駒ヶ岳(若狭駒ヶ岳 780.1m)
【行き先】 駒ヶ岳(若狭駒ヶ岳780.1m) 【日 時】 2005年3月26日(土) 【メンバー】MICKEY・矢問 【コース】 椋川・簡易水道浄水場−寒風川沿い−丸木橋−沢沿い −林道−尾根−P633−P744−駒ヶ岳(若狭駒ヶ岳780.1m) |
家を朝7時45分という遅い出発。全国の駒ヶ岳「二十選」の一つだそうで、最も西の駒ヶ岳だ。 ブナの回廊や紅葉の頃はとてもすばらしいという静かな山だ。「寺山」とも呼ばれている。 昨日から寒波が来て北部は雪が降り、今日も午前中は北部は天気が悪い様子なのだ。 先週、坊村あたりは雪ももうとけてなかったのに昨夜の寒波で比良の山々も真っ白だった。 駒ヶ岳の南側の木地山集落から昔の峠道を登ろうか、北東の河内集落の整備された森林公園 から登ろうか、と悩んだが、積雪のブナの樹林がすばらしいという尾根筋を少し長めに楽しむべく、 南東の今津町椋川地区から登ることにした。 しかし、集落の除雪がどこまで進んでいるかは全く不明。昨日からの降雪量も予測がつかない。 |
寒風川右岸を進む | 丸木橋を渡り沢の二俣を右俣へ |
10:20 椋川・簡易水道浄水場までで林道の除雪は終わっており、そこから先は除雪されていない。 車を林道のふくらみスペースに置き、ワカンと6爪アイゼンを持って簡易水道浄水場前の寒風川 沿いに西南西へと右岸を進む。雪は1.5mほどと深い。ふくらはぎくらいまで沈むが、ワカンを つけずにツボ足で進む。これが今年の雪歩きの最後かも知れないとMICKEYは元気だ。 右下を見ると沢が二俣になっている。行き過ぎた。少し戻り下を見ていると丸木橋が見える。 それを渡り右俣へ。両岸とも雪で傾斜もキツイので、ジャブジャブと沢登り風に沢の中を進むこと にした。「今年初の沢登り(^^)」とMICKEY。帰路にはこの沢中進みは使いたくないと思った。 |
上に林道のカードレールが見えた | 林道で尾根筋が分断(;_;) |
沢の傾斜がどんどんきつくなり、上を見上げると林道のガードレールらしきものが見えた。 雪のキツイ傾斜は滑る滑る。「アイゼンつける?」「このままで行けると思う」 登り切ると林道。ガードレールの高さまで積雪。「地形図には載ってない林道だな・・・」 尾根の取り付きがどうもわからない。林道で分断されてしまっていて絶壁状態・・・。 しばらく地形図とコンパス、GPSをにらめっこ。どうにかして尾根に登りたい・・・。 林道のさらに上にある沢筋の延長上の溝状の雪の斜面を登り、大岩を左に逃げて右(北)の 尾根に取り付くと赤杭があり、予定していた今津町と朽木村の町村境尾根に乗れた(^^)v。 |
町村境尾根に乗れました | P744が遠くに見える |
「うわ〜、綺麗なブナの尾根」ブナの樹林帯に感動しながらP633を目指して北西へと尾根を 進む。昨日から降った水気の多い重い雪に足を取られてなかなかシンドイ。小雨も降ったり 止んだり、そしてパァーッと晴れたりと繰り返す。雨具を脱いだり着たりと忙しい(^^;)。 P633からP744までは県境尾根を西進する。江若国境尾根だ。 南側が開けて展望が素晴らしい。昨日からの積雪で白くなった武奈ヶ岳も見える。 しかし重い雪で足が進まず、今日は時間的も天候的にもにP744までくらいで戻るかなぁ、と やや時間の経過が心配になる。 12:40 P744に着いた。うまくいけば14時には山頂へ到達できるかも知れない。「行こう!」 周囲2mをこえるような立派なブナが沢山ある。樹齢300年はこえているだろう。実にすごい! MICKEYのスピードが上がる。バテている僕に替わってトレースをつけてくれる。 道標があり振り返って見ると「左・明神谷、右・駒ヶ岳」とある。ここから北西に進み、そして 北進すると山頂だ。高度700mから上部はガスに包まれ出した。山頂展望は無理か・・・(;_;) |
うわ〜、すごく太いブナ! | 親子のように3つに別れてる |
気持ちの良いブナと自然林 | 太い枝が折れてかわいそう |
ブナの巨木が多い尾根筋 | 登りのペースが速いMICKEY |
13:50 駒ヶ岳山頂。「着けたなぁ(^^)。」「来られたね(^^)」握手した。 「MICKEYが頑張ってトレース付けてくれたおかげや。僕は太ももの後ろの筋肉が パンパンになってしまって登りがつらい(^^;)」山頂札の横の雪を少し掘ると三角点。 この江若国境尾根筋の先には百里ケ岳や先週登ったクチクボ・三国峠が続く。 「時間と天気が心配だから、行動食にして、ラーメン作るのはやめておこう」 「ガスで山頂の展望は秋までお預けか・・・(^^;)」しばしの休憩。 |
山頂はガスが出てきた | さて下山開始 |
14:05 下山開始。来た道の僕らのトレースをそのまま踏んで進む。 15:05にP744到着。15:30にP633に到着。 「高度600m地点から注意!右へ足跡通りには下りずにそのまま東進して尾根筋を 下りよう。そうすれば登ってきた沢中の水の中を下らずに済むし。」と僕。 「了解」とMICKEY。雪がゆるんで、ズボッと腰まで沈むところも出てきた(^^;) |
沢筋の北側の尾根を下る |
15:50 600m地点。注意して尾根筋を拾って進む。「ブルーの目印発見」とMICKEY。 やはり尾根筋を使っている人がいるのだ。 「うわっ、絶壁(@_@);」とMICKEY。尾根が分断されている。林道だ。 絶壁は下りられない高さだし、向こう側に続いている尾根筋に行くにはどうすれば・・・。 「おおっ、ブルーの目印は左の沢筋に下りてる。そこから林道へでているようだ」 16:00 急斜面を雪に埋もれた沢筋へ下る。そして右の林道へ行こうとしたら・・・「絶壁」。 う〜ん・・・。ここ以外に下りられそうなところは付近にはない。ザイルは持参していない。 「MICKEY待ってろ。偵察してくる」と絶壁ぎりぎりへ慎重に雪をかいて進む。 下を見ると大きく口を開けた排水口。この沢の水を流すのだろう。落ちたら大変だ。 じっと下の排水口付近を見つめると古い色の虎ロープのしっぽが雪の中にかすかに見えた。 この垂直に近い絶壁を登ったり下りたりするためのロープに違いない! どこにくくりつけてあるのだろう・・・。と左岸口から右岸口へ移り木の根もとの雪を掘ると、 結び目が見つかった。「あった!MICKEY、ここから下りられる。ただし垂直。先に下りて 雪の中に埋もれたロープを探し出すから合図してから下りてくればいい。」と先に下りた。 思った通り、雪の下にロープが埋もれていた。引っ張り出してMICKEYに合図を送った。 垂直の林道切り出し面でもあり沢の落ち口であるここは滝の壁様に雪はつかず落ちている。 「懸垂下降の要領で、足を壁に立てて」「了解」「慎重に!」斜面にはフキノトウが顔を出す。 |
懸垂下降の要領で下りる | 向かいの分断された尾根探し |
2m近い積雪の林道に降り立ったものの、この林道を下るべきか、尾根の続きを探して 尾根を下るべきかを地形図を見て検討。林道は記載されておらずどう伸びているのか不明。 「分断されている向こう側の尾根を探すためにもあの林道切り出し面の斜面に横から登ろう。 そして尾根筋を沢沿いに下って丸木橋を目指す」「地形図では尾根は続いているものね」 そこからの尾根筋下りはとても急だった。東北東に進めば緩やかな尾根が続くのだが、 丸木橋へビシッと出たいので南東の急斜面を慎重に下ることにした。 |
丸木橋のところに出たよ |
16:25 「MICKEY、正面を見て!丸木橋にドンピシャ!(^^)v」「うわ〜、すごい!」 沢中の水の中を下らずに済んだ。橋からは、朝歩いた沢の右岸の雪道を進んだ。 16:30 車に到着。「てんくうの湯」で汗を流し、帰路についた。 以前、山日和さんが「いい山ですよ」とおっしゃっていた通り、本当に静かな尾根筋の山で ブナの巨木が実に多い。秋の紅葉時の素晴らしさが想像できる。 また別ルートでも登ってみたい山だ。次回は山頂展望も期待して! |
椋川・簡易水道浄水場前から駒ヶ岳のルート |
この1つ前の記録は「芦生・雪の三国峠から野田畑谷」の記録です |