【台高】山ノ神ノ頭 バリエーションハイキング
【行き先】台高・山ノ神ノ頭 バリエーションハイキング 【日 付】2005年10月22日(土) (前夜発) 【コース】三之公川林道−明神谷−茸股谷−山ノ神ノ頭(1099.1m) −台高山脈尾根・P1125m−湯ノ谷左岸尾根・P819m−三之公川林道 【メンバー】山日和、ひいちゃん、矢問 |
明日の気温が急激に低下する予報がでたので「沢登り計画は中止にして、天気も持ちそう な台高の山ノ神ノ頭へのバリハイはどうですか」と山日和さんからのうれしい提案。 地図で名前を見ていつかは行ってみたいと思っていた「山ノ神ノ頭」だ!!。 素晴らしい尾根筋を熟知している山日和さんのプランにワクワクしながら家から15キロ の集合地へ。そこからは山日和号で三之公川の明神出合へ。 林道に入ると親鹿、子鹿と次々に6頭ほどに出会って、日付が変わる頃に出合に到着。 ここは馬の鞍峰登山口で、昨年夏に北股川本谷からホウキ谷を遡行して池小屋山へ行った 帰りにMICKEYと来たことがある。対岸には大きな東屋がある。先着車は1台だった。 「それほど寒くないですね」そこで小宴会。山日和さんが明日のルートの地図を綺麗に作 って来て下さっていた。いろいろと説明を受ける。 山日和さんもひいちゃんもこの山域には何度も来ているのでいろんな地名が出てくる。 僕は地図で見ただけの地名や山日和さんの報告文で読んだ所ばかりだ。3人ともいつの間 にか子育て談義に花を咲かせ午前1時半に就寝。山日和さんの寝息がすぐに聞こえた。 午前5時、2人組の車が到着。ヘッドランプを点けて登山口を5時半にスタートして行った。 5時半起床予定だったのでみんなを起こした。6時にまた1人出発していった。 僕たちはまだゆっくり各自朝食中。 |
馬の鞍峰登山口 | 登山口の前 |
6:40 スタート高度を480mに3人ともセットし山日和さんのリードでスタート。 登山口の階段を登り、植林帯を歩く。木橋が落ちているところを時計回りに回り込むと直 進は明神滝方面、右下へは茸股谷の大障子滝方面の分岐。右下のルートだが「通行止め」 の看板。「登山道が台風などで途中で崩落しているのです」と山日和さん。 しばらく進むとまた同じ看板を見ながら沢筋右岸を進む。二俣になり、丸太橋がぶら下が っている右へ進むのだが、左岸に飛び移るのには、ひいちゃんにはちょっと幅広。 山日和さんが手を差し出してエスコート。「思い切って飛んで!」 |
向こう岸の岩に渡るよ | 下に下り橋の横を飛び越える |
だんだんと暑くなってきたので僕だけ早くもTシャツになった。 また右岸に移りまた左岸に移りまた右岸・・・と進んでいく。 7:20 左下に綺麗な淵が見えると橋が架かっている。そこへ下りていくが橋は不安な状態なので 橋の右手を飛び越えて右岸へ。しばらく河原を進むと「登山道はもっと上にあったはず」 と山日和さんが大木の倒木があるガレ場を偵察に。「あったよ〜」との合図で僕らも20m ほど登ると崩れた続きの登山道が斜面にあるではないか。 |
崩れた登山道の偵察へ | 大きなカツラの木 |
「流石によく覚えてますね〜」と僕。「高速道路ですね〜」とひいちゃん。 右手下に立派なカツラの木が見える。 数段の丸太の階段を登ると大岩。その右手を回り込んで進み、5分ほどすると大障子滝が 斜め右前方に見えてきた!。「うわ〜。良い滝だ」と僕の目が輝く。 |
大障子滝 | 滝を巻くルートもしっかりしている |
7:40 大障子滝。なかなかの水量の滝だ。釜に倒れる巨木も味がある。記念写真と10分休憩。 (※エアリアマップや新分県登山ガイドなどではこの滝の位置記号がさらに東の二俣に 記されているが誤りである。正しくはこのページ最下部の地形図の滝記号の所にある) 滝へ下りてきた登山道を少し戻り滝の左手に食い込んだ涸れ沢が巻きルート。 少し入り込むとテープもロープも張ってある。充分歩いて登れる巻きルートだ。 10段ほどの階段状の土止めを登ると右手に大障子滝の落ち口が見える。2段になってい る。右岸を進むと「この先はおもしろい物がありますよ」と山日和さん。何だろう??? |
巨木を彫った廊下は珍しい | 河原の雰囲気も良い |
「うわっ、巨木1本を寝かせた階段+廊下細工を歩くルート!」 ひいちゃんが「滑りやすいですよ〜」と先行する。右に進み下りた河原も良い雰囲気だ。 8:00 二俣。台風とか増水ですごい水量がながれたのであろう。左からのカーブの斜面がえぐら れて堤防のようになっている。コーナーはさらに深くえぐられ巨木の根がむき出し。 |
激流に削られた土肌 | 地形図指導の山日和さん |
「この前はこの二俣に挟まれた真ん中の尾根を登った」と山日和さん。 今日の僕たちは右股沿いに進む。苔も綺麗し、キノコも多い。 2枚の花びらが下に長い可憐な白い花があちらこちらに。「ジンジソウですよ」とひいちゃん に教えてもらった。なるほど人字草とは覚えやすい。「人」の字になっている(^^)。 3人は写真を撮りまくる。 |
ここらで休憩しましょう | 巨木の倒木はキノコが一杯 |
8:20 現在地を何度も地図とコンパスで確認するひいちゃん、それを指導する山日和さん。 この前はそのまま沢筋を東進して最後の急登をがんばり県境尾根へ登った山日和さんだっ たが、今日は右(南)の枝沢沿いに入り県境尾根から西にのびる支尾根にのるプランだ。 枝沢沿いに進んで10分ほどの良い感じの斜面で休憩した。ミカンをごちそうになる。 左岸を進み、斜面を登る。踏み跡もごくかすかでなかなかルートファインディングがいる。 突然テープが残っていたりするのでピッタリ合っていることがわかる。 |
ブナとヒメシャラに囲まれる | すごい形! |
「あ〜、気持ちいいブナ林だなぁ」 |
8:50 ぐいっと左に曲がり支尾根に乗った。車を置いたところに続く尾根だと説明を受ける。 巨木の倒木にいろいろな茸が沢山ついている。 「綺麗ないい雰囲気だなぁ」「まだまだこの先がいいのですよ。立派なブナと立派なヒメ シャラが沢山ある素晴らしいところが開けてきますよ」 「あっ、これが有名なN字に曲がってるヒメシャラだわ」と、ひいちゃんが喜ぶ。 ブナの巨木が続く尾根。感動に笑顔が出っぱなしだ。素晴らしすぎる!! |
立派なブナが沢山ある | 「幸せです〜」と、ひいちゃん |
春の新緑、秋の紅葉時期も良さそう | 「山ノ神ノ頭」山頂 |
9:25 山ノ神ノ頭に着いた。展望はそれほどないものの、素晴らしい木々に囲まれた所だ。 こういう気持ちの良い山頂も好きだ。バンダナショットで記念写真。 「寒くなって来ましたね」「ホントホント」3人とも長袖上着を着る。 地形図を見ているひいちゃん。「向かっている方角わかる?コンパス見ないと(^_-)」 ここからは展望が開けた尾根となる。 |
展望が素晴らしい | すごい下りですね〜 |
地図を見るひいちゃんに、山名や尾根を説明する山日和さん。倒木帯の木をまたいだり乗 り越えたりして次は激下り。ロープがついている。そしてまた登るとP1125だ。 「←振り子辻・馬の鞍山(正しくは峰)→」の道標がついている巨木はユニークに曲がり見 上げてしまう。「ここから南に下ったコルがとても素晴らしい所だから、そこで昼食にし ましょう」と山日和さん。ここから真南に進路を取る。下りにロープがついている。 |
山日和さ〜ん、待って〜 | 緑が気持ち良い尾根道 | 癒されるなぁ |
天理大の黄色い道標が落ちていた。木の根元に置く。「昔はこれが良い目印でしたよ」と 山日和さん。太いブナと太いヒメシャラ・・・だんだんと良い雰囲気が漂ってきたぞ。 |
「今日はみそ煮込みうどん」 | さて出発しましょう |
10:50 風が冷たいのでコルのへこんだところで昼食とした。大きなブナに囲まれて(^^) それぞれが暖まるうどんやラーメンを作る。「うわっ、ビールを車に忘れてきた」と泣き そうな山日和さん(^^;)。「私のを分けましょう(^^)」と優しいひいちゃん。 ひいちゃんからはホテルケーキをごちそうになる。僕は「これ食べてください。ロッテの チーズケーキ。食べきってくれたら今日からの日本シリーズの初戦、トラの勝ちとなりま すので(^^)」と僕。「おいしいな。ロッテの勝ちかも(^^)」と山日和さん。そりゃないょ〜(^^;) (食べきれずひいちゃんは1つ持ち帰ったとか・・これが初戦負けの原因になるとは(;_;)) コーヒーも頂いて体はホカホカしてきた(^^)。 12:00 パラパラ・・と雨が降る。それほどでもないが寒いので雨具の上着を羽織って出発。 木の根の多い斜面を登る。寒いので丁度良い。ピークで展望を楽しんで、そのまま県境尾 根を西へと痩せ尾根を下っていく山日和さん。「あれっ??オプショナルツアーかな・・」 とついていく。山日和さんが止まって地図を見る。 「あのぉ・・・山日和さんの予定ルートはあのピークから南西へ行くはずだと思ったんで すが、オプショナルツアーでもあるのかと・・(^^;)」「ありゃ〜、行き過ぎてましたか (^^;)」と僕のGPSでも現在地を確認し300m戻る。あの下ったところを登る。 「寒かったし丁度いい具合に暖まったよね。良いオプションでした〜(^^)」と僕とひいち ゃん。暑い時期なら文句たらたらかも〜(^^) |
太いブナだなぁ | ひいちゃんが小さく見えるブナ | ブナの緑がいいですね |
ヒメシャラが多いわ〜(^^)v | この根っこ、珍しいね |
ピークから軌道修正し南西へと下る。すごく大きなブナが続く素晴らしい尾根だ。 次には立派なヒメシャラの連続。何度も笑顔と感動のため息が続く尾根下りだ。 |
木を運ぶワイヤーロープ | 林道が見える |
13:20 木を運ぶワイヤーロープを設置する尾根地点に出た。 並行して南に走る尾根が見えるが、崩壊がひどくその斜面が痛々しく見える。 シャクナゲの木も多い。花の時期は綺麗だろうな。 急に山日和さんが北へと尾根からはずれて急斜面を下りだした。 矢:「???山日和さん、真北に下ってますよ〜」ヤブコギとなる。ひいちゃんも必死。 山:「出合に近い地点に最短距離で出るようにすこし西へ振るから大丈夫」 矢:「出合って?まだ高度も580m。尾根最後のコブまで300m以上ありますよ」 山:「ええっ??」僕のGPSも取り出して確認。 「あれ〜、まだここまでしか来てなかったのか(^^;)台高は最後が崖ってことが多い から軌道修正。登り返して尾根を進もう」登りつつ途中でトラバースして修正。 ワイヤー張りの仕事道なのか踏み跡が現れた。どんどん下るとだんだん木や笹がうるさく なってきた。下に車や作業者が見え声も聞こえてきた。こんなところから人が下りてきて 驚いたようだ。「僕たちは変態ヤブコギ隊で〜す。人と会わないルートしか行きませ〜ん」 と聞こえないように言っていたらひいちゃんが笑ってた。 |
「思い切って渡ります〜」 | 林道でのんびり戻ります |
14:25 河原に出た。浅いが3〜4歩かかる。最も浅いところを走って渡った。 3人で握手(^^) 「河原を歩いて行く予定だったけど、林道でのんびり帰りましょか」と 決まり、晴れ間の出だした空を見ながら林道から右手に見える斜瀑を眺めたり、50m程の 直瀑を見たりしながらのんびり歩きながら「このGPSなかなかやりますなぁ。」と山日和さん。 「一人歩きの良き相棒になりますよ。地形図でチェックして相棒のGPSで確認すれば なにも地図を読む力も落ちないし。使い方ですよね」「欲しくなってきたなぁ〜」と(^^) 15:10に車の所へ到着。再度握手。 和歌山の高校のワンゲル部がバスで来ていたのでそれが出る前に急いで出た。 車に乗ると雨が降り出した。なんと幸運! 五色湯で汗を流し、夕食を食べて日本シリーズを車のテレビで観戦しつつ帰路についた。 山日和さん、本当に素晴らしいバリハイコースをありがとうございましたm(..)m(^^)。 本当に感謝しています!!! 素晴らしい木々の連続で満腹でした。 ひいちゃんもありがとう。ひいちゃんの好きなヒメシャラも多かったし、とても良いコー スでしたね〜(^^) また静かなルートをご一緒できることを楽しみにしています!! |
本日の山ノ神ノ頭・バリハイルート |
この1つ前の記録は「兵庫の山・明神山」の記録です |