【但馬】扇ノ山(1309.9m ) と 霧ケ滝


【行き先】 扇ノ山(1309.9m 関西百名山) と 霧ケ滝
【日 時】 2003年5月4日(日)
【コース】 @上山高原−登山口−扇ノ山ピストン
       A霧ケ滝渓谷口−絹糸の滝−霧ケ滝 ピストン
【メンバー】矢問 単独
丹後半島の依遅ガ尾山を下山し178号線を西進。海水浴に来た竹野、香住、
懐かしい余部鉄橋を過ぎて浜坂から県道47号を南下。
湯村温泉で汗を流そうと行くがすごい人でやめて、食料だけをコンビニで調達した。
国道9号線を東南進し、千谷を過ぎて「おもしろ昆虫化石館」から県道262号
を南下。2年前は山頂の南側と西側の登山口で白装束に遭遇し、電磁波など
の話しで夜中から朝まで車から監視されて楽しみにしていた沢登りも中止して
帰った残念な想い出の遠い山。北側からなら・・・今年は大丈夫かも・・・と進む。

山麓近くに行き、2年前のように白装束がいたら・・と不安のまま菅原を過ぎ、
明日登山後に行くつもりの霧ケ滝渓谷口を過ぎ、「畑が平高原」の登山口に
向かうが、標高750m付近で林道の路肩が10mほどごっそりと落ちていていて
なんと「通行止め」の標識。歩いて見に行く。崩壊地の手前に車2台が停まっている。
雪圧でガードレールも曲がっている。山側は軽トラがぎりぎり通れても普通車は
無理な幅しか残っていない。谷側は深い崖。こりゃ数ヶ月は通れない。

崩壊地点の手前に停車している車2台の持ち主たち数名が崩落の向こうから捕虫
網を持って歩いてきた。昆虫採集のようだ。
「白装束はいませんでしたか」「いませんでしたよ」ホッ。
安心して今夜は車中泊できそうだ。

あきらめて青下からのロングコースをとろうともとの道を下り青下の集落へ。
畑仕事のおばあさんに聞くと、村からあがるより、いまは気持ちの良い上山高原
から登るのが良いと勧められた。青下から上山高原までの1時間が短縮できる。
もと来た道をさらに下り海上口から左へ登り海上集落を抜けて、いま満開の芝桜
公園を過ぎ、上山高原へ・・・ううっ、光りが!!。白装束か???こわごわ近づく
とファミリーキャンプのランタンだった。ホッ。
素晴らしい高原で、テントも何張りでもはれる。トイレもある。すぐ横には上山の
三角点への道も青下への道もある。
今日はファミリーキャンパー1組と、ここで満天の星を見ながら安心しての車中泊(^^)。
う〜ん、これ以上車は無理だ 徒歩で通過し、ふり返って見る
5:00
上山高原から菖蒲池を通り登山口へ行くことも考えたが、この林道が積雪で行け
ないところまで車で行くことにした。だんだんと雪が多くなり登山口までは到底
行けない。車が堅い雪面でふらつき、4駆に入れてやっと走れた。札幌ナンバー
の車が1台。ここから先は林道が全く雪に閉ざされている。徒歩開始。林道一杯
山側から雪が斜めにたまっており歩きづらい。早朝で雪が堅くてステップもなか
なか・・・。雪の下からフキノトウが沢山でている。右手に素晴らしい山並みの
景色を見ながら歩く。鳥の声が多い。
上山高原からの登山口 小ズッコの避難小屋
5:35
登山口に着いた。ここから3分で小ズッコ非難小屋だ。下には薪が置いてある。
みーとさんと大加茂君のホームページでは、今年3月に山スキーに来て2階から
入っていった様だ。83年2月には山太さんもここにスキーで来ているようだ。
ここからは雪が多くなる。雪圧での倒木が多くて通りにくい。倒木が全て下に向
いて倒れているので下山時は楽だが登りには枝が邪魔で仕方がない。
ところどころでブナ林の雪原にでる。磁石と地図で確認しないとどこがルートか
わからない。雪圧で折れた道標に出会うとホッとする。出会った道標はどれも見
事に折れている。
積雪での倒木が多い 道標は雪圧でどこも折れている
6:30
大ズッコを過ぎると素晴らしいブナ林が続く。男性1人が下山してきた。しばら
く行くと3人組が雪とブナの写真を撮っている。ふり返って大ズッコをブナの間
から見る。
静かなブナ林が続く 大ズッコをふり返る
6:40
展望台。鳥取方面や日本海が見える。すぐしたに見える集落は上地。
最後の斜面を登ると小屋が見えてきた。
展望台から鳥取湾を見る 最後の登り・小屋がかすかに見える 山頂小屋
6:45
山頂。綺麗な小屋の中には3組ほどが昨夜から。年配のご夫妻はあの崩落した
路肩を軽トラでコワゴワ通過して来たらしい。帰りはもう怖いのでもどらず違うル
ートで帰るらしい。2年前の白装束の話し。村の人達ももっと早く手を打てばと
言っていたらしい。去年はいなかったとか。
朝食をとりつつ、景色を眺める。全然疲れずに登れる山だった。さあ下山するか。

7:55
登山口。途中で夫婦連れとすれ違っただけで誰にも会わなかった。
8:20雪から頭を出したフキノトウを採りつつ、車の所に着いた。
車が2〜3台。捕虫網を持った大人が多い。
さあ、霧ケ滝渓谷へ移動しよう。
10分ほど林道を下ると左手に大きな石を2つ重ねてあり、その奥には滝があ
った。あと2分ほど下ると小又川渓谷の桂の滝(2100m)とシワガラの滝(1200m)
への道がある。が、今日は前から行きたかった霧ケ滝を見に行くのだ(^^)v。
************* 往復約2時間の「霧ケ滝」巡り ****************
渓谷入り口の小滝 絹糸の滝 苔とのコントラストが素晴らしい
9:00
昨夕も来ている兵庫県指定名勝の「霧ケ滝」渓谷口。滝まで2400mあり、途中に
難所が数カ所ある。その奥の赤滝への道は崩落していて通行できない。
「続・日帰り沢登り」でも「扇ノ山・岸田川 三倉谷」として紹介されている沢だ。
スタートから遡行したくなるような綺麗な沢だ。
最初に出る斜瀑4mはすごい水量で鉄砲のように吹き出している。
人一人渡れる幅の鉄の橋を3〜4度渡るが、みんな斜めに傾いて渡りにくい。
これも雪圧によるものだろう。
その他数カ所は細い板が渡してある。すごい急登の巻きのあとは急坂下り。
絹糸の滝がある。息が切れる。3カ所ほどは板もなくて岩渡り。
これが登山靴では滑る滑る。水量が多く少しシャワーのしぶきもかかり気持ちいい。
綺麗な沢が続く 圧倒的な節理の岩盤 緊急テントのあるトチの木の大木
カツラの木やトチの木の巨木があちらこちらにあり自然がそのままと言う感じ。
ややきつい登り下りのあるルートだが「来て良かった」と感動する素晴らしいところだ。
圧倒されるような節理の岩盤にも目を見張る。

「事故多発」の看板の対岸にも滝が見える。その先のトチの木の大木の根元がや
や空洞になっていて黒いゴミ袋が見えた。「こんなところにゴミ??」と思って覗くと
「緊急時のテント」と札がついていた。滝の手前で渓流釣りをしている男性と挨拶。
一見の価値あり!「霧ケ滝」
10:05
「おおっ!!」感動だ!すごい落差の滝。すごい水量。感動!感動!!!すごい!!
名前の由来でもある、下の方が霧の様になっている。二段80m。下段は60mある。
下の右の方からは岩の中から3本の水流が出ているのも見える。
「ああ〜来て良かった。本当に素晴らしい滝!!」と一人感動の声を出して眺めてた。
赤滝へは右に分岐した谷を遡行するのだが、傾斜もきつく沢靴もないし今日はパス。

のんびり沢沿いの山菜観察をしつつ11:00車へもどり、帰路へ。国道9号線を東進。
兵庫県と京都府の県境・夜久野温泉で汗を流し柏餅を買って16:00帰宅。
この一つ前の記録は「丹後半島・依遅ガ尾山」の記録です
2003年08月に、てるさんと行った「唐戸谷から扇ノ山」へリンク