という提案に「そうしましょう!」と賛同を得た。 1月2日の佐々里の林道歩きの雪質とは違い、今日は春先の早朝のように締まっている。 「谷間の深い雪より、尾根の方が楽そうだから尾根ルートで行こう」と佐野さん。大賛成! 雪も早朝でもあり適度に締まっていて、沈みは浅い。これなら斜面も苦しくはない。 |
しんさん、てるさん、トップで頑張って | 「きついッスね〜」とてるさん |
8:10 「てるさんとしんさんの若者にしばらくトップを行ってもらいましょう(^^)v」と佐野さん。 てるさんは、おニューの耐衝撃ナイロン樹脂製のワカン「新興カンジキ・SK− U」。 しんさんは、あいかわさんに借りたというMRSのスノーシュー「デナリクラッシック」だ。 どんな性能か、2人の足下を興味津々で観察させてもらった。 風もなく雪も締まっていて、なかなかいいペースで登れる。振り返ると「墨絵」のような 綺麗な景色が広がっていた。「この景色いいなぁ。写真を撮っておいて。」と佐野さん。 「矢問さん、この尾根ルートで合ってます??」と、やや心配そうなてるさん。 「大丈夫、GPSとも一致してるよ」と僕。「地形図・方角とも合致してる」と佐野さんと僕。 登りはすぐに体が熱くなり、汗が出る。トップを交代交代にした。 若いしんさんはパワフル、パワフル。てるさんも初のワカン歩行のアドバイスを受ける。 傾斜がきついところはスノーシューより、けり込めるワカンに軍配が上がる。 |
「墨絵のように綺麗だね」と佐野さん | 1つ目のピーク、P637に着いた |
9:30 P637に到着。「う〜ん、腹減ったけどまだ鍋をするには早いよな(^^;)」と佐野さん。 「三国峠へ行けますよ、きっと」と僕。「いや、クチクボで鍋かな(^^)」と佐野さん。 案外、尾根筋が複雑で読図確認を頻繁にした。傾斜が緩いとスノーシューは楽そう。 「これ、ガスったりしたらわからないなぁ。赤布いるかもなぁ」と佐野さん。 「人間GPSとハンディGPSがあれば大丈夫でしょう(^^)」とてるさん。 「雲が厚くなると、ハンディGPSはシャトルを捕らえられないよ(^^;)」と僕。 「ボソッ」みんなが沈まないところも体重差か、僕は太ももまで沈むことしばしば(^^;) 斜面でトップを代わりガンガンと登る。「矢問さ〜ん、スピードダウンして〜。しゃべる 元気もなくなって静かになってしまうよ〜(^^;)」と佐野さんの注意。スンマセンm(..)m |
2つめのピーク、P677に着いた | これを下ればもうすぐクチクボ峠 |
10:05 P677に到着。急登はスノーシューは踏み込みが効きにくく、てるさんがトップ。 ここから下ればクチクボのはず。「あれ??あのクチクボ峠の道標がない」と僕。 少し先まで偵察に行くことにした。少し登りまた下ると「あった!」。クチクボ峠だ。 P677から下った鞍部で待機しているみんなへ「あったよ〜」と大声で知らせた。 |
クチクボ峠に着いたぞ! | 雪に埋没の道標発見! | 「がんばりマース」と元気なPIKKUさん |
10:25 クチクボ峠。しかし、あのクチクボ峠の岩は雪の下。「もう一つ道標があるはず・・」と 覚えている位置の雪を掘ると「あった、あった!」 記念写真をとり休憩する。 「ここからあと一登りで山頂。それで登りはおしまい。てるさん、しんさん、頑張って」 だんだんと雪がワカンにつきだした。てるさんの樹脂製ワカンは雪が付着しなくて軽そう。 無雪期に下った時にあった手すりのロープは雪に埋没。しかし雪があると直登も容易だ。 |
ついに「雪の三国峠」に着いた! |
11:15 三国峠に着いた。純白で足跡のない綺麗な山頂。山頂柱は雪から半分ほど出ている。 「うわ〜。感激です!!。来られると思っても見なかった!最高!」とてるさん。 「いや〜、来て良かった。僕も大感激ですよ。良い雰囲気ですよね〜(^^)」と、しんさん。 「腹減った〜。鍋にしよう!」「鍋で暖まろう」「こんな景色を見ながら食事とは、なんて 贅沢なんだろう(^^)」雪スコでテーブル作りを開始。 「てるさん、テーブル作りも初挑戦して」と僕。「よっしゃ〜」とてるさん。仕上げはしんさん。 てるさんが分担しボッカした食材が沢山でてくる。僕も鍋やコンロの準備開始だ。 鶏肉がやや苦手なPIKKUさんは、豚肉も持参してくれていた。「どんどん入れましょう!」 |
贅沢な景色を見ながらランチタイム | さあ出来た!おいしいなあ! |
てるさん企画の「豆乳鍋」の開始だ。「すごい量の食材(@_@);」「こりゃうまそうだ(^^)v」 雪の展望+豪勢な具+そして良き仲間達と、3拍子そろった贅沢ランチタイム〜。 鍋が煮えるまでPIKKUさんのチーズちくわをみんなで頂く。 「ビールで乾杯しよう!!(^^)」と佐野さん持参のビールを分けて「カンパ〜イ\(^o^)/」 「こんなに沢山を5人で食べきれるのかなぁ」という心配もなんのその。「完食!!」 食事も終盤に入る時、パラパラっと雨が降り出したが、幸運にもたいしたことは無かった。 |
「東尾根に下ろう」と佐野さん | 「うわっ!」ともがくPIKKUさん |
12:50 下山開始。時間と天候を考えて、野田畑へは下らずに、帰路は東尾根を下り若走路谷出合を 目指すことにした。みんなで、じっくり地形図と景色の尾根を照らし合わせる。ワクワクする。 この東への尾根も支尾根が多くて読図と経度緯度の確認と意見交換を頻繁にしながら下った。 「芦生の尾根は難しいですね。一人ではまだまだ難しい山域だなぁ」とてるさん。 「うわっ」ボコッとPIKKUさんが腰まではまる。次に佐野さんもボコッ。助けずに素早く写真(^^) 下りはラクチンだ。傾斜はきついのに湿った雪質で尻セードは出来ないのが残念(;_;)。 目の前には朝登った尾根筋が綺麗に見える。「結構歩いたんだなぁ」とPIKKUさんやしんさん。 「ちょっと休憩しましょう」とてるさんがチョコレートをみんなに分けてくれる。 右手に林道が見えてきた。若走路谷は正面。ゆるやかに右へやや進路を変えた。あと一息。 |
林道が見えた! もうすぐだ! | 縦列歩行・林道歩きは単調だね |
13:55 林道に出た。ツボ足、スノーシュー、スキーなどのトレースがある。5分で若走路谷出合。 「こんな林道を今日は延々と歩かずによかった。最高のワカンデビューでした〜」とてるさん。 流石に林道のような平坦地ではしんさんのスノーシューは浮力の点でも有利に見えた。 |
除雪された熊谷出合に到着 |
14:20 熊谷出合。もうここからは除雪されている。ワカンを脱いで解放!! 雪に閉ざされた「ルネッサンス」をのぞくと、おじさんが鹿の肉をさばいていた。 「わしも今年はスノーシュー買ったんや。ありゃええわ。どこでも行ける」と。 イノシシ肉の佃煮を試食させてもらって、土産にイノシシ肉と鹿肉の佃煮を買った。 冷えた体を「てんくう」の湯で癒して、おすすめのチーズケーキを買い、帰路についた。 夏にはとうてい歩きづらい尾根筋を、登りも下りも楽しめた。林道も適度な距離で済んだ。 天気もぎりぎり持ってくれて、本当にラッキーな一日だった。 てるさん、佐野さん、しんさん、PIKKUさん、ありがとう!。\(^o^)/ |
本日の「雪の三国峠」バリハイルート |
この1つ前の記録は「京都西山・愛宕神社から牛松山」の記録です | |
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